「人生は一度しかない」とよく言われるが、
はたしてそうなのか?
そうは思わない。
いま、人生100年は当たり前、
人生120年時代はもうすぐそこまで来ているし、
ゆくゆくは、死ねない時代がやってくる。
そうなれば、
「人生は一度きり」などとは言ってられなくなる。
むしろ、
人生は何度でもやり直せる、と言える。
一毛作から多毛作へと切り替わる。
少なくとも
二毛作、三毛作にはなる。
その都度種を蒔き、
刈り取る。
暦の上でも、
60年(還暦)で一巡し、
折返しとなる。
”FIRE" にしても、
人生に、引退(retire)の文字はない。
それは、死を意味するから。
むしろ、reborn(生まれ変わる) である。
生まれ変わって新たな人生を歩む。
そして、そのシナリオは、
自分で描くのだ。
決して自分の人生を
占いなど、他人に委ねてはいけない。
あくまでも、自分の意志で、
自分の責任で描く。
人生の後半こそ、
人生の本番である。
そして、愉快で楽しい。
何もせずのんびり暮らす余生などではない。
第一、もったいない。
それに、確実にボケる。
それより、
大いに新しいことにチャレンジして
死ぬ(retier)まで健康で若さを保ったほうがいい。
拙著 『70歳からが人生の黄金期』 より。