カンボジア経済

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世界銀行 東アジア・大洋州地域 半期経済報告2016年春 カンボジアは好調続く

2016年04月19日 | 経済
 4月10日に世界銀行は、東アジア・大洋州地域半期経済報告(2016年春)を発表しました。この報告書は、年2回春と秋に発行されています。
 カンボジアの2016年の成長率についてはこれまでの予測(6.9%)と同じ6.9%と予測しています。好調が持続すると見ています。世界銀行では、干ばつによる農業の減速があったものの、主力の輸出産業(縫製品や靴)や建設業等が好調で、経済成長は引き続き安定的と予測しており、今後のGDP成長率を、2017年6.8%、2018年6.8%と見込んでいます。物価上昇率は、石油や食料品の国際価格の低下等を盛り込んで、2016年3.0%、2017年3.5%との予測です。成長を主導する輸出については、2016年は14.9%増加すると見ています。経常収支は、この輸出の好調と国際原油価格の低迷で2015年(対GDP比)は10.8%の赤字ですが、2016年は9.3%に改善すると見ています。また、この赤字は、好調な直接投資等で埋め合わされており、外貨準備は堅調に推移し、2015年末で56億ドル(輸出の4.4カ月分)と安定的な水準です。
 今後のリスクとしては、労働問題、ドル高、欧州経済の回復の遅れ、中国経済の減速を挙げています。中国経済がハードランディングした場合については、短期的には観光客数への影響、中期的には直接投資への影響が考えられるとしています。
 今後の課題としては、銀行監督の強化の必要性をあげています。また、貧困率は大幅に改善しているものの、各世帯は脆弱な状況にあって、外的ショックで簡単に貧困に逆戻りしかねないと懸念しています。また、競争力の強化が重要であると提言しています。
(写真はカンボジアからの輸出を支えるシアヌークビル港)

世界銀行の新聞発表(日本語)  
http://www.worldbank.org/ja/news/press-release/2016/04/10/east-asia-pacific-growth-remains-resilient-in-face-of-challenging-global-environment-says-world-bank


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