カンボジア経済

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世界銀行 東アジア・大洋州地域 半期経済報告2017年秋 カンボジアは好調続く

2017年10月10日 | 経済
 10月4日に世界銀行は、東アジア・大洋州地域半期経済報告(2017年秋)を発表しました。この報告書は、年2回春と秋に発行されています。
 カンボジアの2017年の成長率についてはこれまでの予測(6.9%)から若干引き下げて6.8%と予測しています。また、経済成長は引き続き好調が続くと予測しており、今後のGDP成長率予測は、2018年6.9%、2019年6.7%と見込んでいます。輸出の多様化、公的支出の増大、観光セクターの回復が成長につながると見ています。物価上昇率は、2017年2.9%、2018年3.2%、2019年3.5%と、安定すると予測しています。経常収支(対GDP比)は、輸入の伸び鈍化等で2016年の10.2%の赤字から、2017年9.6%、2018年9.2%、2019年8.9%と改善を続ける見込みです。また、この赤字は、好調な直接投資等で埋め合わされており、外貨準備は増加を続けており、2017年6月時点で78億ドル(輸出の6カ月分)と非常に安定的な水準です。 
 今後のリスクとしては、海外要因としては、中国経済のスローダウン、国内要因としては、2018年の選挙に伴う不確実性をあげています。また、縫製業の伸び悩みによる給与所得の伸び悩みが家計所得、特に貧困層の所得に影響を及ぼすリスクもあるとしています。課題としては、高付加価値製造業の誘致をあげています。そのために、電力料金の引き下げ等、投資環境の改善に引き続き取り組む必要性が高いとしています。また、国家技術及び職業の教育・訓練政策に沿って、人的資源の開発に取り組むことも必要としています。なお、縫製業と建設業のスローダウンに備えて、これらの産業の動向をきちんとモニターする必要性も指摘しています。
(写真は、輸出を支えるシアヌークビル港コンテナターミナル)

世界銀行の新聞発表(英文です)  
http://www.worldbank.org/en/news/press-release/2017/10/04/better-global-prospects-yield-favorable-outlook-for-developing-east-asia-pacific



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