9月26日、欧州商工会議所は、ビジネス信頼感調査の結果を公表しました。この調査は、2017年3月~5月に会員企業に実施したアンケート調査への112社からの回答を取りまとめたものです。なお、会員企業には、カンボジアの主要産業である縫製業、農業関係の企業は入っていないとのことです。
信頼感指数は、2015年の50.4から2017年には48.8に若干低下しました。一言で言うと、「カンボジアには課題も多いが潜在力は高い。選挙の年が迫り、ビジネスへの影響を懸念」と分析しています。会員企業は、選挙に向けて待ちの姿勢(wait and see)になっているとしています。
信頼感調査では、カンボジアの競争力、改革のインパクト、ASEAN経済共同体のインパクト、ビジネス環境の変化、ビジネス展望等に項目について調査しました。競争力については、43%の会員が「中程度」と回答し、優位な要因としては低賃金を上げた回答が79%でした。問題点としては、不透明な慣行と非公式手数料が最も多く59%となりました。インフラや電力の課題は改善傾向にあるとしています。改革のインパクトについては、改革の実感に乏しく、70%が変化を感じないとしています。ASEAN経済共同体のインパクトについても、56%が無しと回答しました。ビジネス環境の変化については、インフラの改善が目立ちました(44%)。また、法律情報の提供が改善したとの意見も見られました。ビジネス展望については、回答企業の75%がビジネスの成長を見込んでいます。このため、60%の企業がビジネスの拡大を計画していると回答しました。
欧州商工会議所の会員企業は、セクターが偏ってはいますが、民間企業の現状認識については、概ね正しい結果が出ているのではないかと見られます。この結果は、カンボジアEUビジネス対話を通じてカンボジア政府にも報告されています。
(写真は欧州商工会議所のサイトより)
欧州商工会議所のサイト(英文です)
http://www.eurocham-cambodia.org/uploads/8d65c-business-confidence-survey-2017-copy-big.pdf
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