カンボジア経済

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2017年10月23日 | 一般
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カンボジア中央銀行 38周年記念式典

2017年10月23日 | 経済
 10月8日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、再創立38周年を祝う式典を開催しました。大虐殺を行ったポル・ポトは、原始共産制を標榜し、通貨は不要であるとして、自国通貨「リエル」を廃止しただけでなく、カンボジア国立銀行も爆破して完全に破壊しました(写真上)。
 ポル・ポト政権がプノンペンから撤退した後、1979年10月10日にカンボジア国立銀行は、再創立されました。その後、カンボジア国立銀行は、1980年にリエルを再導入し、2000年以降は金融機関の育成、金融制度の整備等を着実に進めてきました。式典で、チア・チャント総裁は、カンボジアの金融機関の貸付残高は、2000年から2016年までに93倍に拡大し、185憶ドル(約2兆720億円)に達したとしています。また、カンボジアは高度にドル化した経済ではあるものの、自国通貨リエルの発行残高は過去18年で16倍の22億ドル相当(約2500億円)に達しました。
 カンボジアでは、ポル・ポト時代の影響もあって、金融機関への信頼度が必ずしも高くなかった時代が続きましたが、最近は、預金・貸付共に大きく伸びており、金融についても「普通の国」に近づいていると見られます。金融セクターについては、様々な制度整備が必要であり、カンボジアではまだ課題も多いものの、ここ数年で様々な改革が進んでおり、カンボジア国立銀行の努力は評価に値するものと言えます。地道な改革が引き続き実施されていくことが期待されます。
(写真は、カンボジア国立銀行より)


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