カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

荏原製作所 カンボジアでポンプの技術セミナーを実施

2019年04月04日 | 経済
 3月25日、荏原製作所は、2月21、22日の二日間、カンボジア プノンペンのInstitute of Technology of Cambodia(ITC:カンボジア工科大学)で「畠山清二記念荏原基金 ポンプ技術セミナー」を開催したと発表しました。カンボジアでは、これまでに20回以上セミナーを開催しているとのことです。
 カンボジアの主要産業は農業であるため、灌漑などに多くのポンプが使われています。加えて近年では都市化に伴い、上下水道向けポンプの需要が高まっています。セミナーには、カンボジア農業省、プノンペン市水道局、地方自治体の上水道事業関係者、大学生(エンジニアリングを学んでいる4年生が中心)など106名が参加しました。セミナーでは、ポンプの基礎知識、ポンプ場の基本計画、省エネ対策などの講義が行われました。また、プノンペン市内の排水ポンプ場の見学会も開催されました。今回見学したポンプ場には、荏原製作所が昨年、口径800mmの排水ポンプを5台納入しています。
 荏原製作所では、「今後もポンプをはじめとする製品・サービスの提供をするだけでなく、技術セミナーなどの国際協力活動を通じて東南アジア諸国の発展に貢献していきます。」としています。
(写真は、新聞発表より)

荏原製作所の新聞発表
http://www.ebara.co.jp/about/corporate/news_media/news/details/1228808_2595.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本とカンボジア 特定技能外国人材に関する覚書

2019年04月03日 | 経済
 3月25日、日本の警察庁、法務省、外務省及び厚生労働省とカンボジア労働職業訓練省との間で、在留資格「特定技能」を有する外国人材に関する制度の適正な実施のための情報連携の基本的枠組みに関する協力覚書の署名が東京において行われました。この協力覚書は、両国が特定技能外国人の円滑かつ適正な送出し・受入れの確保(特に、悪質な仲介事業者の排除)及び特定技能外国人の日本国での就労における問題の解決等のための情報連携及び協議の基本的枠組みを定めています。
 日本での人手不足の深刻化の中で、海外人材の必要性が高まっており、2019年4月から特定産業分野(介護、建設等14分野)に属する熟練した技能等を要する業務についての新たな在留資格を認めています。この改革によって、今後5年間で34万人程度の外国人を受け入れる方針です。こうした中で悪質な業者の問題等を防止するため、外国人材の送出しが想定される9か国(ベトナム,フィリピン,カンボジア,中国,インドネシア,タイ,ミャンマー,ネパール,モンゴル)との間で協力覚書を結ぶこととしています。
 カンボジアの人材は、日本でも十分に通用するものと思われます。カンボジアからは不法・合法含めて多くの労働者がタイ、マレーシア、韓国等に出稼ぎに出ていますが、各国で搾取や暴力等の例が絶えないのが実情です。日本では、そういうことが起きないよう、今回の覚書を活用して十分な対策と支援がなされることが期待されます。

外務省の新聞発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_007248.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年功手当の支払の一部 2021年以降に延期

2019年04月02日 | 経済
 3月22日、カンボジア労働職業訓練省は、今年から導入予定の年功手当のうち2018年以前分についての支払を、縫製業を除く企業については2021年12月からに延期するとの省令を公布しました。支払い日数も、従来の年15日分から年6日分に減額し、6月と12月にそれぞれ3日分支払うことに変更しました。
 カンボジアの労働法は、2018年6月26日に改正され、これまでの退職金(解雇保証金)の条項を廃止し、毎年賃金の15日分の年功手当を支払う方式に変更しています。これは、退職金を支払わずに夜逃げする縫製企業があり、その度に大きな問題となっているため、毎年支払う方式に変更したものです。2019年以降、毎年6月と12月に各7.5日分、合計15日分の年功手当を支払うこととなります。これまでの省令では、上記に加えて、2018年以前分については、縫製業は、1年当たり30日分(6月と12月に各15日分)、それ以外の業種については1年当たり15日分(6月と12月に各7.5日分)を支払うこととしていました。
 年功手当の過去分の支払については、欧米や日本の商工会議所を初めてして、使用者側からの反発が強く、問題となっていました。今回の省令では、労働者の多くが働く縫製業について変更なしとすることにより、労働組合側からの反発を抑えつつ妥協点を探った結果と見られます。労働法の改正については、政労使の協議が不十分だったとの声もあり、混乱を起こさないようにするためにも今後も十分な協議が行われることが期待されます。なお、詳細については不明瞭な点もあるものと見られますので、実際の運用にあたっては会計事務所等と十分にご検討ください。


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2019年04月01日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、または右側のブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
http://archive.mag2.com/0001154670/index.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プノンペン~シアヌークビル高速道路 起工式

2019年04月01日 | 経済
 3月22日、プノンペン~シアヌークビル間高速道路の起工式が開催されました。式典には、フン・セン首相、スン・チャントル公共事業運輸大臣等が出席しました。
 高速道路は、プノンペン近郊の環状3号線からスタートし、中国系企業が開発を進めるスタンハウを経由してシアヌークビル港近くまでを結ぶ片側2車線、総延長190キロメートルの計画です。完成後は、プノンペン~シアヌークビル間を2時間半程度で走行可能になるとしています。総工費は、20億1900万ドル(約2220億円)の見込みです。中国政府系の中国路橋工程(CRBC)の現地法人のカンボジア・プノンペン・シアヌークビル・エクスプレスウエー(柬埔寨金港高速公路)が、BOT(建設・運営・譲渡)方式で受託しています。委託運営期間は50 年とのことです。工期は4年の見込みで2023年の完成を目指すという突貫工事スケジュールです。
 総工費を考えると、通行料収入だけで建設費までフルリカバリーすることは、かなり困難と見られます。また、カンボジア政府は債務も負わず、債務保証もしていないとしており、中国企業がリスクを全て負担するスキームとなっています。財務の健全性維持が可能かどうかについては、かなり懸念のあるスキームと言えます。中国は、厳しい対米交渉や中国包囲網の中で苦悩しているものと見られ、フン・セン首相に破格の条件を提示したのではないかと見られます。欧米が、特恵関税の停止等をちらつかせる中で、カンボジアの中国傾斜も更に強まるという懸念も深まっています。
(完成予想図はAKPより)


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする