・全社員の「知恵と努力」の結晶ともいえる、二つの分厚いマニュアルがあります。業務をスムーズに行うための「社内の仕組み」と店舗サービスのあらゆる「標準」が書かれているもので、”無印良品のすべて“が詰まったものです。
・リーダーが「努力を成果に結びつける仕組み」をつくらなければ、日本の企業はますます元気がなくなっていきます。逆に、仕事の生産性を上げられる仕組みを整えたら、おそらくどの企業も業績を回復するでしょう。
・マニュアルMUJIGRAMは2,000ページ分にも及び、なかには写真やイラスト、図もふんだんに盛り込まれています。
・個人の経験と勘を蓄積させようとしたのか。「チームの実行力を高めるため」というのが答えの一つです。仕事で何か問題が発生したとき、その場に上司がいなくても、マニュアルを見れば判断に迷うことなく解決できる。
・「それぐらい。口でいえばわかるのでは?」と思われるようなことまで明文化する。
・MUJIGRAM(2,200ページ)
1 売り場に立つ前に 2 レジ業務・経理
3 店内業務(承り) 4 配送・自転車
5 売り場作り 6 商品管理
7 後方業務 8 労務管理
9 危機管理 10 出店準備
11 店舗マネイジメント 12 ファイリング
販売スタッフTS(トレーニングシステム)
・業務基準書(6,608ページ)
1a 衣服・雑貨部 1b 生活雑貨部/食品部
2 カフェ・ミール事業部/品質保証部/チャネル開発部
3 販売部/業務改革部/お客様室 4 海外事業部
5a 宣伝販促室/流通推進担当 5b 店舗開発部
6 情報システム担当/企画室 7 経理財務担当
8 総務人事担当 9 ムジ・ネット
・2001年の8月中間期、38億円の赤字。それまでずっと黒字でその成長ぶりは「無印神話」とまで言われていました。
・仕事のスキルやノウハウを蓄積する仕組みがなかったので、担当者がいなくなったら、また一からスキルを構築し直さなければならなかった。
・2001年からの仕組み導入・改革後、利益が延びると同時に、お客様からのクレームが件数が減少(約11,000/2003年⇒約7,000件/2004年⇒約4,000件/2005年)
・優秀な人材は集まらない。だから「育てる仕組み」をつくる。
・人は「二度失敗して学ぶ」
・決まったことを、決まったとおり、キチンとやる。
・なぜ「仕組みをつくる」と「実行力が生まれる」のか
1)「知恵」を共有する
2)「標準なくして、改善なし」
3)「上司の背中だけを見て育つ」文化との決別
4)チーム員の顔の向きをそろえる
5)「仕事の本質」を見直せる
・年間440件(2万件くらいの要望が現場からあがりその内採用された件数)の「現場の知恵」を逃さない
・現場の問題点を知っているのは、やはり現場の人間です。マニュアルは、それを使う人が、つくるべきなのです。
・マニュアルは「新入社員でも理解できる」。したがって、マニュアルは徹底して具体化しなければなりません。「商品を整然と並べる」と指導しても、人によって「整然と」のとらえ方はまちまちです。「フェイスUP(タグのついている面を正面に向ける)、商品の向き(カップなどの持ち手の向きをそろえる)、ライン、間隔がそろっていること」と定義づけ、この4つのポイントがどういう意味なのかを、写真入りで説明します。読んだ人は誰でも、「整然とは何か」がわかるのです。
・理念や価値観は、ただ言葉で語って聞かせても、具体性や実践を伴わなければただの言葉です。
・「7,000件/2002年下期の苦情を1,000件/2006年上期以降に減らした」リスク管理法
・お客様からクレームがあった場合
・限定的な謝罪
・お客様の話をよく聞く
・ポイントをメモする
・問題点を把握する
・復唱する
「言い訳をせずに最後まで聞く」「お客様の表現でメモする」
・マニュアルで「人材を育成」する。マニュアルで「人材育成する人を育成」する。
・「締め切りを守る」「ゴミを拾う」-強い社員の条件
・なぜ「挨拶を徹底する」と「不良品が減る」のか
・キャノン電子(酒巻久社長)
秩父の工場
・チリ一つ落ちていない清潔な環境
・従業員の皆さんが生き生きと仕事をしています。
・工場のチーム力もすばらしく、不良品が見つかったときにはすぐに生産ラインをストップし、全員で不良品の原因を探ります。
・提案書のハンコは「三つまで」
・知恵は「他社から借りる」⇒他社とは”徹底的に“交流する。
「当社の常識は他社の非常識」
・コンサルタントには組織は立て直せない
・「机の上がきれいな会社は伸びる」
・「仕事のデッドライン」を見える化する
・DINAシステム
Dead Line(締め切り)
Instruction(指示)
Notice(連絡)
Agenda(議事録)
・PDCAサイクル
・行きすぎたホウ・レン・ソウは人の成長の芽を摘んでしまう行為
常に上司が仕事に絡むので、部下の自主性や自分自身で創意工夫しようとする意識が育たなくなる。
・無印良品では、まずは「夕方に新しい仕事を人に頼まない」というルールをつくりました。
・朝礼
1)全員で挨拶する
2)連絡事項を伝える
3)当番の社員が1分間スピーチをする
4)企業の理念を唱和する
・あせらず、くさらず、おごらず
・「莫煩悩」
北条時宗がモンゴル帝国に侵攻されるという、元寇に悩まされていました。建長寺を訪ねて無学祖元に教えを請うた時の言葉。
煩悩するなかれ。迷わず悩まず、ただ一心に目の前のことに取り組みなさい。
感想;
野中郁次郎先生の知の4モードの概念があります。
まさに、それを実践されているようです。
マニュアルを見ることで知識を自分のものにし、そしてマニュアルを見直して行かれているのでしょう。
http://www.osamuhasegawa.com/seciモデル/
SECIモデル(ナレッジ・マネジメント)
【共同化】Socializaiton
暗黙知から暗黙知へ
共同化とは、経験を共有することによって、メンタルモデル(認知的=精神的暗黙知)や技能(技術的=身体的暗黙知)などの暗黙知を創造するプロセスです。暗黙知を共有する鍵は“共体験”です。経験をなんらかの形で共有しないがきり、他人の思考プロセスに入り込むことは難しいとされています。
【表出化】Externalization
暗黙知から形式知へ
表出化とは、暗黙知を明確なコンセプト(概念)に表すプロセスです。暗黙知がメタファー、アナロジー、コンセプト、仮説、モデルなどの形をとりながら次第に形式知として明示的になっていくプロセスです。野中らは、このプロセスは知識創造の真髄であるとしています。表出化は、対話(ダイアローグ)・共同思考によって引き起こされます。その際、帰納法や演繹法といった論理思考も形式化の有力な方法論となります。
【連結化】Combination
形式知から形式知へ
連結化とは、形式知同士を組み合わせてひとつの知識体系を作り出すプロセスです。この知識変換モードは、異なった形式知を組み合わせて新たな形式知を作り出します。データベースとネットワークを用いて情報を体系的な知識へと変換することは、連結化の典型例です。
【内面化】Internalization
形式知から暗黙知へ
内面化とは、形式知を暗黙知へ体化(身体化)するプロセスです。行動による学習と密接に関連したプロセスです。形式化されたナレッジが、新たな個人へと内面化されることで、その個人と所属する組織の知的資産となります。
・リーダーが「努力を成果に結びつける仕組み」をつくらなければ、日本の企業はますます元気がなくなっていきます。逆に、仕事の生産性を上げられる仕組みを整えたら、おそらくどの企業も業績を回復するでしょう。
・マニュアルMUJIGRAMは2,000ページ分にも及び、なかには写真やイラスト、図もふんだんに盛り込まれています。
・個人の経験と勘を蓄積させようとしたのか。「チームの実行力を高めるため」というのが答えの一つです。仕事で何か問題が発生したとき、その場に上司がいなくても、マニュアルを見れば判断に迷うことなく解決できる。
・「それぐらい。口でいえばわかるのでは?」と思われるようなことまで明文化する。
・MUJIGRAM(2,200ページ)
1 売り場に立つ前に 2 レジ業務・経理
3 店内業務(承り) 4 配送・自転車
5 売り場作り 6 商品管理
7 後方業務 8 労務管理
9 危機管理 10 出店準備
11 店舗マネイジメント 12 ファイリング
販売スタッフTS(トレーニングシステム)
・業務基準書(6,608ページ)
1a 衣服・雑貨部 1b 生活雑貨部/食品部
2 カフェ・ミール事業部/品質保証部/チャネル開発部
3 販売部/業務改革部/お客様室 4 海外事業部
5a 宣伝販促室/流通推進担当 5b 店舗開発部
6 情報システム担当/企画室 7 経理財務担当
8 総務人事担当 9 ムジ・ネット
・2001年の8月中間期、38億円の赤字。それまでずっと黒字でその成長ぶりは「無印神話」とまで言われていました。
・仕事のスキルやノウハウを蓄積する仕組みがなかったので、担当者がいなくなったら、また一からスキルを構築し直さなければならなかった。
・2001年からの仕組み導入・改革後、利益が延びると同時に、お客様からのクレームが件数が減少(約11,000/2003年⇒約7,000件/2004年⇒約4,000件/2005年)
・優秀な人材は集まらない。だから「育てる仕組み」をつくる。
・人は「二度失敗して学ぶ」
・決まったことを、決まったとおり、キチンとやる。
・なぜ「仕組みをつくる」と「実行力が生まれる」のか
1)「知恵」を共有する
2)「標準なくして、改善なし」
3)「上司の背中だけを見て育つ」文化との決別
4)チーム員の顔の向きをそろえる
5)「仕事の本質」を見直せる
・年間440件(2万件くらいの要望が現場からあがりその内採用された件数)の「現場の知恵」を逃さない
・現場の問題点を知っているのは、やはり現場の人間です。マニュアルは、それを使う人が、つくるべきなのです。
・マニュアルは「新入社員でも理解できる」。したがって、マニュアルは徹底して具体化しなければなりません。「商品を整然と並べる」と指導しても、人によって「整然と」のとらえ方はまちまちです。「フェイスUP(タグのついている面を正面に向ける)、商品の向き(カップなどの持ち手の向きをそろえる)、ライン、間隔がそろっていること」と定義づけ、この4つのポイントがどういう意味なのかを、写真入りで説明します。読んだ人は誰でも、「整然とは何か」がわかるのです。
・理念や価値観は、ただ言葉で語って聞かせても、具体性や実践を伴わなければただの言葉です。
・「7,000件/2002年下期の苦情を1,000件/2006年上期以降に減らした」リスク管理法
・お客様からクレームがあった場合
・限定的な謝罪
・お客様の話をよく聞く
・ポイントをメモする
・問題点を把握する
・復唱する
「言い訳をせずに最後まで聞く」「お客様の表現でメモする」
・マニュアルで「人材を育成」する。マニュアルで「人材育成する人を育成」する。
・「締め切りを守る」「ゴミを拾う」-強い社員の条件
・なぜ「挨拶を徹底する」と「不良品が減る」のか
・キャノン電子(酒巻久社長)
秩父の工場
・チリ一つ落ちていない清潔な環境
・従業員の皆さんが生き生きと仕事をしています。
・工場のチーム力もすばらしく、不良品が見つかったときにはすぐに生産ラインをストップし、全員で不良品の原因を探ります。
・提案書のハンコは「三つまで」
・知恵は「他社から借りる」⇒他社とは”徹底的に“交流する。
「当社の常識は他社の非常識」
・コンサルタントには組織は立て直せない
・「机の上がきれいな会社は伸びる」
・「仕事のデッドライン」を見える化する
・DINAシステム
Dead Line(締め切り)
Instruction(指示)
Notice(連絡)
Agenda(議事録)
・PDCAサイクル
・行きすぎたホウ・レン・ソウは人の成長の芽を摘んでしまう行為
常に上司が仕事に絡むので、部下の自主性や自分自身で創意工夫しようとする意識が育たなくなる。
・無印良品では、まずは「夕方に新しい仕事を人に頼まない」というルールをつくりました。
・朝礼
1)全員で挨拶する
2)連絡事項を伝える
3)当番の社員が1分間スピーチをする
4)企業の理念を唱和する
・あせらず、くさらず、おごらず
・「莫煩悩」
北条時宗がモンゴル帝国に侵攻されるという、元寇に悩まされていました。建長寺を訪ねて無学祖元に教えを請うた時の言葉。
煩悩するなかれ。迷わず悩まず、ただ一心に目の前のことに取り組みなさい。
感想;
野中郁次郎先生の知の4モードの概念があります。
まさに、それを実践されているようです。
マニュアルを見ることで知識を自分のものにし、そしてマニュアルを見直して行かれているのでしょう。
http://www.osamuhasegawa.com/seciモデル/
SECIモデル(ナレッジ・マネジメント)
【共同化】Socializaiton
暗黙知から暗黙知へ
共同化とは、経験を共有することによって、メンタルモデル(認知的=精神的暗黙知)や技能(技術的=身体的暗黙知)などの暗黙知を創造するプロセスです。暗黙知を共有する鍵は“共体験”です。経験をなんらかの形で共有しないがきり、他人の思考プロセスに入り込むことは難しいとされています。
【表出化】Externalization
暗黙知から形式知へ
表出化とは、暗黙知を明確なコンセプト(概念)に表すプロセスです。暗黙知がメタファー、アナロジー、コンセプト、仮説、モデルなどの形をとりながら次第に形式知として明示的になっていくプロセスです。野中らは、このプロセスは知識創造の真髄であるとしています。表出化は、対話(ダイアローグ)・共同思考によって引き起こされます。その際、帰納法や演繹法といった論理思考も形式化の有力な方法論となります。
【連結化】Combination
形式知から形式知へ
連結化とは、形式知同士を組み合わせてひとつの知識体系を作り出すプロセスです。この知識変換モードは、異なった形式知を組み合わせて新たな形式知を作り出します。データベースとネットワークを用いて情報を体系的な知識へと変換することは、連結化の典型例です。
【内面化】Internalization
形式知から暗黙知へ
内面化とは、形式知を暗黙知へ体化(身体化)するプロセスです。行動による学習と密接に関連したプロセスです。形式化されたナレッジが、新たな個人へと内面化されることで、その個人と所属する組織の知的資産となります。
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