英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『GOLD』 第10話

2010-09-11 22:45:01 | ドラマ・映画
今週のテーマは「強い意志、信念を持ち、若い力を信じて育てる」でした。

 久々の演説、役員会で組織の理念(上記のテーマ)について語っていましたが、これは子育てにも重ねて言っていたようです。(スピード云々は、廉の泳ぐ力に強引に結びつけた感がありますが)
 さらに、子どもがくじけそうになっても、その力、人間を信じて、妥協せず、高みに導くべきだと、悠里と朋(幻影)との語らい、そして、蓮見と聖子の口論の中でも、訴えてきています。

 リカとのやり取りは「運気をもたらすタイプ」単に幸運の女神という神頼み的なものではなく、運気をもたらすタイプについて言及したので、納得(悠里と神頼みはしっくりこない)。
 駄目なタイプの例として
・いじけてクヨクヨ→運気を吸い取られてしまう
・自分の価値観を押し付ける(自分がそのタイプと自覚しているらしい)
    →相手を萎えさせる
・癒し系→リラックスできるが覇気が奪われる

 悠里の結論は赤ちゃんだった。人を奮い立たせるのは、赤ちゃんの寝顔。
①無邪気 ②無防備 ③無頓着 ④無尽蔵
 この4つを「4なしの法則」と唱えたが、「与えていることに無頓着だから、吸い取らない、無尽蔵に与えてくれる」と語っているので、④は結果であり条件ではないと思います。

 で、とにかく、その4要素だと、リカも指摘していますが、「ばか」が条件を満たしているように思えます。
 リカの突っ込みに、悠里は「お利口さんな馬鹿」と補足しています。
 悠里とリカの会話中、ある女性が浮かんできました。そう、自己中女の妹の麻衣子です。そうか、利口だったんですか、私には単なる「ば○」にしか見えませんでしたが。


 主幹のストーリーは、崩壊しかけた早乙女親子のそれぞれの再生です。
☆悠里
 「GOLDに固執するのをやめ、楽しく生きようか」とも思ったようですが、子どもたちを信じ、高い志を持ち続けることを改めて決意染ます。
 ただ、このシーン、悠里が作り出す幻影・朋との会話で語られていきましたが、演出(脚本)的に、楽をしたような印象です。何か過去のエピソード、それも、子どもたちのものではなく、自分のエピソードを思い出して、再決意してほしかったです。

☆洸
 麻衣子に運気を与えられ、弟の命を懸けた鼓舞激励に闘争心や勇気を復活させていく。

☆廉
 兄のため、母のため、何より自分のため、五輪で金メダルを取るという初志を貫く決意を固める

☆晶
 母をひとりの人間、女性として見つめ、その志が見えてきた。(「志」というのに違和感を感じますが、「人間の大きさ」ということなのでしょうか)


突っ込み処・疑問点
①廉が倒れ、悠里の気持ちが限界点に達し、「誰か助けて、もう駄目よ、もう限界です。兄さん、修一兄さん、私は、私たちはもう限界よぉ」と泣き叫ぶ。
 個人的な感覚ですが、「ここで兄さんなの?悠里はどれだけ兄に感化されたのか?」という思いです。
 そのあと、兄の言葉を回想
「神様は弩S(さど)だと思う。頑張れば頑張るほど、酷い目に会わされることが多い。『いい加減あきらめろ』そう言われているみたいに。だけどあきらめたら、今度はとたんに見向きもしてくれない。もう存在すら感じられなくなる。だから、根競べさ。『しつこいな、こいつ。まだやるか』って、うんざりされるまで。そうしてその瞬間、どデカイご褒美が待っている。それがきっと、ゴールドさ」
 なかなか、いいことを言います。でも、自殺した人間ですから、説得力はありませんね

②悠里の「賭け」の真意がちらほら明らかになっていきます。
 先ほどの悠里の叫びの直前、廉に「ごめんなさい。わたし、あなたを利用して。こんなこと許されないわ」
 やはり、廉の姿を見せて、洸の復活を果たすのが、狙いでした。
 これに対し、廉も「大丈夫。信じて、あなたは子どもを信じて」と。今週のテーマを意識した言葉ですが。「息子を信じて」ではなく、「子どもを信じて」と言ったところに、廉は洸の復活のためのあて馬になることを覚悟していたと考えられます。
 また、兄の墓の前で、蓮見がエントリーシートを悠里に見せ
「まさか、そういうことを考えていたのか?勝算はあるのか?」
ここで、廉があて馬だったことが決定的になりました。

③ 墓参りでの会話の続きです。
「(勝算は)ないわ。だから、ドキドキしているわ。毎日、めまいがしそうよ」
「お前がそんな賭けをするとは」
「賭けというより、祈りよ。私にはもうどうすることもできないのだから」
う~ん、本当にどうすることもできないのでしょうか?最高の治療や、リハビリをするとか。逆効果かもしれませんが、叱咤激励するとか。少なくとも、悠里の子育ての根底にある、信じることはできるはずです。
 「祈り」より「信じる」ことでしょう。

 だいいち、廉の命を欠けなくても、洸を復活させるすべはなかったのでしょうか?というより、命を掛けさせてはダメだと思います。それこそ、子どもを信じなければいけません。

④晶が裸になったわけが不明。
 生まれたままの姿を見せることで、最初からやり直す決意を見せたかったのでしょうか?それとも、刺青を消してきた?まさか、妊娠したのを見せたかった。≪これからは母として強く生きる≫と。

⑤宇津木はどうなった?
 せっかくの再生ですが、宇津木への想いはどうなったのでしょうか?「宇津木」の「宇」の字も出てきませんでした。もう、過去の人?

⑥麻衣子はスパイ?
 麻衣子は洸の心理状態をメールで報告していました。悠里は麻衣子に洸のことを頼んでいた?そこまでのことはなくても、悠里と麻衣子は通じていたというのは、ないほううがすっきりしています。「利口な馬鹿」を強調したかったのかもしれませんが、「無頓着」に反しているような気がします。

⑦まあ、これは、みなさんが思われたことでしょうが、怪我は治ったの?練習は?いきなり「決勝」?
 多分、悠里の叫びのシーンから日本選手権までは、かなりの時間があったのでしょうね。
 しかし、あの場面、いきなり決勝はありません。さらに、細かいことを言えば、水泳のことはよくわかりませんが、レース前にコール(参加意思確認)があると思います。そして、整列して入場となると思われます。コールを無視して、遅れて登場したら、大顰蹙です。顰蹙どころか、失格です。
 もちろん、場面的に予選からでは盛り上がりませんし、遅れてきて登場の兄に「遅えよ」。それに対して、「お前の出る幕じゃない。すっこんでろ」というシーンは必須ですよね。
コメント
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