竜王戦決着
29日日19時31分、丸山九段が投了。144手、消費時間は双方7時間59分。
これで七番勝負は4勝1敗となり、渡辺の防衛、9連覇が決まった。
気がつけば、9連覇。対戦相手が羽生、佐藤、森内、丸山、木村とそうそうたるメンバー。しかも、羽生世代の中核4人に往復ビンタである。凄いとしか言いようがない。
シリーズを通して、序盤で渡辺竜王が局面をリードしていった印象がある。中盤からも着実に差を広げていったのが第1、2局。丸山九段が追い上げを見せたのが第3、5局。竜王が変調になり、丸山九段がそれを捉えて着実に押し切ったのが第4局であった。シリーズとしては物足りなかったというのが正直な感想である。
第5局も渡辺竜王ペース。

第1図は馬を作られているものの、自陣は堅く、6~9筋に攻めかかっており、角も4四の好位置にいる。
ただ、この△7五歩は勇み過ぎのような気がする。以下▲9一馬△7六歩▲6四馬(第2図)△7七歩成▲同桂と進む。

堂々たる攻め手順だが、第1図の△7五歩に先手が▲7五同歩と素直に応じて△7七歩▲同桂と進めた場合と比べると、持ち歩の違いはあるものの、本譜の順は先手が▲9一馬~▲6四馬を指しており、香を手にしながら馬が7三→6四に移動していて、先手が得をしている。
第1図の△7五歩では、△8一飛が有力で、以下▲9五歩に△9八歩▲同香△9七歩▲同香△9八歩や、△7五歩の攻め筋があったそうだ。
さらに、第2図以降、△7七歩成▲同桂△同桂成▲同銀△8七桂(第3図)と進む。

香を手にすれば、6、7筋に香打ちがあるので、持ち歩が少ない先手の動きをけん制できるが、後手を引いて持ち駒の桂を投入するのは勿体ないように思う。8筋を突破できるという訳でもない。

第3図から13手進んだ局面。
後手からの効果的な攻めがなく、先手から攻められる事態になっている。先手の攻めも飛車が参加していないのでそれほど腰の入ったものではなく、後手が有利だと思うが、流れが良いとは思えない。
ただ、ここ2期のふたりの将棋、さらに、丸山九段の残り時間が少ない事を考えると、竜王防衛の可能性は高いと見ていた。
最後は△1九角成からキッチリ勝ちを決めた。
竜王九連覇、おめでとうございます。
29日日19時31分、丸山九段が投了。144手、消費時間は双方7時間59分。
これで七番勝負は4勝1敗となり、渡辺の防衛、9連覇が決まった。
気がつけば、9連覇。対戦相手が羽生、佐藤、森内、丸山、木村とそうそうたるメンバー。しかも、羽生世代の中核4人に往復ビンタである。凄いとしか言いようがない。
シリーズを通して、序盤で渡辺竜王が局面をリードしていった印象がある。中盤からも着実に差を広げていったのが第1、2局。丸山九段が追い上げを見せたのが第3、5局。竜王が変調になり、丸山九段がそれを捉えて着実に押し切ったのが第4局であった。シリーズとしては物足りなかったというのが正直な感想である。
第5局も渡辺竜王ペース。

第1図は馬を作られているものの、自陣は堅く、6~9筋に攻めかかっており、角も4四の好位置にいる。
ただ、この△7五歩は勇み過ぎのような気がする。以下▲9一馬△7六歩▲6四馬(第2図)△7七歩成▲同桂と進む。

堂々たる攻め手順だが、第1図の△7五歩に先手が▲7五同歩と素直に応じて△7七歩▲同桂と進めた場合と比べると、持ち歩の違いはあるものの、本譜の順は先手が▲9一馬~▲6四馬を指しており、香を手にしながら馬が7三→6四に移動していて、先手が得をしている。
第1図の△7五歩では、△8一飛が有力で、以下▲9五歩に△9八歩▲同香△9七歩▲同香△9八歩や、△7五歩の攻め筋があったそうだ。
さらに、第2図以降、△7七歩成▲同桂△同桂成▲同銀△8七桂(第3図)と進む。

香を手にすれば、6、7筋に香打ちがあるので、持ち歩が少ない先手の動きをけん制できるが、後手を引いて持ち駒の桂を投入するのは勿体ないように思う。8筋を突破できるという訳でもない。

第3図から13手進んだ局面。
後手からの効果的な攻めがなく、先手から攻められる事態になっている。先手の攻めも飛車が参加していないのでそれほど腰の入ったものではなく、後手が有利だと思うが、流れが良いとは思えない。
ただ、ここ2期のふたりの将棋、さらに、丸山九段の残り時間が少ない事を考えると、竜王防衛の可能性は高いと見ていた。
最後は△1九角成からキッチリ勝ちを決めた。
竜王九連覇、おめでとうございます。