私なりに
「秀吉の官兵衛に対する思い」をまとめてみると
・官兵衛の智謀への怖れ
・常に正論で、先を行く官兵衛に対する嫉妬と煩わしさ
という負の感情、
そして、それとは逆の
・官兵衛の智謀の頼もしさ、これまでの官兵衛の正義や忠義心への信頼
も感じている
しかし、徐々に負の感情が大きくなり、黒田家の豊前への国替えや加増の最小限に留め、黒田家の力の抑制し、天下の中枢部から遠ざけた。
この動きの要因として上述の秀吉の怖れと三成の諫言があり、茶々への執着による盲目も遠因として挙げられる。
けれども、秀吉に猜疑心を起こさせる官兵衛の行動はなく、誤解を生じるような行き違いもほとんど描かれていない。
さらに言及するなら、ある時期から、三成と秀吉の距離が縮まり、官兵衛と距離を置くようになったという事実だけで、三成の諫言さえ具体的には描かれていないことに、不満を感じる。
脚本的な疑問はさておき、
秀吉と官兵衛の隔たりが広がりつつある情勢の中、豊前騒動が起き、一応の決着はついたものの、秀吉は宇都宮鎮房を許さず、成敗の命を下した。
官兵衛は、
正義……(今ドラマにおいて)本領安堵を反故にした秀吉に因があり、鎮房との約束を果たしたい
忠義……主君である、秀吉の命には背けない
の板挟みに遭い、「生き延びることが第一」という理由を付け、泣く泣く正義を曲げた。
秀吉は官兵衛の心を量ったのだろうが、これって、危険な賭けだったのではないだろうか?
(このドラマにおいては)「官兵衛は義に厚い」ということを秀吉が最も知っており、官兵衛にこのような決断を迫るのは非常に危険であることは十分理解できたはずである。まして、秀吉は官兵衛の智謀を最も恐れていたのである。
完全に官兵衛を嫌っていたのならともかく、リスクの大きすぎる賭けであったと言わざるを得ない。
そして、前話の最後に家康から「秀吉が“自分の次に天下を取る者は官兵衛だ”とお伽衆に話した」ことを聞き、官兵衛は隠居を決意した。
鎮房成敗で、秀吉への忠義は十分示したと思うが、茶々懐妊を知り、「子どもができ守りに入り猜疑心が強くなった小寺の殿様」と符合させてしまったのは仕方がないのかもしれない。
秀吉は官兵衛の隠居を引き留める。お伽衆との戯言を真に受けるなと言う。
確かに、秀吉の態度、それに鎮房成敗の件を合わせると、「戯言」であったと考えるのが妥当のように思える。
となると、これをわざわざ官兵衛に伝えた秀吉の謀略であったと考えられる。
しかし、「官兵衛隠居願い」の報を聞いた家康は意外そうな面持ち。
腹黒い家康を演じる寺尾さん、本当はどうなの?
今回のクライマックス
秀吉を諌める官兵衛
茶々を非難する落首に激怒し関係者を大惨殺した秀吉に対し
「人を殺さず味方に引き入れる秀吉の手法」と「皆が御子を待ち望む世にせねば豊臣家の先行きは危うい」と説く。
「子どもの為」というのは、いつの世も切り札であるらしい。(私も、PTAでそのセリフで何度も面倒なことを押しつけら………)
徐々に狂気の色を濃くしてきた秀吉を、ビシッと切る官兵衛。
殺気立つ家臣たち、一触即発の空気。
……「だからこそわしは官兵衛を手放せんのじゃ!合い分かった!」
秀吉も、まだ「聞く耳」を持っていたようだ。
★竹中さんの演技
・「笑いながら怒る」芸は一級品でさすがの演技
・若い頃の秀吉の「人懐っこさ」、「人たらし」も堂に入っている
・何を考えているか分からない不気味さも十分
・しかし、動きが大きくワンパターン。大げさで重みがない。
・セリフが途中で切れるのは、演出?
「秀吉の官兵衛に対する思い」をまとめてみると
・官兵衛の智謀への怖れ
・常に正論で、先を行く官兵衛に対する嫉妬と煩わしさ
という負の感情、
そして、それとは逆の
・官兵衛の智謀の頼もしさ、これまでの官兵衛の正義や忠義心への信頼
も感じている
しかし、徐々に負の感情が大きくなり、黒田家の豊前への国替えや加増の最小限に留め、黒田家の力の抑制し、天下の中枢部から遠ざけた。
この動きの要因として上述の秀吉の怖れと三成の諫言があり、茶々への執着による盲目も遠因として挙げられる。
けれども、秀吉に猜疑心を起こさせる官兵衛の行動はなく、誤解を生じるような行き違いもほとんど描かれていない。
さらに言及するなら、ある時期から、三成と秀吉の距離が縮まり、官兵衛と距離を置くようになったという事実だけで、三成の諫言さえ具体的には描かれていないことに、不満を感じる。
脚本的な疑問はさておき、
秀吉と官兵衛の隔たりが広がりつつある情勢の中、豊前騒動が起き、一応の決着はついたものの、秀吉は宇都宮鎮房を許さず、成敗の命を下した。
官兵衛は、
正義……(今ドラマにおいて)本領安堵を反故にした秀吉に因があり、鎮房との約束を果たしたい
忠義……主君である、秀吉の命には背けない
の板挟みに遭い、「生き延びることが第一」という理由を付け、泣く泣く正義を曲げた。
秀吉は官兵衛の心を量ったのだろうが、これって、危険な賭けだったのではないだろうか?
(このドラマにおいては)「官兵衛は義に厚い」ということを秀吉が最も知っており、官兵衛にこのような決断を迫るのは非常に危険であることは十分理解できたはずである。まして、秀吉は官兵衛の智謀を最も恐れていたのである。
完全に官兵衛を嫌っていたのならともかく、リスクの大きすぎる賭けであったと言わざるを得ない。
そして、前話の最後に家康から「秀吉が“自分の次に天下を取る者は官兵衛だ”とお伽衆に話した」ことを聞き、官兵衛は隠居を決意した。
鎮房成敗で、秀吉への忠義は十分示したと思うが、茶々懐妊を知り、「子どもができ守りに入り猜疑心が強くなった小寺の殿様」と符合させてしまったのは仕方がないのかもしれない。
秀吉は官兵衛の隠居を引き留める。お伽衆との戯言を真に受けるなと言う。
確かに、秀吉の態度、それに鎮房成敗の件を合わせると、「戯言」であったと考えるのが妥当のように思える。
となると、これをわざわざ官兵衛に伝えた秀吉の謀略であったと考えられる。
しかし、「官兵衛隠居願い」の報を聞いた家康は意外そうな面持ち。
腹黒い家康を演じる寺尾さん、本当はどうなの?
今回のクライマックス
秀吉を諌める官兵衛
茶々を非難する落首に激怒し関係者を大惨殺した秀吉に対し
「人を殺さず味方に引き入れる秀吉の手法」と「皆が御子を待ち望む世にせねば豊臣家の先行きは危うい」と説く。
「子どもの為」というのは、いつの世も切り札であるらしい。(私も、PTAでそのセリフで何度も面倒なことを押しつけら………)
徐々に狂気の色を濃くしてきた秀吉を、ビシッと切る官兵衛。
殺気立つ家臣たち、一触即発の空気。
……「だからこそわしは官兵衛を手放せんのじゃ!合い分かった!」
秀吉も、まだ「聞く耳」を持っていたようだ。
★竹中さんの演技
・「笑いながら怒る」芸は一級品でさすがの演技
・若い頃の秀吉の「人懐っこさ」、「人たらし」も堂に入っている
・何を考えているか分からない不気味さも十分
・しかし、動きが大きくワンパターン。大げさで重みがない。
・セリフが途中で切れるのは、演出?