英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

スポーツ中継、その責任

2014-10-14 17:20:17 | スポーツ
 アジア大会、体操世界選手権、世界バレー(バレーボール世界選手権)とスポーツの秋、真っ盛りであるが、今日は台風19号の影響で出雲大学駅伝が中止となってしまった。
 選手の安全が確保できないためという理由だが、「大会役員、ボランティア、観戦者の安全」は含まれないのかなと突っ込みたくなったが、きっと言葉のアヤなのだろう。観戦が楽しみだったが、選手はその百倍残念だったろう。

 記事のタイトルの「(中継)の責任」という意味において、残念に思うことが多かった。
 残念度は、世界バレー>アジア大会>体操世界選手権の順であった。(その順で記事を書きます)

 と、その前に、「世界○○」の表現について少し。
 「選手権」という意味を辞書で調べると、「試合・競技での最優秀者、または最優秀団体の資格」と記述してある。「最優秀者」=「チャンピオン」と解すれば、「世界選手権大会」は「世界チャンピオンを決める大会」となる。
 うん、やはり、「世界選手権」という方が好きだな。「世界○○」という言い方は「世界陸上」が最初だったと記憶しているが(「世界陸上」も元々「陸上世界選手権」だった)、確かにインパクトは強く、テレビ向きで通称(俗称)なのか、正式に改称したモノなのかはよく分からない。
 バレーボールはバレーボール協会の呼称は「世界選手権」でテレビ局は「世界バレー」、体操はテレビ局のホームページでは「世界選手権」だが、大会公式ホームページでは「世界体操」となっており逆になっている。「世界体操選手権」という表記もあるようだ。

 変なことにこだわって、前置きが長くなってしまったが、こだわったのには理由がある。
 「世界○○」にしろ「世界選手権」にしろ、「世界」と銘打ってあるのに、少しも「世界」ではないのだ。


バレーボール世界選手権(世界バレー)
 今大会のTBSに限らず、国際大会のバレーボール中継はひどい。
 「世界選手権」と言うより、「がんばれニッポン大会」である。さらに、ジャ○ー○の若手売出しキャンペーンのおまけつきの場合も多い。
今回は長期間、しかも、イタリアと遠方であったためか、おまけはなかった。
 それはともかく、日本の試合しか中継しない。他の試合はテロップで済ませてしまうことが多く、ハイライトの映像があっても30秒ぐらいで、本当に申し訳程度。
 日本の試合は観たいが、やはり、世界のトップの試合も観たい。高さやパワーに技と守備や戦術で対抗する日本の試合も見所は多いが、高さとパワーやスピードのぶつかり合いもバレーの醍醐味である。バレーボールの魅力を見せることによって、さらにバレーボールの人気が高まり、今後の視聴率につながるのである。また、その世界のトップに対抗している日本チームの凄さも浮かび上がり、ファンも増えるのである。

 それにしても、TBSはひどかった。
 日本の2次リーグ敗退が決まった途端、3次リーグの中継をなくしてしまった。

 3次リーグ、せめて、準決勝は見たかったなぁ。
 なんとか、決勝だけは午前2時45分から中継(生中継)された。

 最近のTBSのスポーツ中継は次の前講釈から始まる。
「スポーツには 世界をヒトツにするチカラがある。
 ………SPORTS Unite The World S☆1」

 なぜ「ヒトツ」「チカラ」とカタカナ表記なのかも疑問だが
 日本チームしか中継、応援しなくて、どうして「世界をひとつにする」と言えるのだろうか?
 「世界バレー」なら「世界のバレー」を伝えるべきで、中継する責任である。

 あと、細かいことだが、解説の竹下さんが「この攻撃は“有効的”です」と述べるのが引っ掛かる。
 “効果的”か“有効”と言った方が良いと思う。


アジア大会
 競技数が多くて中継が大変だっただろう。それを考えると、TBSにしてはよく頑張った。マイナー競技も取り上げたり、アジアの注目選手にもスポットを当てていた。
 が、このマイナー競技にも焦点を当てたのは「いろんな競技を紹介していますよ」というポーズのような気もする。
 重点中継種目(柔道、水泳、陸上競技、卓球女子、サッカー、ソフトボール、バドミントン、レスリングなど)とそれ以外の落差が大きかった。
 バレーボール女子は主力が世界選手権に行っているからか、まったく競技がされていないような扱い。男女バスケットボールも男子卓球も同様だった。他にもあるかもしれない。
 全競技中継せよとは言わないが、結果ぐらいは報じるべきだ。中継権を取ったのなら、その責任を果たしてほしい。

 細かいことを言うと、一時期の世界陸上よりましになったが、インタビュアーのセンスがない。重複するような質問は多く、敗者にその無念さを絞り出させるしつこさが目に余った。これはインタビューをするなと言っているのではない。勝負のポイントや敗因を尋ねず、心情的なことばかりを追求するのである。そういう指示が出ていて、極端なことを言えば≪選手を泣かせる≫のが目的のようにさえ思えてしまう。そうでないなら、単にしっかり試合を見ていないから、具体的な質問ができないだけなのかもしれない。(人員的に不足していて、試合中は他の種目の取材などをしているのかもしれない)
 あと、気になったのは、「決勝進出」と言わず、「銀メダル以上が確定」という表現をすることが多かったこと。多くの選手は優勝を目指しており、銀メダルが目的ではないはず。メダル偏重が煩わしかった。


体操世界選手権
 日本男子は優勝を争ったので、「日本選手中継≒大会中継」だった。できれば、もっと他国の選手の演技も観たかったが、欲張りかもしれない。
 日本女子は第2グループの実力で、団体や個人総合では却って世界選手権の中継としてバランスが良かった。
 種目別に於いては、日本偏重が顕著になり、日本選手が登場しない種目が端折られていた。特に、男子鉄棒と並ぶ「体操の華」の女子床運動が金メダルのバイルスのハイライトシーンだけだったのは非常に残念だった。
 種目や選手紹介のプロモーション映像にかなりの時間を割くよりは、世界のトップの演技を観たかった。


 女子の解説の溝口さんは、言い回しも内容も歯切れが悪く、不満を感じた(今回だけではない)。
コメント
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