順位戦も大詰めに近づいてきました。
そう言えば、今年は『将棋界の一番長い日』の中継はあるのでしょうか?BSが3チャンネルから2チャンネルに圧縮されたので、もしかすると中継なし、あるいは、短縮ということも、十分考えられます。『囲碁将棋ジャーナル』も『囲碁将棋フォーカス』に、ほぼ3分の1に縮小されましたし、かるた名人戦も大幅削減されてしまいました。あとで、問い合わせしてみます。
谷川九段が7戦目に屋敷九段に敗れたので、羽生王位・棋聖(7勝0敗)と谷川九段、渡辺竜王・王座(5勝2敗)の差が2に開いた。残り2局なので、プロ野球風に言うとマジック1。残り2局のうち、羽生二冠が1勝すれば渡辺竜王、谷川九段の星に係わらず、名人挑戦が決定する。また、仮に羽生二冠が連敗しても、渡辺竜王、谷川九段の両者とも1敗すれば、挑戦が決まる。
次局に羽生×谷川戦が組まれているので、確率計算はややこしくなるが、対象局は5局で総場合の数は2の5乗で32通り、順位戦リーグで羽生二冠の挑戦が決まらない場合の数は5(だと思う)。その確率は5/32(32分の5)≒15.6%。この数字は挑戦権を逃す率ではなく、プレーオフに持ち込まれる率である。確率計算の対象を延長してプレーオフに負けて挑戦権を逃す率は5/64≒8%。
その上、次局の対谷川戦の2005年以降の対戦成績は13勝1敗(8連勝中)なので、傍目にはほぼ挑戦確定だ。しかし、王将位挑戦リーグの豊島六段の例もある。油断は禁物。
ちなみに、次の8回戦で羽生2冠にとって最悪の目(谷川戦に敗れ、渡辺竜王が勝つ)が出た場合、プレーオフになる確率は3/8となる。
降級は、1勝6敗の3人の争い。降級は順位が優先されるので、久保棋王・王将(順位8位)、丸山九段(6位)、高橋九段(3位)の順に危ない。
順位が良い高橋九段だが、次局(屋敷九段戦)に敗れると、最終局に丸山×久保戦があるため、八回戦で丸山九段、久保二冠の両者ともに勝たれると、降級が決定してしまう。とは言え、現時点では氏だけに自力残留もあり、最も有利。次局に勝てば、丸山、久保の両者が共に敗れれば、最終局を待たずに残留が決定する。
逆に順位が悪い久保二冠は苦しい状況。しかし、次局(佐藤九段戦)に勝って、高橋、丸山の両者が敗れると最終局は自力残留になる。しかも、次局に敗れても他の二人が敗れると、他力であるが残留の目が残される。とは言え、次局敗れて、他の二人のどちらかに勝たれると即降級が決定してしまう。
ちなみに残留確率は、高橋九段が16/32、丸山九段が9/32、久保二冠が7/32となる(この数字、自信はありません。間違っていたらご指摘ください)
そういう細かい勘定より、問題は3者の調子と対戦相手との相性の方が重要だろう。
高橋九段は、今年度10勝13敗(0.435)、昨年11月以降は6勝5敗、ここ5年間の対屋敷戦2勝2敗、同対谷川戦3勝0敗。
丸山九段は、今年度19勝21敗(0.475)、昨年11月以降は5勝8敗(4連敗中)、ここ5年間の対渡辺戦3勝7敗、同対久保戦8勝9敗。
久保二冠は、今年度16勝17敗(0.485)、昨年11月以降は3勝5敗、ここ5年間の対佐藤戦12勝13敗(3連敗中)、同対丸山戦9勝8敗。
今年度の成績は3者ともほぼ同じ。直近3カ月に限ると、丸山、久保が不調。対戦相手との相性は、高橋が有望で、丸山がやや苦しい(特に渡辺戦)。
高橋九段の順位戦での強さ、特に谷川九段の目線で見ると、高橋九段に勝つ気がしない。順位的にも、対戦相手的にも高橋九段が有利であるが、そんな単純ではないのが順位戦、特にA級順位戦である。
個人的には、と言うか、興味本位な希望だが、次局ではひとりも降級が決定しないような結果が出て欲しいです。
そう言えば、今年は『将棋界の一番長い日』の中継はあるのでしょうか?BSが3チャンネルから2チャンネルに圧縮されたので、もしかすると中継なし、あるいは、短縮ということも、十分考えられます。『囲碁将棋ジャーナル』も『囲碁将棋フォーカス』に、ほぼ3分の1に縮小されましたし、かるた名人戦も大幅削減されてしまいました。あとで、問い合わせしてみます。
谷川九段が7戦目に屋敷九段に敗れたので、羽生王位・棋聖(7勝0敗)と谷川九段、渡辺竜王・王座(5勝2敗)の差が2に開いた。残り2局なので、プロ野球風に言うとマジック1。残り2局のうち、羽生二冠が1勝すれば渡辺竜王、谷川九段の星に係わらず、名人挑戦が決定する。また、仮に羽生二冠が連敗しても、渡辺竜王、谷川九段の両者とも1敗すれば、挑戦が決まる。
次局に羽生×谷川戦が組まれているので、確率計算はややこしくなるが、対象局は5局で総場合の数は2の5乗で32通り、順位戦リーグで羽生二冠の挑戦が決まらない場合の数は5(だと思う)。その確率は5/32(32分の5)≒15.6%。この数字は挑戦権を逃す率ではなく、プレーオフに持ち込まれる率である。確率計算の対象を延長してプレーオフに負けて挑戦権を逃す率は5/64≒8%。
その上、次局の対谷川戦の2005年以降の対戦成績は13勝1敗(8連勝中)なので、傍目にはほぼ挑戦確定だ。しかし、王将位挑戦リーグの豊島六段の例もある。油断は禁物。
ちなみに、次の8回戦で羽生2冠にとって最悪の目(谷川戦に敗れ、渡辺竜王が勝つ)が出た場合、プレーオフになる確率は3/8となる。
降級は、1勝6敗の3人の争い。降級は順位が優先されるので、久保棋王・王将(順位8位)、丸山九段(6位)、高橋九段(3位)の順に危ない。
順位が良い高橋九段だが、次局(屋敷九段戦)に敗れると、最終局に丸山×久保戦があるため、八回戦で丸山九段、久保二冠の両者ともに勝たれると、降級が決定してしまう。とは言え、現時点では氏だけに自力残留もあり、最も有利。次局に勝てば、丸山、久保の両者が共に敗れれば、最終局を待たずに残留が決定する。
逆に順位が悪い久保二冠は苦しい状況。しかし、次局(佐藤九段戦)に勝って、高橋、丸山の両者が敗れると最終局は自力残留になる。しかも、次局に敗れても他の二人が敗れると、他力であるが残留の目が残される。とは言え、次局敗れて、他の二人のどちらかに勝たれると即降級が決定してしまう。
ちなみに残留確率は、高橋九段が16/32、丸山九段が9/32、久保二冠が7/32となる(この数字、自信はありません。間違っていたらご指摘ください)
そういう細かい勘定より、問題は3者の調子と対戦相手との相性の方が重要だろう。
高橋九段は、今年度10勝13敗(0.435)、昨年11月以降は6勝5敗、ここ5年間の対屋敷戦2勝2敗、同対谷川戦3勝0敗。
丸山九段は、今年度19勝21敗(0.475)、昨年11月以降は5勝8敗(4連敗中)、ここ5年間の対渡辺戦3勝7敗、同対久保戦8勝9敗。
久保二冠は、今年度16勝17敗(0.485)、昨年11月以降は3勝5敗、ここ5年間の対佐藤戦12勝13敗(3連敗中)、同対丸山戦9勝8敗。
今年度の成績は3者ともほぼ同じ。直近3カ月に限ると、丸山、久保が不調。対戦相手との相性は、高橋が有望で、丸山がやや苦しい(特に渡辺戦)。
高橋九段の順位戦での強さ、特に谷川九段の目線で見ると、高橋九段に勝つ気がしない。順位的にも、対戦相手的にも高橋九段が有利であるが、そんな単純ではないのが順位戦、特にA級順位戦である。
個人的には、と言うか、興味本位な希望だが、次局ではひとりも降級が決定しないような結果が出て欲しいです。
いつもコメントありがとうございます。
予想ですか……これから、立ててみます(別記事で)。
でも、昨年は、5局すべて外しました。
>2月1日のA級順位戦のそれぞれの大局について、別記事を書いてください
期待の言葉、ありがとうございます。
そうですね、出来ればそうしたいです。でも、大局を語るほど、棋力はないですよ。
ドラマレビューも書きたいですし、大雪の疲労、というか、今日もしっかり降っています。昼の降雪はこの冬一番かもしれません。雪についても書きたい。
棋力と気力と時間が足りませんが、何とか書きたい気持ちもあります。期待半分でお待ちください。
>▲5五馬ですが、「ここに馬が引ければ先手勝ち」という思い込みが、ずっと前から検討陣にもあったようです。
またお時間があれば2月1日のA級順位戦のそれぞれの大局について、別記事を書いてください。この日が実質的な、今年の『将棋界の一番長い日』のようでしたので。それぞれの棋士の心理も含めて、手順のハイライトもお聞きしたいです。もしお時間があれば...
谷川九段は残念な結果でした。
▲5五馬ですが、「ここに馬が引ければ先手勝ち」という思い込みが、ずっと前から検討陣にもあったようです。例えば▲6六(7七)角△5五銀▲同角△同歩▲同馬という形になれば先手良しと。
本譜は▲4三歩成の開き王手が、思ったより強烈ではなかったようです。▲5五馬という味のよい手があったため、普通の▲5三香成を見送ってしまったというのは運がないですね。
ただ、一部の棋士なら、例えば渡辺竜王あたりだと、この辺りうぃ正確に読んでくるような気がします。
朝早くからのコメント、ありがとうございます。おかげさまで、早朝雪かきも、気分良くすることができました。
>谷川九段、何で93手目▲5三香成とし金を取らなかったのでしょうか?
▲5五馬が攻防で味が良かったからだと思います。こういうところに、運を感じます。
降級は、決まりませんでしたね。
一番不利な立場だった久保二冠だけ勝ったので、有利な順が、久保二冠、高橋九段、丸山九段となりました。
しかし、残留確率は、久保二冠が1/2、高橋九段、丸山九段が1/4となるので、高橋九段と丸山九段は星勘定では同等と言うことになります。
羽生二冠が大方の予想通り勝利し、将棋名人400年祭の年の名人戦に駒を進めました。
それにしても谷川九段、何で93手目▲5三香成とし金を取らなかったのでしょうか?
情報、ありがとうございます。
0時20分現在、ネット中継をのコメントを見る限り、羽生二冠、危うしですが、どうなんでしょう?
最終局(一番長い日)は最後まで観ますが、普段は0時40分ごろに寝ます。朝が早いのと、この時期、雪かきの体力を残しておかないといけないので。
明日の朝は、起きるのが怖いです。
羽生×谷川戦は、互角。
渡辺×丸山は、渡辺優勢。
屋敷×高橋は、屋敷勝勢。
久保×佐藤は、久保優勢。
郷田×三浦は、互角。
23時すぎ現在の情報。最後までわからないですね。
英さんは、毎年最後まで起きているんですか?
A級、つまり、トップテン(名人を加えるとトップ11)に入るというのは、つくづく大変だと思います。B1のメンバーを見ても、遜色ないですし。
現在、8回戦が戦われています。
羽生×谷川戦は、53手目現在、2005年名人戦第6局×羽生と同局面(この対局は羽生勝ち)。
渡辺×丸山は、竜王の攻勢。後手が受け止めるのは難しい気がします。
屋敷×高橋は横歩取り戦、あらかじめ2筋に歩を打ってしまうのは、高橋流と言って良い手法だが、損をしている気がします。
久保×佐藤は、早石田の久保二冠が先に香得を果たし、調子がよさそうだが。佐藤九段も桂も香も取れる体勢。玉形は薄いが端歩の突き越しも大きそう。佐藤九段の得意な将棋のような気がします。
郷田×三浦は、郷田陣の方が嫌味が多いが、個人的には玉が広く、持ち歩が多い先手を持ちたい。
現段階で、無謀に予測すると、勝者は羽生、渡辺、屋敷、佐藤、郷田としておきます。
昨年の最終局、5局ともはずした恥ずかしい経験があり、まったく、当てにはなりません。
渡辺竜王・王座には残り2連勝して欲しいですが、丸山九段が降級するのも残念です。それから
谷川九段が2連勝すると、高橋九段が降級。プロの世界はなかなか厳しいですね。まあ高段者の
先生方が自分のベストを尽くして悔いのない将棋を指して、名勝負をくりひろげて頂きたいです。
>是が非でも谷川九段に勝ってもらわないと、最終局の興味が半減してしまいます。
そう思いますが、羽生ファンとしては全部勝手欲しいと思う欲張りな気持ちと、少しでも早く挑戦を決めないと不安という臆病な気持ちがあります。
久保二冠にはには残って欲しいと思いますが、タイトル保持者が陥落という最近の傾向も気になるところです。
降級の方も、久保2冠がA級から落ちること自体考えたくはないというのが正直な所です。
久保二冠は序盤はともかく、中盤以降に失速する状況は、かなり重症のような気がします。
悪手とかポカではなく、指し手の方向が誤っているという感じです。
森内名人の成績は酷いですが、氏の順位戦と名人戦での強さは別物なので、単純には考えられません。昨年も王将リーグは酷かったですし。
羽生二冠が挑戦権を獲得したあと、森内名人が絶不調なので、名人復位がほとんど決まっているような状況なので、残念ながらあまり盛り上がらないです。