英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

ヒガンバナ ~警視庁捜査七課~ 【シリーズ感想】

2016-03-19 22:10:00 | ドラマ・映画
1.“シンクロ能力”の功罪
 “シンクロ能力”……事件現場で犯人や被害者の強い感情を受けるとその声が聞き取れる能力
ということだが、残留思念だけでなく対面する相手の感情を読むこともでき、実際は関係者への聴取の際も発揮して、本音を指摘し、動揺させて情報を聞き出すことも多い。

 ただ、この能力、刑事ドラマとしては“反則技”に近い。捜査や洞察・推理などを端折れるし、都合の良い展開も可能。実際に、“捜査の行き詰まると、現場に戻って、シンクロして、事件の核心に迫っていた。実に便利な能力だ(脚本的にも)

 万能に近い技なので、「シンクロすると体力を消耗し、気を失って倒れてしまう」という縛りを設定しているが、あまりリミッターにはなっていなかった。

2.“マイペースで、無愛想で口が悪い”来宮渚と“正義感の塊。まっすぐ不器用な熱血刑事”の峰岸雪乃
 正義感が強すぎてはた迷惑気味で、どんな部署に行っても煙たがられるであろう雪乃だが、無愛想で自分勝手に行動する渚に振り回されてしまう図は、本来面白いはずだが、私は渚の態度に好感を持てなかった分だけ、楽しめなかった。
 他のメンバーも、皆、有能な女性であるが、どこか“スカシタ”感じが強く、感情移入がし難かった。

 しかし、回を追うごとに、メンバーがこなれてきて、いい感じになっていった。

3.メインテーマ『渚の父の死の真相』が終了した後の3回の方が面白かった
 渚の父の死の真相が一応終結した後の8話、最終話(9話、10話)は脚本がよくできていて、面白かった。
 この最終話の脚本家が“警戒作家”の池上純哉氏だったのは驚き。しかし、つまらなかったメインテーマの収束話(6話、7話)の脚本も池上氏だった。

 “シンクロ能力”のため、ご都合主義的なストーリーが多かったうえ、メインテーマ関連の渚と謙人(DAIGO)の絡みもストーリーを阻害していた。
 

4.最終回になると特殊課解体(解散)話が浮上するパターン
 『スペシャリスト』もこのパターンだった。このパターン、横行し過ぎ。

5.画面が白っぽい
 雰囲気を出すため彩度を落とし、画面が白っぽかった。
 他の人はどうか分からないが、私は好きじゃない。

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