英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

TOKYO エアポート ~東京空港管制保安部~ 第6話「究極の選択-1人の命vs200人の命」

2012-11-23 10:48:34 | ドラマ・映画
面白かった管制(究極の選択)の前半部分が、後半のグダグダな話で台無しになってしまった。

 ターミナルレーダー室での指示は、不謹慎かもしれないが、将棋に似ていると思った。
 個々の航空機の状態を考え、着陸の順番を考える。この手段を採った場合、他機への影響も考え、大局的に判断して優先順位を決める。将棋も局部の損得を考え、その局部のどれがより重要かを考える。一見、どちらを先にしても同じに思えても、手順前後が取り返しのつかなくなる事も多い。
 それはともかく、「大臣ひとりと一般人200人の命、どちらを採るか」(自明のような気がするが)、また、「重量オーバーの機体の着陸で滑走路が使用不能になったらどうなるか」、「燃料を投棄した場合どういう事態が発生するか」などの瞬時の判断をしていく緊迫のシーンは面白かった。
 後半、この近藤の判断が問題視されて云々、というのは、観ているほとんどの視聴者は先のシーンで、予想はしたと思うが、それを実際に問題視したのは、上層部や政府ではなく報道だった。
 それが情報不足からの誤った報道ではなく、大臣の命だけを重要視した歪んだ報道一辺倒で、あまりにも不自然。
 管制部長・田辺と口論になるシーンは必須としても、その後、「近藤は間違っていない」の台詞の繰り返しで冗長感が強かった。近藤の台詞「当たり前だ」を引用したい。それなら、レーダー室から管制塔に管制を移して着陸シーンまで描いて欲しかった。
 主人公・香織はまったく存在価値がなかった。もちろん、まだ、一人前ではないようなので、今回の場合はそれでもいいのだが、それならそれで、「余計なことはするな」(by結城主幹管制官)である。
 「どちらが正しいんでしょうか?」(効率、安全、どちらを重視するかでも口論する近藤と竹内に)……ただ投げ掛けただけの台詞で結論はなし
 「どうするんですか?」(政府専用機は燃料陶器の許可を求めてきた時、近藤に)……会話の流れを考えると必要のない台詞
 「近藤さんっ」(専用機の機長からの強いリクエストを退けた時)……ただ呼びかけただけで、香織が具体的な意見を持っていたわけではない
 「こんなことで管制卓に立てないなんて、近藤さんは何も間違ったことはしていないのに」(別室で結城主幹と氷室先任管制官に対して)……キミが言わなくても分かっている
 「近藤さんの指示は正しかったと思います」「私たちは何が正しかったか知っています。私たちは必ず、近藤さんを管制官として復帰させてみせます。近藤さん、頑張ってください」……この状況で近藤に何をどう頑張れというのだ。「耐えてくれ」という方が即している。「偉くなったもんだな」(by近藤)、ほんとそうだ!

 「篠田、頑張れよ。いい管制官になれ」……死亡フラグ?(笑)あっ、辞表を出したのか。

 今回の話は、主人公・香織の見せ場はほとんどない。それでいいと思うが、そこを無理やり香織の台詞や行動を挿入していて、それが鼻に付いてしまう。
 それにしても、締まりの悪いロッカーだ。

【ストーリー】番組サイトより
篠田香織(深田恭子)は管制官としての昇格をかけた試験を控え、「敷島珈琲」で近藤幸宏(要潤)、山下佑司(瀬戸康史)、岡本哲治(長谷川朝晴)に様々なシチュエーションにおける管制の意見を聞いていた。いつまでもコーヒーを飲まない面々に苛立ちを募らせる敷島貴志(野間口徹)だが、香織は話を終えると早々に店を出ていく。途中、復帰して初出勤となる本上圭介(平岡祐太)を出迎え、言葉をかけると自らも羽田空港へ向かう。

国土交通大臣の栗山(橋爪淳)が管制塔の視察にやってきた。案内役を頼まれた香織は、矢野元治(梶原善)と共に施設や仕事を説明していく。案内が終わると、会議室に移り、結城昇(時任三郎)と氷室一生(別所哲也)との空港運営についての話し合いが始まった。栗山は、管制官の労働環境の改善を訴える結城の意見に耳を傾け、改めて話を聞く約束をする。

午後になり、国際会議へ出席するため首相と栗山が政府専用機でオーストラリアに出発した。政府専用機は無事に離陸したものの、空港付近は強風のためと、着陸機からオイル漏れがあったことで、1本を除いた滑走路が一時閉鎖になっていた。

数十分後、メディカルエマージェンシーにより政府専用機が羽田に引き返してくることになった。同じタイミングで1機の旅客機からエンジントラブルによる緊急着陸の要請が入る。滑走路が1本しかなく、共に一刻を争う中、ターミナルレーダー室で指示を出すことになった近藤は…。
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『相棒 eleven』 第6話「交番巡査・甲斐享」

2012-11-22 17:51:21 | ドラマ・映画
事件関係者に感情移入する
捜査に私情を挟んではいけないと戒める右京
 右京の叱責に憤るだが、それは自分の未熟さに対する怒りであった。
 右京は享を人としての基本が出来ていると認めていた。


 『相棒』は理論的で遵法主義の右京、直情型で人情家の亀山の対照的なコンビが相反しながら(ほとんど亀山が負けていたが)、お互いに影響していくというコンセプトで、時を経るうちに、①この対照的な二人が、逆方向あるいは並行して絶妙なコンビネーションで事件を解決していく様子が魅力であった。(時には互いの主義がぶつかり反発することも)
 また、②人並み外れた右京の洞察力、知識、推理で難事件を解き明かしていく様も魅力である。
 さらに、③事件の真相がやるせないものであったり、右京の遵法主義による解決が人道的には受け入れにくいこともあり、問題提起に終わってしまうこともある。この後味の悪さも魅力であろう。


 相棒となる過程で避けられない衝突の回であった。(衝突と言っても、ほぼ一方的に享が右京に教育的指導を受けると言った趣で、相棒初期の亀山も相当、やられていた)
 そういう面で、今回の話は評価でき、こういうエピソードなしでは『相棒』が成立しないと言っても良いだろう。


 しかし、それに重きを置いたため、魅力の一つである右京の推理や事件解決の鮮やかさが澱んでいたように思えた。

①出張帰りにもかかわらず、ワイシャツに皺がないことに疑問を感じ、ビデオに映っていたものはストライプが入っていたことで、妻の殺害時に血を浴び、着替えたという確証を持ったのなら、そのワイシャツが一番の証拠になるはず。何を措いても抑えるべき証拠である。
②指紋採集キットはネット販売で入手できても、その指紋を偽造するためのシリコン膜を作るのは容易でないはず。
 生身の指から型を取れるのならそれほど困難ではないかも知れないが、採取した指紋からでは相当困難なはず。
③過去に久保が写真を破く際についた3本の指の指紋は特定しやすく、それをもとに3本分の指紋シートしか作らなかったはずなので、捜査員の指紋を偽造してしまうのは考えにくい。
④後姿と横に置いたコートだけで奥山と確定してしまうのはあまりにも雑な捜査。そもそも、あの位置にコートを置くことが不自然。セミナーを記録したビデオの構図が不自然。セミナーを撮るというより、アリバイ用の構図だった。
⑤嘘をついて自供に追いつめるのは、『相棒』、特に右京にはして欲しくない。


 回想シーンが多く、事件解決に粗さがあった。また、動機にしても、愛がなくなった、前恋人(ストーカー)の子どもを育てるのに憤りを感じるのは理解できるが、残された子どもの事を考えると、妻(子どもの母)を殺すまでに至るのだろうか。子どもに対しても腹立たしさを感じるのかもしれないが、離婚すればいいのではないだろうか。既に、浮気していたのだし。
 『相棒』としては意義のある話だったが、面白みはあまり感じなかった。



【ストーリー】番組サイトより
 特命係に配属され、相変わらず暇な享(成宮寛貴)は右京(水谷豊)とともに角田課長(山西惇)に頼まれ組対五課の手伝いをしていた。
 そんな中、享の元上司である中根署の堀江(山口良一)から連絡が入った。かつて享が交番勤務のころに扱ったストーカー事件の被害者・深雪(石原あつ美)が、自宅で何者かに殺害されたという。第一発見者は夫の奥山(賀集利樹)、大阪出張から帰ってきたところ妻の遺体を発見したらしい。まだ小さな息子は入院中で難を逃れたようだ。実は、享はこの夫婦に強い思い入れがあった。

 享が交番勤務だった6年前、深雪は奥山と付き合っていたが、元恋人の久保(小林高鹿)にストーカーをされたあげくに薬品をかけられるという事件となった。現場に向かう途中で享は久保とすれ違っていたが、犯人とは気づかず取り逃がしてしまう。激しく悔やむ享。
 結局、久保はその後逮捕され、懲役5年の判決を受け3年半で仮出所。一方、久保に襲われたことで奥山は深雪との結婚を決意するが、奥山の両親から猛反対される。それを押し切って奥山は深雪と夫婦になったのだった。

 捜査が進み、現場から指紋が採取されるが…。さらに久保の目撃情報が入り、じわじわと久保を追い詰めていく。
 意外な真実と真相が明らかになる中、右京が享と少し距離を置きながら事件の謎に挑む!

ゲスト: 賀集利樹 小林高鹿 石原あつ美

脚本:徳永富彦
監督:和泉聖治
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『MONSTERS』 第5話

2012-11-21 14:28:43 | ドラマ・映画
浅見光彦(中村俊介)・陽一郎(榎木孝明)兄弟の共演。(榎木さんは光彦役も長年されていた)

 やはり、寄せ集め感、既視感は拭えない。
 前回記事でも書いたが、既出を避けるのは難しい状況で、ある程度、仕方がない。ただ、キャラや会話も既視感を感じてしまう。百歩譲って、キャラの既視感も容認したとして、主人公・平八の図々しさ、相方・西園寺の間抜けぶりやパシリ振りが、マイナスでしかないのが、このドラマの最大の欠点かもしれない。
 西園寺の恋人・高野恵美(柳原可奈子)も必要ない(その分を、他の要素に回すべき)。

 やはり、推理ドラマを観る練習作として、見るしかないようです。
 おそらく、次週は記事を書きません。書くとしたら、面白かったか、腹が立ったかです。


【感想・疑問点】
・トリックや、犯人たる確証の積み重ねなどの組み立てはよかったと思うが、嗅覚が麻痺していることから露見するというのは既視感が強い。
・電話のトリックも同様。しかも、電話の偽の応答の榎木さんの演技が、偽装感を出すためだと思うが、少しわざとらし過ぎた。
・嗅覚が麻痺しているのなら、余計味見をすると思う。(味覚に多少の影響はあるが)
・死体の移動は、殺害現場や発見現場や、遺体そのものに痕跡が残ると思うが、そういうことをあまり突っ込むのはよくないのかもしれない。
 

【ストーリー】番組サイトより
日本最高の料理人を決める 「 全国料理人コンペティション 」 の開催を間近に控えるなか、審査委員長の料理研究家、大河原六郎 (奥田達士) が殺害された。

コンペティションで日本一を目指し対決するのは、日本料理の伝統を忠実に受け継ぎ、これまで4期連続の勝利を収めている 丸岡龍次郎 (榎木孝明) と、東大の大学院を出た異色の経歴を持ち、全国予選を勝ち抜いた 四条敦彦 (中村俊介)。

丸岡は今回勝てば5期連続の勝利で、料理界初の永世王座の称号を手に入れることができる。殺害された大河原は、勝負が始まるまで秘密とされているメインの食材を知る唯一の人物だった。
そんな中、殺害現場からは四条が身に着けていたブレスレットと同じ物が発見され、四條に真っ先に疑いの目が向けられた。平八 (香取慎吾) は現場に残された大河原の携帯に染み付いた匂いにヒントを求めるが ―。

事件が解決に向かうなか、西園寺 (山下智久) には公私共にある変化が訪れる。
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『平清盛』 第45話「以仁王の令旨」

2012-11-20 17:42:51 | ドラマ・映画
(前話ラストシーン)
言仁が開けた障子の穴を見つめる清盛
「いかがにござりますか?そこからの眺めは・・」
この祇園女御の声を重ねるところから今話が始まり

「ここはわしの世じゃ!」
清盛はたったひとりで暗闇の中にいた

で、今話を締めくくっている。

祇園女御の言葉
清盛が病に倒れ死の淵にいる時、白河法皇が清盛に掛けた言葉「そちはまだ知らぬ。のぼりきったその果ての景色を」という言葉を引き継いでの問い掛け。

障子の穴
客観的に自分や物事を見られなくなっていて、障子の穴から物事を見る狭い視野を示している(『平成エンタメ研究所』でコウジさんが指摘しており、なるほどと思いました)
 権力の頂点にたった清盛も白河法皇も、もう登るべき道はなかった(頂上なのでそれ以上の高みはない)。目標がなくなり、権力を使うことと、その権力の座にとどまることしか考えられなくなっていた。
 てっぺんから見ると、すべてが下り坂。恐怖を感じたのかもしれない。


「ここはわしの世じゃ!」

 まさに白河法皇と同じ言葉を吐く清盛

 元来、清盛は、白河法皇と違い、「武士の世を造る」「豊かな国づくり」という目標があったはずだが、それを成し遂げるための権力の頂に立つという手段が目的と化してしまっていた
 視野が狭くなり、そして……

暗闇
 権力しか視野になく、もはや暗闇に居るのと同じ。
 さらに、清盛は「どれだけの犠牲を払って、ここまで来たというのじゃ」と漏らしており、その犠牲とは……権力の頂に登りつめるために、義朝、忠正、兎丸、重盛を始め政敵も含め、多くの屍を乗り越えて頂に立っているという思いが、まとわりついているのだろう。それを意識しているのではなく、漠然としているゆえ、余計、見えなくなってきている。



 平氏一族(時忠、小兎丸、間接的に時子)からも呆れられ
 方々(寺社、伊豆、奥州、公卿、源頼政、八条院)から反感を買う


それでも清盛を信じ、従う盛国
 お伽噺や童話で、馬鹿な主人公に従う魔法使いや召使のような忠実さの盛国。
 理不尽な命令にも、「されど…」「畏れながら…」と清盛の失った視界を補うべく状況を解説し諌めようとするが、それでも我を通す清盛の命に、「承知つかまつりました」と従う。
 しかし、清盛の横暴ぶりや酒と女に溺れるさまを見る盛国の目は、悲しみの色が濃くなっていくようだ。いつか、爆発するのでは?
 「ご自分しか見えぬ国創りに邁進するためには、理不尽にならざるを得ん時もあろう」と小兎丸を諭したり、「それも欲のうちにございましょう。どんな綺麗事も欲がなければはじまりませぬゆえ……」と清盛の様子を訝しがる時忠に釈明していたが、自分に言い聞かせているようにも思える。
 何しろ、「ご自分しか見えぬ国創り」と言い、盛国にも見えないと言っている(これは、以前からだが)。
 ここで、ふと思ったのだが、「わしの国創り」とは、「わしの、国創り」ではなく、「わしの国、創り」だったのではないだろうか?

もうひとり、清盛を信じる男がいた……頼朝
「果たして、(武士の心を)忘れてしまわれたのであろうか……私には、そうは思えぬ。きっと通らねばなら道なのであろう。武士の世を創るために……」

 対抗勢力の一番手の頼朝、そして、ナレーションでもある岡田君の言葉なので、現在の暗闇から清盛が脱出する予言と思える。
そうなると、キーポイントは盛国の爆発ということになる。
 しかし、脚本家が好きな対比の表現の一つかもしれない。

平家の中で、清盛の怪電波の影響を受けた人物……清盛の三男・宗盛
 重盛の死によって平家の棟梁となった宗盛だが、清盛の横暴な命令をもろに被り、それを受け止める器量もないので、清盛の狂気に徐々に犯されていく。
 権力の魅力に溺れつつも、その非を自覚する。棟梁の責任や、忠正の思い出も交錯するが、清盛の狂気の渦にあがなえず、苦しむ。



 清盛の狂気ぶりがこのまま続くのか、あるいは、頼朝の予言が正しいのか、今後の展開が待たれる。でも、もう少し、清盛の心情を明かしてほしい。
 それと、源氏の魂って、そんなにたいそうなものだったの?
 一族同士で争ったり、目先の利益で事を起こしたりしたことしか、頭に浮かばないのだけど。源頼政にしても、義朝を見限り兵士に寝返っただけだし。義朝の弟・源行家は平治の乱後身を潜めていたというが、まさに「誰、これ?」状態。

 白拍子の祇王と祇女の姉妹、そして、仏御前が清盛に近づいた理由は何なのだろう?

【ストーリー】番組サイトより
 後白河法皇(松田翔太)を鳥羽離宮に幽閉し、清盛(松山ケンイチ)は武士として初めて天下の頂に君臨する。清盛は福原にいながら朝廷の人事権を掌握し、1180年、高倉天皇(千葉雄大)に譲位を迫り、孫の東宮・言仁を即位させようとする。
 一方、今回の政変で長年の所領を奪われてしまったのは、後白河法皇の子・以仁王(もちひとおう・柿澤勇人)。ふさぎ込む彼の様子を見かねた猶母の八条院子(あきこ・佐藤仁美)は、源頼政(宇梶剛士)を呼びだし、武力決起して平家討伐をせよとたきつける。しかし老いた頼政は、平家に逆らうなど愚の骨頂と言って断る。
 東宮・言仁の即位に際し、朝廷で何かと物入りになると、伊豆には早速増税の命が下る。国のためのはずの租税が、平家のためにばかり使われている現実に、北条時政(遠藤憲一)は、いよいよ平家への不満が爆発するときがくると源頼朝(岡田将生)に示唆した。頼朝には徐々に武士としての心構えがよみがえりつつあった。
 そのころ、義経(神木隆之介)と弁慶(青木崇高)は奥州平泉で藤原秀衡(京本政樹)のもとにいた。秀衡は、近頃の清盛の動きを警戒し、もし今後平家が平泉に押し寄せることがあれば、平泉の武力と財力を好きに使って応戦するがよいと、義経に言い含める。
 各地で反平家の動きがさかんになる中、言仁が正式に即位して安徳天皇となった。清盛は慣例をやぶり、新院となった高倉上皇の嚴島神社への参詣計画を進める。しかし、寺社勢力は猛反発。日頃は仲悪しき寺同士も手を組み、結束を強めていく。
 重盛が亡き後、平家の棟梁となったのは清盛の三男・宗盛(石黒英雄)だったが、この事態に狼狽し、弟の知盛(小柳友)や重衡(辻本祐樹)に対処を任せるのみだった。結局、平家の武力を恐れた寺社勢力は兵を挙げることはなかったが、高倉上皇の嚴島参詣は遅れ、清盛の不満は募った。清盛は、新しき帝が誕生するとともに福原へ遷都することを画策するが、思うように進まないことにいらだっていた。
 そこへ美しい白拍子の姉妹・祇王(尾上紫)と祇女(花影アリス)が目通りを願い、優美な舞を披露した。清盛は現実逃避するかのように祇王にひきつけられた。
 京では宗盛が宴三昧の日々を送っていた。母・時子(深田恭子)は叱るが、宗盛は兄・重盛の冥福を祈る宴だといい時子をあきれさせる。また、源頼政の子・仲綱(須田那裕)の愛馬を奪ったうえ、馬の名を仲綱と呼んで辱めた。仲綱は頼政に怒りをぶつけるが、頼政はこらえるよう諭す。しかし頼政も心の葛藤が強くなっていた。
 そして、以仁王と八条院子のもとへ、反平家への決意を固めた頼政と仲綱が訪れた。そこで八条院は源義朝の弟・源行家(江良潤)を引き合わせた。行家は平治の乱に敗れた後、熊野で身をひそめていたと言う。
 八条院はこのように諸国に潜む源氏に向けて、平家打倒の令旨をだすよう以仁王に迫った。そして、不当に権勢をふるう平家を追討せよという以仁王の令旨は、行家の手により伊豆の頼朝に届けられた。驚きながら令旨を読みあげる頼朝を時政や政子(杏)が見つめていた。再び源氏が立ち上がる時が迫っていた。
 4月、内裏では安徳天皇の即位の儀が行われた。福原で浮かれて舞い踊る清盛の前に新たな白拍子があらわれた。その白拍子(木村多江)の美しさに清盛はたちまち虜になり、祇王らを置き去りにして彼女を抱きかかえて連れて行った。寝所で清盛は「仏」と名乗るその女性に向かい福原への遷都の夢を語り、「ここはわしの世じゃ」と告げる。清盛はたったひとりで暗闇の中にいた。
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V・プレミアリーグ 福井大会

2012-11-19 20:23:05 | スポーツ
 V・プレミアリーグが開幕しました。
 福井県営体育館で17日(土)に久光製薬×トヨタ車体、JT×NEC、18日(日)に久光製薬×JT、トヨタ車体×NEC戦が行われました。私は日曜日に友人のA氏と観戦に行きました。

 土曜日の結果は、
久光製薬3-0トヨタ車体 (25-21、25-19、25-15)
NEC 3-0JT    (25-18、25-15、25-22)
 と、やや一方的になったようですが、日曜日は熱戦となりました。
久光製薬3-2JT    (25-18、22-25、22-25、25-21、15-6)
NEC 3-0トヨタ車体 (25-19、30-32、25-18、22-25、15-13)
 他の結果や詳細は、オフィシャルサイト試合結果で。

【試合やチームの感想】
久光製薬3-2JT
 JTは菅山かおるがエースだったころからファンだったので、紹介記事が長くなるが、3度目のリーグ昇格後に大型チームに変革し、セッター竹下佳江、エース熊前知加子、センター宝来真紀子、リベロ菅山かおるらを擁して初めて決勝ラウンドに進出し、4位。その後もキム・ヨンギョンや大友愛を補強するなど、V/プレミアリーグを牽引するチームとなっていたが、昨年は5位と精彩を欠いた。(あまりの大型補強だったので、私の興味は薄れていった)
 さらに、今シーズンは竹下が退団、大友はひざの故障を抱えている様子(ベンチに入らず記録を取っていた)。今後、どういうチームを目指していくのか注目したい。
 久光は2000年シーズンから優勝2回、準優勝3回、ベスト4を逃したのは2004/05四シーズンの6位の一度だけという、東レと並ぶリーグの横綱と言っていいチーム。(東レはここ5シーズンで優勝4回、準優勝1回)個人的には大村加奈子が好きだった。

 JTは土曜日にNECにストレート負けを喫しているので、久光の楽勝も考えられたが、接戦となった。
 第2、第3セットを連取された久光だが、第4セットには、ブラコチェヴィッチにストレートを抜かれていたブロックを修正したり、石田を投入し、立て直した。
 石田が入るとチームが安定する。レシーブもよく、決定率はやや低いが、効果的なスパイクを放つ。サーブも無回転でよく変化した。
 石田の他にも、岩坂、新鍋、狩野、座安と全日本級のメンバーも多く、層が厚い。新鍋は少しだけ出たが、セッターにコンバートした狩野は出場しなかった。コンバートして間もないので、なかなか苦労すると思うが、期待したい。
 層が厚いので、現段階では試行錯誤という段階のように感じた。

NEC3-2トヨタ車体
 トヨタ車体のエースのカナニの不調で第1セットは25-19。スコア以上に大差でNECが取った印象があった。
 第2セット、加奈にに代わって出た藤原が活きのいいスパイクを決めると、チームが活性化し、大激戦の末32-30でトヨタが奪った。
 夜に用事があったので、第4セット途中で会場を去ったが、フルセットで、しかも、ファイナルセットも15-13と大熱戦になった。

 NECはイエリズの威力抜群のスパイクが光った。杉山は私が帰った後、出場したようだ。記録を見ると、7本中4本スパイクを決め、ブロックも1本決めていた。ウオーミングアップを観ていても、故障しているようには見えなかったが、若手の経験を積ませたかったのかもしれない。
 トヨタはサーブレシーブはよかった。しかし、矢野を除いて身体の線が細くパワー不足を感じた。
 竹田の気迫あふれるプレーも目を引いたが、何と言っても光ったのは、藤原のジャンプ力
 ダンと踏み切った後、ビュワァ~ンと引力を感じさせないジャンプだ。走り幅跳びに転向してもらいたいくらいだ。会場も、彼女が飛ぶ(「打つ」ではない)と歓声が上がった。
 今のところ、トスとタイミングがずれて微妙にジャストミートできなかったり、まともにブロックにぶつけたりすることがあったり、まだパワー不足なのか、コースに入られると上げられてしまうことが多かった。

応援団
 4チームとも応援団が随行していた。過去にも2回Vリーグを観戦したことがあるが、すべて応援団がいたように記憶している。チームの地元で試合が行われることが多いようだが、地方にも転戦することも多い。時間や旅費は大丈夫なのだろうか?
 応援風景は、JTが一番面白かった。タイムアウト時には選手名の入った大きな旗を振り回すなど、いろいろ工夫がされていた。その旗も、何本もあって、4本ずつのローテションデでその都度、交換していた。
 特におもしろかったのは、応援団員の拍子によって、風船?(ビーチボール素材で棒状の応援グッズ)を左右に振るのだが、そのメロディが楽しく、また、団員も一生懸命、身体を振る。見ているだけでも面白い。応援席に入って一緒に応援したくなるくらいだった。
 特に、応援団長はものすごく振りが大きく、バランスを崩して、2階席から落ちてしまうのではないかと心配になるくらいであった。
 あと、久光の応援団長の声の大きさとその通りの良さは抜群だった。

友人A
 友人Aとは中学以来、ずっと仲良くさせてもらっている。
 頭も私より良く、向学心も旺盛なので、何でもよく知っている。性格も穏やかで、優しく、人に頼まれても嫌な顔をせずに引き受けている。彼の怒った顔は見たことがない。(誇張ではありません)私も相当彼に迷惑をかけているのではないだろうか。
 と言っても、彼にも弱点はある。一言でいえば、優柔不断。いろいろ知っていて、頭も回転し、その結果や人の気持ちなどを考えてしまい、なかなか瞬時に判断できない。
 もちろん、彼の良さでもあるが、弱点にもなっている。彼の将棋の腕が初段~二段なのは、このせいであろう。
 その他の特徴としては、面喰い。
 今回、私は迂闊なことにデジタルカメラを忘れてしまった。彼が持ってきていたので、「それなら、私が撮るよ」と言ってくれた。
 しかし……

 JTの石川選手と久光製薬の狩野選手。………可愛い選手しか撮らない。しかも、顔中心(試合も撮れよ)。
 バッテリー残量が少なかったのと、フラッシュのオフを一回一回確認してから撮るので、なかなか、シャッターチャンスがつかめない。被写体が動くのと、焦りで、手ぶれも多かったようだ。(JTの応援席を一枚撮ってもらえば良かった)
 彼の一番のお気に入りは、トヨタ車体のセッターの藤田選手。ちなみに私はJTの西山選手。

 試合の合間に、彼といろいろな議論(ほとんど私が疑問を投げかけるか、社会のいろいろな問題点にケチをつけ、彼が解説するパターン)もでき、バレーボールを堪能し、藤原選手のスパイクも観れ、楽しい一日であった。
 友人Aよ、これからもよろしく頼むよ。
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『MONSTERS』 第4話 【今さらの先週の話です】

2012-11-18 20:29:37 | ドラマ・映画
 多くの刑事ドラマ、推理ドラマが放送されるので、斬新なトリックの捻出が難しいというのが現状かもしれない。とは言え、このドラマ、いろいろな推理ドラマのテイストを抽出しブレンドしてあるようで「既視感」が強過ぎる。(特に『古畑任三郎』と『相棒』)
 主人公の平八のアクの強さが控え目になり見やすくなった分、さらに既視感が強くなったのは皮肉である。今回、西園寺の存在価値が増した点は評価できる。

【その他の感想】
①手術前の説明、教授の出勤風景、安藤准教授の執刀の様子、殺害風景、凶器の発見など、一応、時間の順に描写されていたが、視聴者に手術中に殺害されたと思わせるため、教授の出勤から殺害されるまでの行動を伏せてあるのは、ややアンフェア。

②凶器のすり替えによるアリバイ工作や、殺害前後のトラックの有無というのは既出であろう。さらに、誘導による言葉の揚げ足取りやダミーの血が証拠となるという追い込み方も既視感あり

③優秀な外科医が殺人を犯し逮捕時に「私を逮捕すると、たくさんの患者が困る」という言葉を吐くというシーンも既視感。
 これに対する平八の「あなたの代わりはいくらでもいる」というのは、今回の冒頭に金田一が西園寺に言った言葉を受けての事だろうが、「代わりはいる」という根拠はない。

④金田一が、平八が持ってきた見舞いの果物籠をダイイングメッセージと早とちりしてしまうシーンや、病院の患者すべてに聴取しているシーンは、彼らしくて面白かったが、それっきり登場しないのは寂しい。(もしかしたら、私が見逃したのかもしれません)

⑤「倉庫の表の物陰」という表現。
 「倉庫の表」という表現が不自然。「倉庫の前」と言うのが普通では?あるいは倉庫の正面。
 「表の物陰」と言うのも、どこか変。「表」と「物陰」という相反するものが並んでいるせいだろうか。

【ストーリー】番組サイトより
大学病院で殺人事件が発生した。被害者は大学病院の第一外科教授である 門倉俊三 (佐々木勝彦)。偶然入院をしていた 西園寺 (山下智久) は凶器が発見された現場に居合わせることになる。

犯行が疑われたのは、同じ大学病院で No.2 の立場にある第一外科准教授の 安東研一 (吉田栄作)。門倉教授から死の直前、順当にいけば後任教授候補である安東ではなく、自分を教授に据えると言われていた講師の 村川英樹 (佐藤二朗) は、警察の捜査にその原因となった 『 安東と製薬会社との不正取引の事実 』 を告白する。しかし安東には、被害者の死亡推定時刻中、手術中であったというアリバイが存在した。

金田 (遠藤憲一) 及び金田班は病院にいた人間全てを対象に取調べを始める。一方、平八 (香取慎吾) &西園寺のコンビは、看護師や医師に事情を聞くことに。すると第一外科医師・土田隆弘 (尾上寛之) が、「 死亡推定時刻に村川さんが事件現場となった倉庫に向かうところを見た 」 と証言して…。
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偶然は意外に多発する

2012-11-17 22:33:30 | ドラマ・映画
 ドラマのレビューで、私が常々ケチを付ける要素の一つである「偶然」
 しかし、今日は「偶然は意外に多発する事」を感じました。。

 実は、今夜、『実験刑事トトリ』を観ました。この時は、単に楽しで観ただけでしたが、その後、ハードディスクの残量が少ないので、整理するため『名探偵コナン 工藤新一への挑戦状』(溝端淳平、忽那汐里主演)の第8話を観たのですが、ビックリ。
 その真犯人役に佐藤仁美が出演されていました。『実験刑事トトリ』に被害者役で出演されていた佐藤さん、殺されてしまったと言うのに、ほんの30分後に画面で観ることになろうとは、しかも、今度は犯人。
 さらに、容疑者役として『工藤真一への挑戦状』で容疑者役(無実)に浅利陽介さんは、今週の木曜日放送された『捜査地図の女』に出演していたのです。

 何という偶然。偶然は意外に多発するものなのですね。

 あ、そう言えば、今夜の『実験刑事トトリ』で、また、絶対音感の持ち主が登場していました。私のお気に入りの木南晴夏さんです。
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『結婚しない』 第6話

2012-11-17 17:30:57 | ドラマ・映画
今週のテーマは出産
 今回は多角的な問題なので、まとめにくいなあ。
①恋愛や結婚は年齢に関係なく可能であるが、出産は年齢的(肉体的)に限られる
②少子化はは生物学的(種の保存)、社会的(生産活動)にも切実な問題だが、人間は仕事や文化などのしがらみから、出産(育児)が負担となっている。
③社会的活動の意義が高くなり、人生において出産・育児の意義・必要性を感じない
④晩婚化が進み、出産の機会が減っている
(説明する時に、番号があると便利なので、番号を振ってありますが、それらが全て並列の関係ではありません)

 今回、千春は一日子育て体験をするが、ドラマの場合、大概、やんちゃで手がかかり、大変な思いをさせられる。だからこそ、情が移り、かわいいと思うのであろう。
(子どもに「二人は付き合っているの?」とか、周囲(看護師や店員など)から両親と間違えられるという「お約束」も無事消化する)

 ところで、千春の場合は、最初からやる気満々で、大変な目にあっても、「子供って可愛い」「子育ては大変だけど…欲しい」という気持ちに帰着した。(ドラマのお決まりのパターンと言ってもいいのではないだろうか)
 こういった大変な実体験(一日子育て体験)をした場合、一般女性は千春のような感想を持つのだろうか?実体験をしなくても、ドラマを見た若い女性は、どう思うのだろうか?



「お母さんにとって、千春と千夏の成長は自分が生きてる証しだったから。
2人に注いだ愛情はお母さんが死んでも消えない。
それが私が次の世につなぐものなのかな、なんて気がしてね。
まあ、でもそんなこと感じるようになったのは2人が成長してからよ」

「次の世に残せるものか。
あるのかな? 私は」


 紀子と千春の深い会話であるが、私はこんな難しい理屈は余分に思えた。
 この会話が、千春と春子の会話につなげる、意図的なものを感じた。

「私は出産そのものはなくても、女はみんな母親に、男は父親になれると思ってるけど。
 私にも子どもいるんだよ。
 私にとっては私の造った庭が子ども。
 そこに集まってくれる人たちも子どもみたいにいとおしい存在だと思ってる」


素敵な言葉なんだけど、無理やりまとめた感じがした。

「私にはないです。
 物を作り出す人はそう言えるのだろうけど…」


 なにか、芸術創作と子育てを無理やり横並びにしている。
 芸術的才能がないから子育て(出産)?………

普通に、「子どもって可愛いなあ」でいいような気がする。



★相変わらず面白い教授、春子、麻衣の笑劇場
 純情で一生懸命で人の良い教授
 人間的に深いが、教授の気持ちには鈍感過ぎる春子
 優しく素直で聡明だが、教授の気持ちが読めない麻衣
絶妙なトリオである。最終回までやってほしい。

★積極的で押しが強い瑞希
 プロポーズならともかく、30過ぎで実績がなくて夢をあきらめた男に、いきなりパリに行って絵を描こうって、強引過ぎ。向こうでの住居や生活費は?

★春子の体調不良
 何かの伏線?


【ストーリー】番組サイトより
 田中千春(菅野美穂)は、桐島春子(天海祐希)の運転するバイクで『メゾン・フローラル』まで送ってもらい、工藤純平(玉木宏)のために焼いたスイートポテトを差し入れようとした。店に泊まり、そのまま朝の仕入れに出かけていた純平は、作業机のところで眠っていた。そこで千春は、純平の傍らにあった彼の絵を見てしまう。それは、純平が河野瑞希(伊藤歩)を描いたものだった。千春は、差し入れを持ったまま逃げ出すように店を飛び出す。

 千春を店先で降ろした後、気を利かせてしばらくしてから店に戻った春子は、千春の姿がないことを不思議に思う。純平も、千春には会っていないという。

 そんな折、千春のもとに、友人の石川由香里(西山繭子)から、相談したいことがあるから会いたいという連絡が入る。由香里の頼みとは、5歳になる息子・蓮(五十嵐空)をひと晩預かってほしい、というものだった。由香里は、夫の会社が倒産し、親戚を頼るしかなくなったため、福岡まで頼みに行くのだという。

 由香里の頼みを引き受けた千春は、実家に相談しに行く。だが、妹の千夏(中村ゆり)は、近ごろ帰宅が遅い陽一郎(青柳翔)への不満もあり、それどころではないらしい。困った千春は、春子に事情を打ち明け、協力を求めた。それを了承する春子。その際、春子は、今朝はどうしたのか、と千春に尋ねた。千春は、差し入れを床に落としてしまった、といって誤魔化し…。

 同じころ、純平は、瑞希と会っていた。瑞希は、パリに活動拠点を移すことを純平に伝えると、一緒に行かないかと純平を誘った。

 約束の日、春子のマンションに蓮がやってくる。千春は、蓮のためにおもちゃを買ったり、おやつを作ったりして準備を整えていた。だが、ひと時もじっとしていない蓮に振り回され、ヘトヘトになってしまう千春。するとそこに、春子から話を聞いたという純平が手伝いにきて…。
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『捜査地図の女』 第4話

2012-11-16 20:44:31 | ドラマ・映画
 細かい事を気にしなければ、それなりの捜査(推理)、人情ドラマで、楽しめる。
(上から目線で申し訳ありません。楽しめるけれど、手放しで誉めるのも抵抗があるといった程度です)

 で、細かいところと言うと…
①河本麻里刑事(内山理名)、なぜそこに?
 白馬の毛が被害者・松井田(上杉祥三)のボタンに絡まっていたこと、また、被害者が馬がいる所を尋ねていたことから、馬のいるところに松井田が立ち寄っていないかを捜査する珠子(真矢みき)。その中で乗馬クラブに松井田がそこのスタッフに暴力をふるっていた事を突きとめる。
 そこへ、松井田の目撃情報があったと麻里から連絡があり行ってみると、殴られた厩務員・正也(浅利陽介)のアパートだった。
 どういう経緯で、その目撃情報を得たのか?よほど松井田は目立つ男だったのだろう。他のメンバーも捜査(活躍)させるという事情であろうか。

②ドラマと言えども、やはり凄い偶然
 容疑者・良枝(酒井美紀)がアリバイ工作した電気店に珠子が訪れる。麻里から連絡を受け正也のアパートで、タイミング良く良枝と遭遇。乗馬クラブの同僚で、正也の彼女の兄が、松井田と同じ刑務所で服役していた……まあ、ドラマだから……。

③珠子のキャラになじめない
 おばちゃんぽく、活動的で人情家。『京都地検の女』の鶴丸検事(名取裕子)と重なるところが多い。鶴丸は「主婦の勘」、珠子は「地図オタク」と特化している。
 ただ、どうも真矢みきさんはミスマッチ。演技に無理を感じる。その内、馴染んでくるのだろうか。
 最後の人情シーンもくどい。「旅は家を出た時に始まり、家に帰った時に終わると言う。お姉さんの帰る場所はあなた(弟)なのです……」無理やり主役活躍シーンのように感じる。
 さらに、「ああぁぁぁぁっ」と叫んだり、「地図は生きている」という決め台詞。逆に白けてしまう。
 それと気になったのは、「ジデンシャ(自転車)」。これは、珠子のキャラ?それとも、真矢さんのクセ?(宝塚では「自転車」は登場しないか)
 「十回」という言葉は元来「じっかい」、また、「懺悔」も「さんげ」だったように、「言葉は生きている」ので、気にしなくていいのかもしれない。江戸、いや、明治と比べても相当日本語は変化しているはずだから。
 しかし、やはり、あまりルーズになると、何でもアリになってしまうので、できるだけ、本来の使い方、意味を守るべきだと思う。公の意味が強いテレビドラマなら、気を配っても良いのではないだろうか。

④城戸班長の説教は正論だが
 「犯人を知っていながらかくす事、アリバイ工作も許されない。そもそも松井田を殺そうと思った事自体、大きな間違いだ」……確かにそうなのだが、殺意を持つまで追い込む凶悪な松井田のような男が野放しになっている社会にも問題がある。ストーカーや振り込み詐欺が一向になくならない。警察だけの責任ではないが、警察の怠慢も一因であろう。
 松井田さえいなかったら、何事もなく過ごせていたはずなのにと思うと、その説教に素直に同意できなかった。

⑤足が速いぞ、浅利陽介!
 去っていく姉を追いかける正也。足、速っ!

【ストーリー】番組サイトより
 京都市北部の橋の下で男の死体が見つかり、連絡を受けた橘珠子(真矢みき)は非番の朝にもかかわらず、現場に駆けつけた。死亡推定時刻は、前夜の9時から10時。橋の上に血痕が飛び散っており、突き落とされる前に橋上で頭部を鈍器で殴られて殺害されたようだった。身元がわかるようなものは所持していなかったが、ポケットに京都駅周辺の地図のコピーが入っており、珠子はそれが、ビジネスホテルが宿泊者のためにフロントで配っている地図だと気づく。また、被害者のジャケットの袖のボタンに白い毛がからまっているのを不思議に思う。

 まもなく、その謎の毛は白い馬の毛だと判明。さらに死体の指紋から、被害者は元暴力団員の松井田仁志(上杉祥三)で、6年前に東京で振り込め詐欺グループの主犯格として逮捕されて服役し、先月、出所したばかりだとわかる。松井田は珠子が見抜いたとおり、5日前にビジネスホテルにチェックインしており、フロントに「京都市内で馬のいるところはどこか?」と聞いていたという。
 被害者は白い馬とどこで接触したのか…!? 捜査に乗り出した珠子は、松井田がある乗馬クラブを訪れ、スタッフの男性に暴力を振るっていたことを突き止める。殴られたのは厩務員の野坂正也(浅利陽介)で、4日前、初対面の松井田が突然やって来て、正也の姉はどこにいるのかとたずねてきたという。そして「15年前に死んだ」と答えると、怒っていきなり殴りかかってきたと話す。

 その矢先、事件の直前、松井田が正也のアパートの前で目撃されていた事実が浮上。その正也の部屋に帰って来た女性・良枝(酒井美紀)を見て、珠子は驚愕する! 実は、朝、珠子は息子の和樹(佐野岳)と家電量販店の開店記念セールに並んでいたのだが、行列の先頭に陣取っていたのが良枝だったのだ…! 良枝は正也の姉だと名乗り、京都には旅行にやって来たが、弟には避けられており、仕方なく置き土産として家電量販店のセールで炊飯器を買ってきたのだと話す。だが、正也から“姉は死んだ”と聞いていた珠子は混乱…。いったい、この姉弟に何があったのか…!? 疑問を抱いた珠子は正也の恋人・榎木瑞穂(遊井亮子)に聞いてみるが、正也はただ“15年前、姉に裏切られた”とだけ話しているという。
 そんなとき、成田慎平(石黒賢)の調べで、松井田と良枝に隠れた関係があったことが発覚し、良枝への疑惑が高まる。だが、珠子が知っているとおり、良枝には前夜9時から開店セールの行列に並んでいたというアリバイがあり…!?


≪事件関係者≫

野坂良枝(酒井美紀)
正也の姉。家電量販店の開店記念セールの行列で、珠子と出会う。

野坂正也(浅利陽介)
良枝の弟。乗馬クラブで厩務員をしている。姉は「15年前に死んだ」と話す。

榎木瑞穂(遊井亮子)
正也の恋人。乗馬クラブで受付をしている。
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歳時メモ 冬の寒さ

2012-11-15 22:48:16 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

今日は冬の寒さだった。
最低気温は4℃(平年の12月5日に相当)、最高気温は7℃(平年の1月8日)、平均気温は推定5.4℃(平年の12月18日)と、冬の寒さでした。
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