英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『科捜研の女』第15シリーズ 第1話 2時間スペシャル「煉瓦の家」

2015-10-16 16:42:04 | ドラマ・映画
理解不能な犯行集団、薄っぺらなストーリーで30分で済むような内容だった

 悩み相談サイトが心のよりどころの“お守り”として拳銃を貸与!
 人間、ボタンがあれば押したくなる、穴があれば除きたくなる、拳銃があれば撃ちたくなる………
 ………そして、事件が起こった。夫のDVに耐えきれず引き金を引いてしまった
 そんな悲劇が起こりうることは、通常の人間なら予想できるはず。まして、悩みの相談を受ける臨床心理士ならば尚更のこと。
 しかも、悲劇が起こっても「あれは事故なのよ」と反省しない。
 こんな阿呆な役を演じなければならなかった高橋ひとみさんが気の毒。

 だいたい、暴力団が拳銃の密売をしていることを知ったとしても、襲撃し拳銃を強奪するなんて、リスクが大き過ぎ。
 強奪に成功したとしても、「拳銃所持」という法を犯し、暴力団の報復を恐れなければならない。
 そんなリスクを冒してまで手に入れた拳銃で悲劇が起こり、残りの拳銃をもてあまし、拳銃の暴発で仲間を失い、暴力団に追いかけられ、警察の狙撃の標的にまでなってしまう。
 それに警察に包囲された時点で、即行で「投降」だろう。逃げられないのは明らかだし、もはや、拳銃を保持する意味はまったくないのだから。


 新レギュラー、“銃器薬物のクイーン”・落合佐妃子(池上季実子)が登場
 彼女の強引な手法は、スーパーウーマン・マリコに対抗する存在として、マンネリ打破のカンフル剤と許容できるが、京都府警刑事部長(警視)・藤倉甚一(金田明夫)が、結果オーライでで落合の暴走に目をつぶるのは一体どういうことなのか?
 刑事部長に就任したころ、あれだけマリコの捜査への介入を危険視し、「捜査は正攻法でなければならない」と言い切ったというのに……


科捜研(榊マリコ)を活躍させるだけのストーリーで、「2時間を返せ」と言いたくなるほどの、残念な出来だった。

 

【ストーリー】番組サイトより
 京都市内のフリーマーケットで違法薬物の取引が行われるという情報が入り、榊マリコ(沢口靖子)たち科捜研のメンバーも薬物鑑定のために現場に出動した。土門刑事(内藤剛志)らが売買の瞬間を抑え、会場が混乱する中、マリコは店じまいを焦る不審な男・宮脇敏雄の存在を確認。宮脇と対峙したマリコの前に割って入ったのは、所轄署の刑事・落合佐妃子(池上季実子)だった。彼女は宮脇の所持品から、鮮やかに拳銃を発見する。
 宮脇は、2週間前に亡くなった叔母の遺品から拳銃を見つけたと証言。確かに、その拳銃は全国の警察のデータベースで照会してもヒットせず、出所がわからなかった。先日、京都市内の用水路で出所不明の拳銃が見つかる事件が起きていたが、何か関連があるのだろうか…!?
 そんな中、佐妃子が府警本部・組織犯罪対策三課に異動してきた。佐妃子は所轄署で多くの摘発を成功させた優秀な刑事で、“銃器薬物のクイーン”という異名を持つ叩き上げだった。
 その夜、京都市内の遊歩道で弁護士・栄村治彦の射殺死体が見つかった。栄村は民事介入暴力専門の人権派弁護士で、暴力団に恨みを抱かれていても不思議はない。しかし銃弾の損傷が激しく、線状痕が鑑定できないため、銃の出所は突き止められそうになかった。
 そんなとき、科捜研にふらりと佐妃子がやって来た。銃弾の鑑定が難航していると知り、過去、自分が在籍した所轄署内で起きた発砲事件の中から、38口径のデータを持参したのだという。マリコはそのデータをもとに、銃を特定。12年前に暴力団同士の抗争によって発生した発砲事件で使われたものだと判明する。
 その矢先、栄村の妻・郁子を訪ねたマリコは、車椅子に乗った臨床心理士・庄野香歩(高橋ひとみ)と出くわす。 香歩は郁子のインターネット仲間で、夫を失った郁子を元気づけるために訪れたと話すが、やがて香歩が運営している悩み相談サイトに裏の顔があるとわかり…!?

脚本:戸田山雅司
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相棒 season14 第1話「フランケンシュタインの告白」

2015-10-15 22:02:13 | ドラマ・映画
 タイトルの「フランケンシュタインの告白」はインパクトはあるが、第一感は適正ではないように感じた。。
(細かいことではあるが、「フランケンシュタイン」は怪物ではなく、怪物を作った博士の名である。まあ、一般的には、フランケンシュタイン=怪物と認知されているので、問題にすべきではないのかもしれない)
 本作の場合は、変死(病死)した受刑者・梅津を指している。本来の暴力に加えて、読書により知力も得た。腕力だけでなく、口先でも相手を封じ込めてしまえる。その上、なぜかカリスマ性もある。梅津を崇める信者も多数。怪物になってしまっていた。
 この梅津、そのカリスマ性を示すエピソードが弱いのだが、刑務所という異常性によるものと許容することにしても、創造主の僧侶・慈光(大和田獏)に「失敗作」と言われ、発作の治療拒否で自ら命を落とすという悲劇的末路というイメージが強い。慈光に自ら命を絶ったという信号(写本の暗号)「告白」と解釈することもできないことはないが……

 では、原作のフランケンシュタイン(創造主の博士)に相当する慈光はどうなのだろうか?
 ドラマの造りとしては、ラスボス(最後に追及される真犯人)扱いだが、追及され自分の罪を後悔しただけで、「告白」とは言えない。

 今回の2時間9分スペシャルのテーマは刑務所という異常な空間だったと考えられる。
 犯罪を犯した囚人をコントロールするため、抑止力を強めなければならず、それによって、刑務官が正常を保てなくなり、異常者(怪物)となってしまった……。その典型が、増渕であり伊達であった。
(心理学だったかな?「看守と囚人」の実験で、学生がその役をこなしていくうちに、看守役は高圧的になり、囚人役は卑屈になっていった事例があったように思う)
 これがテーマだとしたら、タイトルは「歪んだ城」みたいな感じで良いかも。
 とにかく、「刑務官=フランケンシュタイン」とすると、やはり「告白」ではない(悪行の暴露である。伊達は、告白めいた白状をしていたが)。


 となると、梅津が残した写本の暗号が「フランケンシュタインの告白」になるのだろう。(右京が最後にたどり着いた真相でもあるし)ただ、ドラマを通して語られていたのは、刑務官の異常性であったと思う。
 まあ、タイトルについて厳しく追究しなくてもいいと思うが、今回のスペシャルを通して、刑務所の歪みや陰鬱さが漂っており、しかも、「殺人教唆」の真相は早い段階で見えてしまったので、冗長感が強かった。
 梅津の自害と暗号(告白)と慈光の絡みを失くして、通常の1時間枠で良かったのでは?
 ドラマの後半、ほぼ5分おきにCMが挿入されていたのも、冗長感を強めた。


★ストーリー展開の問題点
①美倉を皆で押さえつけて“金縛り”、袋をかぶせて“視界を奪う”模擬心霊体験で、梅津の幽霊の声と思わせ、刑務官・田代を殺害させるトリックは、辛うじて許容できるとしても、嫌われている増渕の「好かれている刑務官・田代に危害が及ぶかもしれない」命令を囚人たちが従うのだろうか?

②梅津信者への伊達の密告がなくとも、殺人教唆トリックの実行者から情報が洩れるだろう。

③殺害された田代刑務官の復讐は、暴動を起こさずとも出来たように思うし、図書館の本に暗号を残して決起するのも不自然。このエピソードは、梅津が残した暗号に到達するための材料の為だったのだろう。

④図書館の責任者がいきなり登場。「おまえ、誰?」状態である。

⑤伊達刑務官が増渕刑務官を批判していたが、増渕も最も多く動静小票を乱発していたのは伊達に批判されたくないだろう


★新相棒・冠城亘(反町隆史)について
【番組ホームページより引用】
法務省キャリア官僚・警視庁警務部付に出向中
2015年春に警視庁に出向してきた法務省のキャリア官僚。現場に興味があるという理由から、人事交流で通例の警察庁ではなく、警視庁を希望した変わり種。法務省事務次官の日下部彌彦から目をかけられており、刑務所内で起きた殺人事件の捜査にオブザーバーとして参加するよう指示を受け、真相解明に奔走した。その事件をきっかけに右京と行動を共にするようになり、右京の無期限の停職処分が解けてからは、“同居人”として共に捜査にあたる。日下部からは「とんだ跳ねっ返り」と評されているが、右京の言葉や推理にも鋭く切り返す。その実力を高く評価している日下部から法務省に戻るよう言われているが、自らの希望で特命係の部屋で“同居”している。
ワンポイント:愛車はスカイライン。人が運転する車に乗るのが苦手!?


 法務省の官僚時代にどういう仕事をしていたか?(これは、今後、明らかにされていくかもしれない)
 春に出向してきてから秋まで、特命係の部屋で何をしていたのかが不明。「現場に興味があるという理由から、人事交流で通例の警察庁ではなく、警視庁を希望した変わり種」とあるが、その割には、何もしていなさそう。(一応、“暇か?課長”(角田課長)とは顔なじみになったらしいが)
 どうせなら、プレドラマ(第0話)で、冠城が特命係部屋にやってきた日に、伊丹・芹沢コンビ、角田課長、米沢さん、神戸尊、大河内らが入れ替わり立ち代わりやってきて、噂話や悪口を漏らして、冠城が右京に興味を抱くという話をやって欲しかったな。

 冠城はどちらかというと神戸タイプだが、奔放で、したたかさを持っているようだ。
 正義感もあるようだが(犯罪者ではなさそう)、どこか冷めていて一歩引いて人と接するところがある。
 非常に偉い人であるはずの法務事務次官の日下部彌彦(榎木孝明)にも、かなり対等な口のきき方をする。まるで、浅見光彦と兄・陽一郎(警察庁刑事局長)との会話のようだった。
 今のところ、あまり魅力を感じない。

 

【ストーリー】番組サイトより
 法務省が管轄する刑務所内で殺人事件が発生! 受刑者の美倉(小柳心)が刑務官の田代(栩原楽人)を殺害するという前代未聞の事件だった。取調べで犯人の美倉は一切口を割らず、法務事務次官の日下部彌彦(榎木孝明)は元部下の冠城亘(反町隆史)に捜査に加わるよう指示する。
 亘は人事交流の名目で法務省から警視庁に出向しているキャリア官僚で、現在は元々特命係があった部屋をあてがわれていた。他省庁から出向してきたキャリアは警視庁ではお客様扱いで特段することもない。そんな中、日下部の命を受けた亘は、伊丹(川原和久)たちと共に取り調べに当たり、美倉から意外な話を聞く。3か月前に死亡し、病死扱いになっていた受刑者の梅津(井之上隆志)が、田代刑務官に殺されたというのだ。美倉はその仇を取ったと主張し、梅津の死後、本人から「田代に殺された」と聞いたと供述する。つまり、美倉の言葉どおりなら、梅津の幽霊が語ったということになるのだが、にわかには信じがたい。当然、捜査関係者は取り合おうとしなかったが、亘だけはその供述に引っ掛かるものを感じていた。
 そのころ、無期限停職処分中の杉下右京(水谷豊)は、ある国で意外な捜査をしていた。

ゲスト:大和田獏、阿部丈二、井之上隆志、小柳心、栩原楽人、榎木孝明

脚本:輿水泰弘
監督:和泉聖治
コメント (4)
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C級1組 5回戦 ~熱戦、乱戦、凡戦、拙戦、入り乱れ~

2015-10-14 23:20:03 | 将棋
熱戦も多かったが、がっかりしてしまう将棋も多かった。

相変わらず淡泊な大平五段
 無理気味な仕掛けをし、自分のペースに引き込もうとする大平五段。(いつものパターン)

 居飛車穴熊指向の斎藤六段に対し、大平五段は、藤井システムから桂を跳ね、角で後手玉のコビンに狙いをつける。


 斎藤六段は素直に対応し銀桂交換と4四の拠点を許したが、その桂を5五に打ち先手の攻めを遮断。


 あれこれ手を出す先手に対し、斎藤六段、金を引かずに大平五段の攻めを押し返す。
 ▲6四歩と6筋突破と5五の金のタダ取りを計った手に対し、△6六香とカウンター炸裂!


 ▲4八玉とかわしたいが、△5五角が“詰めろ飛車取り”。6八に合駒しても、△5五銀や△3七角~△5五角成から飛車を取れば、先手玉はひとたまりもない。

 終局は16時38分。消費時間は、大平五段1時間47分、斎藤六段3時間24分。手数70手。
 これで、昨期から続いている順位戦の連敗が「10」に。今期の成績はこの敗局を含めて5勝7敗(順位戦を除くと5勝2敗)。やや強引に動いて、自分のペースに引き込む戦略は、持ち時間があり真剣みの強い順位戦では通じないということなのか。

 斎藤六段は東京対局だったが、大阪に戻って観戦に現れたらしい。時間も体力も余ったのだろう。
 

終局は1分違いだったが
 堀口七段-千田五段は、趣向に出た千田五段に対し、“喧嘩を買った”堀口七段が、短慮で足を止めて殴り合いの乱戦。堀口七段が15分しか消費しなかったため、昼食休憩時点では、抜き差しならない局面で、すぐにも決着がつきそう。

 休憩時も、盤から離れず考慮に耽った堀口七段だが、敗局。消費時間は堀口七段1時間20分、千田五段4時間6分。
 早い終局だったが、大平-斎藤戦とは違いを感じる。


ちょっと淡泊か?
 阪口五段-日浦八段戦は、構想力の戦いとなり、終盤に入ったかと思われたところで、日浦八段が投了(17時35分)。

 消費時間は阪口五段2時間53分、日浦八段3時間29分。


塚田九段の拙戦
 平藤七段-塚田九段戦は、先手・平藤七段が飛車角交換から、飛車銀取りの角打ちが炸裂。銀損を避けるため、塚田九段は飛車角交換するしかなく、結果、飛車交換に落ち着いたが、直後飛車を打ちあった時点で、敵陣への響きが大差で、勝負所なく、塚田九段の敗局。



実力者同士の一局だったが
佐藤秀司七段-小林裕士七段戦は、目立たないが実力者同士、今期は3勝1敗と昇級争いの好カードのはずだったが……

 横歩取り戦。△2四飛の飛車ぶつけに対し、先手の佐藤七段は交換拒否したが、駒組み負けに陥り、良い所なく敗退。


筋違い角、空振り
 片上六段-浦野八段戦は、後手の浦野八段が坂田流向かい飛車模様から筋違い角を放つ。
 「持角」対「歩得」の戦いとなったが、「筋違い角を打った意図は何だったのか?」と訊きたくなるほど、拙い将棋の作りで、仕掛けられた時点で投了。



大熱戦
 凡戦が多く、それが記事を書く動機にもなったが、佐々木勇気五段-村田顕弘五段戦高崎一生六段-船江恒平五段戦は面白かった。
 佐々木-村田戦は、ねじり合いが延々と続き、高崎-船江戦は船江陣での「2枚自陣飛車対馬」のジリジリするような戦いが面白かった。

 3勝1敗同士の高崎-船江戦。終盤、船江五段の△2四桂を、真っ向から咎めに行った高崎六段の▲2六歩が強気過ぎたようで、船江五段が渾身の寄せを決めて、双方1分将棋の熱戦に終止符を打った。終局は午前1時11分。

 4勝0敗の北島忠雄七段と3勝1敗の宮田敦史六段の1局は、千日手指し直しとなり、指し直し局は午前1時27分終局。北島七段が全勝を守った。

 矢倉戦で、後手の宮田六段が先手の3七の桂頭を攻めたが、その動きをうまく逆用した北島七段の快勝のように思えた。

大平武洋五段(0勝5敗)●-○斎藤慎太郎六段(5勝0敗)……16時38分
堀口一史座七段(1勝4敗)●-○千田翔太五段(3勝2敗)……16時39分
阪口悟五段(2勝3敗)○-●日浦市郎八段(2勝3敗)……17時35分
平藤眞吾七段(3勝2敗)○-●塚田泰明九段(2勝3敗)……20時37分
横山泰明六段(4勝1敗)○-●泉 正樹八段(2勝3敗)……21時29分
佐藤秀司七段(3勝2敗)●-○小林裕士七段(4勝1敗)……21時37分
片上大輔六段(3勝2敗)○-●浦野真彦八段(2勝3敗)……22時7分
長沼洋七段(3勝2敗)○-●金井恒太五段(2勝3敗)……22時22分
福崎文吾九段(1勝4敗)●-○富岡英作八段(3勝2敗)……22時42分
神谷広志八段(0勝5敗)●-○近藤正和六段(1勝4敗)……23時22分
南 芳一九段(2勝3敗)●-○中村太地六段(4勝1敗)……23時33分
真田圭一七段(1勝4敗)●-○大石直嗣六段(2勝3敗)……23時58分
阿部健治郎五段(3勝2敗)○-●高野秀行六段(2勝3敗)……0時41分
佐々木勇気五段(4勝1敗)○-●村田顕弘五段(2勝3敗)……0時51分
千葉幸生六段(3勝2敗)○-●田中寅彦九段(1勝4敗)……1時4分
高崎一生六段(3勝2敗)●-○船江恒平五段(4勝1敗)……1時11分
北島忠雄七段(5勝0敗)○-●宮田敦史六段(3勝2敗)……1時27分

 これで、
5勝0敗……斎藤慎太郎六段(9位)、北島忠雄七段(31位)
4勝0敗……中村太地六段(2位)、船江恒平五段(6位)、小林裕士七段(15位)、佐々木勇気五段(18位)、横山泰明六段(27位)
3勝2敗……千葉幸生六段(3位)他9人

 北島七段は全くノーマークだった。(多分、大多数の予想も)
 ちなみに、私の予想(開始前)では、昇級1番手中村太地六段、2番手斎藤六段、3番手に阪口五段を推している。
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エリートアカデミー(JOC:日本オリンピック委員会)

2015-10-13 20:53:52 | 時事
 ちょっと古い話ですが、TBS『ひるおび』7月29日での話題です。

北京五輪(2008年)に向けて国から投下された強化費/年
中国       120億円(金メダル51・1位)
アメリカ     165億円(金メダル36・2位)
ロシア       表記なし(金メダル23・3位)
イギリス     120億円(金メダル19・4位)
ドイツ      274億円(金メダル16・5位)
オーストラリア  110億円(金メダル14・6位)
韓国        表記なし(金メダル13・7位)
日本        25億円(金メダル9・8位)
イタリア      表記なし(金メダル8・9位)
フランス      表記なし(金メダル7・10位)
カナダ       24億円(金メダル3・19位)
シンガポール   148億円(金メダル0)


 この数字を見て、司会者・恵俊彰氏やコメンテーター・八代英輝氏らは、
「日本も、もっとお金を掛けるべきだ」と口をそろえて熱弁。
他にコメンテーターとして山本博氏(アーチェリー・メダリスト)やゲストの青島健太氏(スポーツキャスター・評論家)らも同調。

 さらに、強化策の例として、レポーターがエリートアカデミーを紹介。
エリートアカデミー
~全国から有望な中高生を集め育成~
・2008年4月開始
・運営予算…1億4830万円
・中1~高3まで、2015年7月現在47人が在籍(平野美宇選手(卓球)などが所属)
 (レスリング8人、卓球16人、フェンシング14人、飛び込み4人、ライフル射撃5人)
・コーチ7、運営関係者64人で育成
・コーチによる指導の他、食事管理、メンタルサポート、英会話などをサポート

 所属選手を見ると、小スペースの個人競技が主である。タイアップしてくれる競技団体を募集中のようだ。


 その後、JOCのその他の人材発掘事業や福岡県の異種競技体験コンバート事業などの例が紹介された。
 恵氏や八代氏らは、「選手にお金を掛けてほしい」と。
 この言葉は、このころ、新国立競技場建設を白紙撤回が決定、論議が盛んであった影響もあるが、あまりにも意見が傾倒しすぎているように感じた

 この日だけでなく、この番組はこういった傾向が強いようだ。(「スポーツ庁発足」の話題の時も感じた)


 私はもちろん、五輪代表の選手は膨大な努力を積み重ねており、メダルを取ってほしいし、メダルも多いに越したことはないと思っている。
 しかし、「“金メダル獲得”の為、どんどん資金(税金)を投入しろ」と、金メダルを取ることが正義であるかのように、声を大にして主張するキャスター(番組)はおかしい!(コメンテーターが自分の意見を言うのは構わないように思う。あまりに偏った主張には同意はできないが)

「スポーツ振興はけっこうなことだと思います。でも、メダル獲得が目的だなんて……そんなの間違っています!」(花咲舞調で)



 そして、『エリートアカデミー』……
JOCエリートアカデミー事業
【目標】
・味の素トレセンの機能を活用し、長期に渡り、集中的な指導を行い、オリンピックで活躍できるトップアスリートを育成する。
・文部科学省、教育機関等と連携を図りながら、スポーツを通して社会の発展に貢献できる人材を育成する。


  「有望な中高生を全国から集めて、オリンピックで活躍できる(メダルが取れる)ように育成する」というのは、歪んでいる。
 少数(47人)に1億4830万円の運営費。

 目標の第2項に「スポーツを通して社会の発展に貢献できる人材を育成する」とあるが、遠藤利明五輪担当相は
「金メダル30個とれ」と厳命しているようだが、これを聞くと社会に貢献など建て前としか思えない。
 未来多い中高生が、メダルを取るため日々精進するが、怪我などで挫折、あるいは、五輪出場しても敗退してしまう可能性も大きい。
 メダル獲得を課せられた彼らが、目標を達成できなかった時、自分の存在を否定してしまうまで追い詰められないだろうか?



 「“金メダル30個取れ”遠藤五輪相とスポーツ庁」(後日、アップ予定)に続く。
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お願いがあります

2015-10-12 21:28:49 | 将棋
 疲れが溜まっていたのか、体調不良でした。主に、耳の方にしわ寄せが来たらしく、夜、眩暈が強くて起きてられなかったり、耳の奥でボッボッと音がしたりしました(おそらく「耳管狭窄症」、脳の血管がどうかなったのかと、焦りました)。
 記事を書く論理の構成力や気力も不足気味だったので、早寝に徹し、疲れを解消し回復。この際にと、録画したままだったドラマや歌番組を視聴(ほんとはスポーツも観たかったのですが、却って疲れる可能性あり)。
 仕事や私事の所用も片付きかけているので、記事を書けそうです。ただ、書きたいことが溜まり過ぎて、何から書けばいいのやら……

 将棋については、棋戦状況(雑感)情報処理学会の「コンピュータ将棋プロジェクト終了宣言(松原仁教授の暴言)」が、必須でしょうか?他にも出てきそうです(王座戦第5局)。
 時事は、「組体操」「スポーツ庁(五輪重視過多)」……他にもあったような気がしますが……思い出したら書きます。


 で、今日は、「竜王戦のNHK・BS中継、大幅縮小」に関するお願いです。

『NHK 将棋と囲碁』のトップページでのお知らせとして

「激闘! 将棋竜王戦 ~第28期将棋竜王戦ダイジェスト~」
 今期より、中継放送に変わって、棋戦終了後
 1~2週間前後を目処に、棋戦全体を振り返りながら
 ダイジェストと解説をじっくりご覧いただく
 ことになりました。
 棋戦が終了し、放送日時等が決まり次第、
 当HP上でお知らせします。


 (横道に逸れますが、「中継放送に変わって」は「替わって」か「代わって」か「換わって」だと思うが…)
 これまで、第1日は1時間、第2日は2時間+速報(深夜10分間)と中継があったのですが、今期からは上記の通りとなったようです。
 確かに、全国各地での2日間の中継なので、その経費や労力に見合うだけの視聴率が取れないという事情は察することができる。特に、糸谷竜王の早指しで中継前に終了の可能性があること、また、これまで、中継時間内に決着がつかなかったという実績?も、マイナス要因。
 そして、直接の因としては、囲碁・将棋チャンネルの新会員サービス「将棋プレミアム」で全局生中継されることだと考えられる。
 私としては、主催(読売新聞)のネット中継での観戦があれば、充分とは言えないが最低限の満足は得られるが、やはり、要所での大盤を使った生の解説、そして、深夜の速報での、局後の検討も知りたい。
 もちろん、新会員になれば事が足りるが、癪に障る。

 NHKも将棋連盟も、BS中継しか観戦環境のない人を切り捨ててはいけない。特に、将棋連盟は、そういったボーダーライン上のファンを大切にしなければならない。

 NHKに要望を言っても、「ダイジェスト放送をするので、そちらで我慢してくれ」という回答が来ることが予想されますが、棋戦終了1~2週間後(“対局終了”ではなくて“棋戦終了”)の間の抜けたお座成りの番組など、面白くもないし、価値もない。

 私の数少ないファンの皆様、
 形式的な回答しか得られないことを承知の上、「竜王戦の中継を観たいよお!」「深夜の録画放送でも構いませんぜ」というお願いのメールをNHKに送ってください。お願いします。


「ご意見・お問い合わせ」
または、「ご意見・お問い合わせメールフォーム」 
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【歳時メモ】 花水木の葉、紅を加える

2015-10-10 10:21:14 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

 1週間ほど前から、花水木の葉に紅色が加わってきました。
 気の早い楓も赤くなりつつあります。
 コスモスは今が最盛期。
 セイタカアワダチソウは黄色を強め自己主張を始めました。
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五輪エンブレム白紙撤回の損害、最も無駄な経費は?

2015-10-08 20:06:51 | 時事
もうひと月以上前の話題ですが、うやむやにしたくない問題なので、言及しました。

まず、9月2日午前0時35分の『あしたのニュース』(撤回が発表されたのは9月1日で、ワールドカップバレー中継延長の為、『あしたのニュース』の日付は翌日になっています)
 このニュースの中で、幟やポスター東京都の発注額が4600万円

9月4日、午後11時58分の『あしたのニュース』では、
 組織委員会が既に使った経費が
商標調査4700万円選考900万円グッズの製作100万円計5700万円


さらに、エンブレム発表会の経費6900万円は都と組織委員会で支払分担を検討中とのこと
(フジテレビの『あしたのニュース』から引用しているのは、私が『あしたのニュース』の信頼が強いからではなく、ワールドカップバレーの日本以外の試合結果を知るためのついでである)


 これ以外にも、エンブレム掲載のスポンサー企業の損害もあるだろうし、ベルギー人デザイナーによる提訴の対応など、今後、種々の損害が上がってくるのではないだろうか。


 それにしても、問題発覚後、組織委員会等が迅速に対応していれば、幟やポスターの製作は避けられたように思える。
 その責任の追及は当然なされるべきであるが、今記事で私が声を大にして言いたいのは、
商標調査に掛かった4700万円は、支払う必要がないのでは?ということ。
 4700万円も掛けて、類似問題が起こるのは納得がいかない。
 そもそも、4700万円も、一体どのような調査を行ったのだろうか?


もう1点、
エンブレムの発表に6900万円て、経費を掛け過ぎだろう!?
 発表で使用されたあの馬鹿でかいエンブレム……無駄の象徴であった
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第63期王座戦 第4局 決着は最終局に

2015-10-06 22:49:37 | 将棋
20時53分、佐藤八段が投了。88手、消費時間は▲佐藤4時間49分、△羽生4時間15分。
これで2勝2敗となり、決着は第5局(10月26日、甲府市「常磐ホテル」)に持ち越された。



 局後の検討が追記されていないので、推測の域を出ないが、感想を少し。


 △7二飛(第9図)以下、角を取りきれ、わずかであるが羽生王座が有利になったように思う。
 数手前の△3七歩成(第8図)が利いている。

 第8図から第9図に至る途中、4五の桂を金で取り(桂金交換)、飛車を後手陣に素通りさせるのは大丈夫と読み切ったのは第6図直後の△4八角成辺りだと思われる。

 控室というか、ほとんどの観戦者が△6八角成と先手玉を薄くする手を読んだはずだが、先手の一番の狙い筋である▲7一角を受け止めるには、本譜のように先手の飛車を4六誘導し、△4五金を先手にする必要があったのである。
 局後の感想によると、△6八角成としても、▲同玉△3九銀▲3八飛△4八銀成▲同飛△4四銀とすれば、先手の飛車を4六に誘導できるが、「まあ、でも駒を渡すのは変ですよね」という羽生王座の感想がある。


 ▲6三歩成とせず、▲4一銀(第10図)としたのが佐藤八段の勝負手だったが、おそらく敗着。
 △6九金(第11図)が決まって、形勢が傾いたようだ。▲同玉なら△3六角▲7九玉△4五角▲同銀△4九飛、▲8八玉なら△4四歩(▲同飛は△6六角)と王手飛車取り含みに指す狙い(
by棋譜解説)。実戦は▲8八玉に△4四歩が先手で入り、後手玉の危険が緩和され、後手優勢となった。


 羽生名人の強さを感じさせるに十分な一局だった。
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第63期王座戦 第4局 夕食休憩前

2015-10-06 18:56:41 | 将棋
羽生王座が4四の角を取る前に、きわどく△3七歩成を利かせた第8図。


 以下▲4六飛△4四金▲7一角に△4五金と根元の桂を取る手が飛車当たりとなるのが△3七歩成を利かせた効果。▲4五同飛に△7二飛で第9図。


 少し前の局面での控室の研究では、図で先手の指し手が難しいと言われていた。
 その後、▲4三歩△4一歩▲8三金△7一飛▲7二銀が控室で調べられていたようだ。
 実戦は、▲6四歩と手筋の絡みつき。これには、とにかく△7一飛と角を取っておきたいと思っていたところ、羽生王座も△7一飛(なかなかやるじゃないか……もちろん、羽生王座の事ではなく、“私が”)。
 △7一飛には▲6三歩成かと思いきや、▲4一銀!


 これには、△6四銀で先手の攻めが細くなるのではと、一瞬喜んだが、8二に金か銀を打つ手があるのかもしれない………と思っていたら、△6九金!何だこの手は?


 棋譜中継の解説によると
「(1)▲同玉なら△3六角▲7九玉△4五角▲同銀△4九飛、▲8八玉なら△4四歩(▲同飛は△6六角)と王手飛車取り含みに指す狙いだ。」
 これは、後手有望か?
 少しわくわくしながら、夕食休憩。
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第63期王座戦 第4局 中盤戦

2015-10-06 15:40:59 | 将棋
居ても立ってもいられず、この記事を書いています。
第2局、第3局と惨敗を喫し、正直、この一局は羽生名人らしさを出してほしいです(でも、勝ってほしい)。

 この連敗を見て感じたことは、羽生王座が無理な動きをしている感じがします。挑戦者・佐藤天彦八段の圧力に、何か急かされているような……そう、渡辺棋王や名人戦での森内九段と戦っているようなぎこちなさを感じています。


 本局は羽生王座の後手番。横歩取りか角換わりになるかと思ってたが、一手損角換わりに。
 一時期は後手番のエース戦法かと言われたが、後手番の上、手損するのは、やはり苦しいのか、最近は採択する棋士は糸谷竜王、丸山九段くらいと言われており、大丈夫なのだろうか?
 マーク(研究)が薄い戦法で、力で勝負を挑むつもりなのかもしれない。

 もしかしたら、四間飛車に変化するのかなとも思ったが、早繰り銀を選択。対する佐藤八段は、早繰り銀に相性が良い腰かけ銀指向。


 後手の居玉を突いて、佐藤八段、早くも動く。後手、大丈夫か?
 ただ、居玉は戦場から遠いので、居玉が生きる展開もありそうだ。

 第1図より。△4五同歩▲5六銀△4六歩に▲6六歩と進み、第2図。

 じっと▲6六歩。次に▲6五歩と突く手や、5六の銀の動きに余裕を持たせる(6七に引く余地)一着。プロなら当然の一手かもしれないが、戦いが始まっている中でのこの一手には、佐藤八段の落ち着きを感じる。
 許さじと△3五歩と桂頭を攻めるが……


 ▲6五歩△7三銀と銀を撤退させられ、▲4五桂と跳ねられてみると、後手が一手遅れているような気がする。
 それでも、銀取りを放置して、△3六歩と取り込み、△3七歩成のと金作りも厳しそう。しかし、銀を逃げる余裕がないとも考えられる。

 佐藤八段は▲4八金。

 ん?受けてくれた。しかも、この受けには、△3九角▲3八飛△4八角成▲同飛△3七歩成がある。
 しかし、よく読むと、▲3八飛△4八角成▲同飛△3七歩成▲4六飛と進むと、後手の攻めに乗じて先手が捌けている。
 △3九角▲3八飛に工夫して、△3七歩成▲3九飛△4八とという手段もあるが、先手から▲7一角の切り札があり、過激に動くのはその反動がきつそう。

 私は、図で△4四銀と時間差で銀をかわしつつ中央に働かせるのが羽生王座らしいのではないかと見ていた。


 「そっちから…」と思わずつぶやく。
 ▲3八飛とされた時、角当たりにならないのか。

 ▲2六角△4三金左▲6八銀と進む。


 △4三金左は中央に厚みを増した良さそうな手。
 ▲6八銀は角切りの催促。自陣は薄くなるが、駒得の実利(戦力増加)も大きい。

 角は6八に切るのかと思ったが、△4八角成!そっちか…
 ▲4八同飛に△4四銀と、これまた味よく銀の活用。


 でも、▲4四角~▲7一角(あるいは▲7一角~▲4四角)の強襲が見える……

 やはりの▲4四角に△3七歩成!


 すごい叩き合いだ。
 これで敗れるのなら、佐藤八段の強さを讃えるべきだろう。
 でも、勝ってほしい。
(続くか続かないか、わかりません)
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