古今和歌集 0876 2022-03-24 05:57:41 | 古今和歌集 せみのはの よるのころもは うすけれど うつりがこくも にほひぬるかな 蝉の羽の 夜の衣は 薄けれど 移り香濃くも にほひぬるかな 紀友則 夜の衣は蝉の羽のように薄いけれど、移り香は濃く匂うものでした。 詞書には「方違えに人の家にまかれりける時に、主の衣を着せたりけるを、あしたに返すととよみける」とあります。他者の家にやっかいになったときに借りた主の衣を翌朝返したときの歌ということですが、正直良くわからない歌でした。