漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0941

2022-05-28 04:57:23 | 古今和歌集

よのなかの うきもつらきも つげなくに まづしるものは なみだなりけり

世の中の 憂きもつらきも つげなくに まづ知るものは 涙なりけり

 

よみ人知らず

 

 世の中が悲しいとかつらいとかを誰にも告げていないのに、そのことをまっさきに知るものは涙なのであった。

 つらいとき悲しいとき、仮にそうでないふりをしたとしても、涙はそれをわかっていて自然に流れて来るという歌ですね。