漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 046

2023-06-01 05:34:00 | 貫之集

人の木のもとに休みて、川面に桜の花見たる

をちかたの はなもみだるる しらなみの ともにやわれは たちわたらまし

をちかたの 花も乱るる 白波の ともにやわれは 立ちわたらまし

 

人が木陰で休んで、川面に散った桜の花を見ている

川の向こう側の桜の花も散り乱れている。できることなら立ちわたる白波とともに、川を渡って見に行きたいものよ。

 

 044045 と同じく、拾遺和歌集(巻第十六 「雑春」 第1042番)にも採録された歌です。