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漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 329

2024-03-10 04:58:55 | 貫之集

月夜に女の家に男いたりてゐたり

やまのはに いりなむとおもふ つきみつつ われはとながら あらむとやする

山の端に 入りなむと思ふ 月見つつ われは外ながら あらむとやする

 

月夜に女の家に男が到着してそこにいる

山の端に入ろうとしている月を見ながら、それにひきかえ、家に入れてもらえない自分の身を思うことよ。

 

 せっかくやって来たのにつれなくされ、月は山の端に入っていくのに自分は・・・との思いですね。
 この歌は、風雅和歌集(巻第十五「雑上」 第1572番)に入集しています。