竹に雪の降りかかれる
しらゆきは ふりかくせども ちよまでに たけのみどりは かはらざりけり
白雪は 降りかくせども 千代までに 竹の緑は かはらざりけり
竹に雪が降りかかっている
白雪が降って覆い隠しているけれども、竹の緑は千代までも変わらないのであるよ。
八十賀の祝いの歌ですから、「白雪」はあるいはすっかり白くなったご本人の白髪にも準えているのかもしれません。それでも内面の若々しさは変わらないというところでしょうか。
この歌は拾遺和歌集(巻第十八「雑賀」 第1177番)に入集しています。