漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 345

2024-03-26 06:40:27 | 貫之集

山の月

くさもきも みなもみぢすれども てるつきの やまのははよに かはらざりけり

草も木も みな紅葉すれども 照る月の 山の端はよに かはらざりけり

 

山の月

草も木もみな紅葉するけれども、その紅葉に照り映えた月の光のさす山の端は、けしてその姿を変えることはない。

 

 第一句・第二句を「草木みな 紅葉すれども」と、字余りのない形としている写本もあるようです。やはりそちらの方が和歌としてはしっくり来ますね。