漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 343

2024-03-24 04:52:26 | 貫之集

しらくもの ながるるとのみ みえつるは おちくるたきの つねにぞありける

白雲の 流るるとのみ 見えつるは 落ちくる滝の つねにぞありける

 

白雲が流れているとばかり見えるのは、落ちて来る滝のいつもの姿なのであったよ。

 

 これまで白玉(033063178)や白糸(044)に見立てられていた滝ですが、ここでの見立ては白雲。白玉や白糸に比べると、「白雲のような滝」というのはちょっとピンとこない気がしますね。どのような絵柄の屏風だったのでしょうか。この歌が寄せられた絵の方を見てみたいです。