子の日して、車の別るるところに、馬に乗れる人、松を車におくる
このまつの なをまねばれば たまぼこの みちわかるとも われはたのまむ
この松の 名をまねばれば 玉ぼこの 道別るとも われはたのまむ
子の日の行事を終えて車が別の方向に別れるところで、馬に乗った人が行事で根を引いた松を車中の人に贈っている。
この松の「子の日(ねのび=根延び)」の名の通りにご成長なさっていかれるのであれば、ここでお別れしても私はずっとあなたさまの将来を楽しみにしておりましょう。
「子の日」は小松の根を引いて若菜を摘む、正月の祝いの行事。「まねぶ」は「学ぶ」で、ここでは「真似る」意。「玉ぼこの」は「道」にかかる枕詞ですね。