漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1063

2022-09-27 05:43:25 | 古今和歌集

なにをして みのいたづらに おいぬらむ としのおもはむ ことぞやさしき

何をして 身のいたづらに 老いぬらむ 年の思はむ ことぞやさしき

 

よみ人知らず

 

 いったい何をしてこの身はむなしく老いてしまったのだろう。すごしてきた「年」が私のことを何と思うか、恥ずかしさに身の細る思いだ。

 1062 は「世の中」を擬人化した歌でしたが、こちらは「年」を擬人化しています。第五句の「やさし」は「痩さし」で、身の細る思いの意。ここでは恥ずかしいとのニュアンスで使われていますね。

 



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