漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1062

2022-09-26 06:29:43 | 古今和歌集

よのなかは いかにくるしと おもふらむ ここらのひとに うらみらるれば

世の中は いかに苦しと 思ふらむ ここらの人に 恨みらるれば

 

在原元方

 

 世の中というものは、どんなに苦しい思いをしているのだろう。これだけ多くの人に恨まれているのだから。

 「世の中」を擬人化して、世の中を恨んでいる人がこんなにたくさんいるのだから、さぞ「世の中さん」は辛いことだろう、と詠んだもの。世の中の擬人化という発想自体が珍しく、それゆえの「諧謔歌」でしょう。



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