漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 627

2025-01-02 04:50:49 | 貫之集

ほととぎす ひとまつやまに なくときは われうちつけに こひまさりけり

時鳥 人まつ山に 鳴くときは われうちつけに 恋ひまさりけり

 

時鳥が「人を待つ」の名をもつ松山で鳴いているのを聞いたときには、わたしもにわかに人恋しい思いが募って来るのであったよ。

 

 説明するまでもなく、第二句「まつ」は「待つ」と「松」の掛詞ですね。第四句「うちつけに」は思いがけず唐突なさま。
 この歌は 古今和歌集(巻第三「夏歌」 第162番)に入集しており、そちらでは第三句が「鳴くなれば」とされています。



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