行ってきました
映画 男たちの挽歌
本日のお話は映画の結末に触れております
男たちの挽歌 Better Tomorrow 英雄本色
Better Tomorrowは、よりよい明日
英雄本色は英雄崇拝
みたいな意味
なんというかダメダメな邦題付けまくりの
日本映画界ですがこれに関しては一番いいんじゃないかと
偽ドルを扱うヤクザの話
でお話はティ・ロンとレスリー・チャンの兄弟の愛憎劇なのですが
印象に残るのは
チョウ・ユンファ大先生のマークです
兄弟分のホーがはめられた
台湾に乗り込む
宴会場へ乗り込んで
カチコミをかける マーク
有名なシーンで
ベレッタ92F とブローニングHPの2丁拳銃
ほかのシーンでもそうだし
銃を捨てるシーンでも
HPと92Fなんだけど
ワンカットだけ92Fの2丁拳銃
明るくしてみるとやっぱり92Fの2丁拳銃
これね、この映画だけでなく香港映画の最大の欠点だと思うのよ
美術スタッフの記録ミスで92Fを2丁持たせちゃったんじゃないかと
ひょっとしたら実射シーンでHPの調子が悪くて92Fを使ったのかもしれないけど
こういうことは割とよく合って
翌年制作の秋天的童話 (誰かがあなたを愛してる)でも
主役のシュンタウ(演 チョウ・ユンファ)のネクタイの柄が
角を曲がるたびに違っていたりとか
1988年香港電影金像奨の最優秀作品賞とっている作品ですらこんな調子
いわゆる記録係がきちんと仕事していないんじゃないかと
兄弟の愛憎、足を洗ったものの苦難などいろんなことがありまして
最後は偽札の原板(コンピューターのデータテープね)を奪って
金を要求
ホーはマークに金を渡して、彼を逃がして
自分はシンとけりをつけようとする
でも彼が最後は友情をとってしまい
金持って逃げることより、親友のホーを助けに引き返す
そのあたりの心情の演技がまたさすがチョウユンファ先生なのであります
ラスト、警察に投降しようとするラスボスを撃とうとするんだけど弾切れ
で、面白いのは翌年のマカオ極道ブルースでも同じようなラスト
マカオのほうは弾切れでなすすべがないので、
警察のほうに降伏して歩いていく悪者にかぶせて弾のきれた銃を振りかざして警察に向かっていく
ブラックアウトして銃声がしておしまい
こっちは刑事のキットが残弾のある銃を渡し主人公がけりをつける
似ているけど対照的なのはこっちはキットが刑事だからなのかな
この映画のマークはもうすげえかっこよくて
当時のボンクラどもは上野のMGCでベレッタ92FというかM9のモデルガンを買い
アメ横でくろっぽいロングコートを買い込んで気分に浸ったのでした