FORTY THREE-SEVEN

43カーモデルとその他の事柄
その他の方がたぶん多い

マイケルと口紅とワタシ

2021-12-18 06:00:00 | 映画
その映画がなぜ作られ、どういう意味を持つのか
映画の本筋や評価とは全く関係のない話
80年代後半日本で香港ノワールというムーブメントがあった
発端は、この映画


英雄本色(Better Tomorrow) 邦題 男たちの挽歌
香港で実銃ベースの小道具が解禁となったとかで
銃撃戦がすごい迫力で
当時モデルガン小僧だったボンクラ男は
夢中になるわけです
主役の一人のチョウ・ユンファ演ずるマークが
殴りこみに行くんですがこれがかっこいいのなんの

2丁拳銃というか
マガジンチェンジしないで、撃ち尽くしたら銃を捨てて
もう一丁の方を使うというスタイル
お話は偽札シンジケートの幹部の兄と警察官の弟の家族愛と
その兄と親友のマークの友情の話
最後マークは撃たれて死んでしまうんですが
わたし、この英語題名
Better Tomorrowではなくて
Bitter Tomorrowで犯罪者の行く末を示しているのだと思ってました(笑)
好評なので続編が作られて

死んだはずのチョウ・ユンファ
実は双子の弟がいてNYに住んでいて
突っ込むところはありますが
NYのシーンもすっげかっこいい
匿っている、男が自失状態にあるときに襲撃を受けるんだけど
”敗北が嫌なら俺と一緒に戦え!!”
もうね ボンクラ大爆発ですよ
これが本国で86年と87年公開です
で3年後
更に続編が公開されるんですが
これが本題

これがプリークウェルでして
舞台は香港と陥落寸前のサイゴン 時代はさかのぼって1974年

副題が夕陽之歌  主題歌は近藤真彦氏の夕焼けの歌を
香港の歌姫 アニタ・ムイ梅艶芳 のカバー
梅艶芳 の歌はそれはそれは素晴らしいのですが
でもなんで唐突にこの歌がテーマソングなのか
で、このニュース

芸能情報に疎いので近藤氏と梅艶芳の交際は知りませんでした。

時任三郎さんが悪役というか相手役ででてます
彼の役名はホーでサイゴン闇社会の大物
梅艶芳 の役どころはその手下 ボス・キティ
マークは彼女助けられて目的である伯父の救出とサイゴン脱出に成功する。
これをきっかけにマークとキティは心惹かれ合う。
で、キティはホーとマークの間を揺れ動くんですが
これさ、この話を前提に見たら
キティは近藤氏でマークとホーが自分と中森明菜じゃん
これ梅艶芳 の自伝じゃんか
これねぇ マークがキティに射撃の手ほどきを受けるシーンが何ともいいんですよ
へたくそなんです。1では射撃の名手なのに
そのオリジンが描かれるんです
まあその後の話を知っているので
この恋愛がハッピーエンドには終わらないことは
観客もわかっているんですが
梅艶芳 は美しく、凛々しいのです。
この恋愛は誰かが死なないと決着がつかない
87年に2人は分かれたようですが
この映画は89年
それを思いながらもう一回見返してみたいです

これでカバーした夕焼けの歌/夕陽之歌 は
生涯、彼女の持ち歌であり、コンサートのエンディングの定番として
使われたようです。
映画 梅艶芳 こっちでもやらないかなぁ
この映画 良い映画だとは思いましたが
男たちの挽歌シリーズとしてはどうよ
と正直思いました。
このニュースを知るとこの映画は男たちの挽歌の続編の姿を借りた
ツイ・ハーク が描いた、梅艶芳 の愛の挽歌なのだと
30年たって理解しました
ツイ・ハーク あなた、最高です
そして、最後のコンサートでウエディングドレスで
この歌を歌う彼女
彼女は生涯、あの男を愛し続けたんでしょうか
願わくは、氏がその愛にふさわしい人間であることです。
改めてR.I.P

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