『君子防未然、不處嫌疑間。瓜田不納履、李下不正冠 』
賢明な人は嫌疑をかけられるような行いをせずに、災いを未然に防ぐものであることを表している。瓜の畑に入らず、李下に冠を正したりしないことが求められる。
石破茂首相が3日に公邸で開いた自民党衆院1期生15人との会食に際し、首相事務所が土産名目で1人当たり10万円分の商品券を配っていた。公邸で記者団にポケットマネーで商品券を配布したと説明した上で政治資金規正法と公選法に抵触しないとの認識を示した。 辞任は否定した。商品券配布の趣旨に関し「会食の土産代わりに家族へのねぎらいなどの観点からだ」と語った。これまでに他の会合の際にも配ったことがあり、初めてではないと明かした。
政治資金規正法では個人が政治家の政治活動に関して寄付してはならないと定めており、配布の目的次第では法に抵触する可能性もある。
政治資金の透明性の向上というのを目標にして改革に取り組んでいる最中という時に、総理大臣が「李下に冠を正さず」矜持を示さなければいけない中で、金品の授受があったというのは厳しく問題視されることになる。高額療養費の取り扱いで揺らいでる中で、この問題は政権に、大きく影響を与え、辞任への道に進むのではないか。