東京都の小池百合子知事が都議選の投開票を翌日に控えた3日、都民ファーストの会の候補者の元をサプライズで激励に訪れた。
小池氏の電撃参戦に対して、自民党も小泉進次郎環境相を投入、静岡県熱海市で大きな規模の土砂崩れが発生もあり、盛り上が
りにかける展開で自民党が50議席獲得出来るか微妙との予想もあるようです。しかし、筆者は麻生副総理の毎度の失言位では
大きな失点にはならず、コロナワクチン接種を急ピッチで進めている与党自民党が土壇場で大きく議席を減らすことにはならな
い気がしますし、自民党の大勝を快く思わない野党勢力の中傷なのではないでしょうか。
以下抜粋コピー
東京都の小池百合子知事はやはり「勝負師」だった。都議選最終日の7月3日(4日投開票)、特別顧問を務める都民ファースト
の会(以下は都民ファ)の候補者の応援に小池氏が電撃参戦した。入院時に自民党との「密約説」も流れたが、疑惑を蹴っ飛ば
した格好だ。小池氏は午前10時半ごろ、東京都中野区の都民ファ代表の荒木千陽候補の事務所前にガラス張りの選挙カーで登
場。都民ファのイメージカラー緑のジャケットに同色の手袋という姿で、街頭演説はぜず、荒木候補者と商店街を練り歩いた。
激戦の中野区にサプライズ登場したことに対し、自民党幹部も驚きを隠せない。「今朝早く、第一報が入りました。昨日の都
庁での記者会見では調子が悪そうだったので、都議選には出てこないと思っていた。不意を突かれたというか、びっくりした。
小池知事のことだから動くかも、という想定は当然していましたが、都庁幹部からは、都議選の参戦はないと聞いていたので…。
都庁で公務をし、ギアが入ったようだ。やっぱり勝負師ですね。選挙となれば、アドレナリンが出るんでしょう。官邸の菅義
偉首相らも驚いたようで『自民党にすり寄るのを拒絶して、勝負に出たか』、『絶好のチャンスだから一気に息の根を止めて
しまえ』と戦闘モードになっていました」小池氏は中野を皮切りに豊島、板橋、練馬区など10か所の応援に行く予定だ。小
池参戦で都民ファの候補は「劣勢を挽回するムードが高まっている」という。現地からの情報では本人はまだ息が荒く、マ
イクを握らないそうだが、そもそも“仮病”だったのではないか。わが党の軍門に下る気がないのであれば、徹底的に叩き潰す
まで」(同前)だが、小池氏のサプライズ登場まで今まで余裕しゃくしゃくだった自民党も焦りの色がにじむ。「せっかく大
勝できそうな都議選が麻生さんのおかげで現場の空気がヤバくなっている」こうつぶやくのは、東京都議選の自民党の現職候
補だ。小池氏に対し、「自分でまいた種でしょう」「知事が自分でやり、過労で倒れた。同情している人もいるだろうがそう
いう組織にしたのは知事」と“舌禍”をやらかした麻生太郎財務相。その発言は瞬く間に大炎上した。自民党の二階俊博幹事長
も麻生氏の「失言」を問われ、「問題外だからお答えいたしません」、「ゆっくり静養されて、また活躍してほしい」と不快
感を示し、火消しに追われた。事前の都議選の情勢調査では都民ファの大敗が予想されていた。ボロ負けなら、小池氏の政治
生命が問われかねない状況だったが、麻生発言で流れが変わったという。「小池さんは自分が動けば、都民ファがまだ挽回で
きると踏んだのでしょう。今年1月の千代田区長選でも小池さんはコロナ禍で動けなかった。終盤で接戦になり行けそうだと
踏んだら自らがマイクを握り、都民ファの候補を勝たせた。これと似た展開になっている」(自民党の二階派幹部)小池氏は
2日、予定されていた定例会見を一度はキャンセルしたが、時間を遅らせて開き、こう決意を述べた。「どこかでバタッと倒
れているかもしれないが、本望だと思ってやり抜く」一方、麻生氏の失言は続いた。森友学園への国有地売却に関連して、財
務省から裁判所に提出された「赤木ファイル」についても”舌禍”を起こしている。麻生氏は6月25日の会見で、赤木ファイル
について「重複しているものがあるので、それは省きますよ」「重なった分も全部出せというなら、もっと点数は増える」と
一部は抜いて提出したという趣旨の発言をした。その後、「間違っていた」「赤木さんの出されたファイルをそのまま出し
ています」と訂正したが、その後も発言の迷走が続いた。「赤木さんが綴じられたんですよ、すべてをコピーして提出をした。
綴じられていた文書から抜き取ったものはない。それで、答えになってんだろう」と逆切れした。また、7月2日の記者会見で
も「赤木ファイルというものを、裁判所から出せと言われたのでそういうものはない」と赤木ファイルの存在を否定するかの
ようなコメントをした。そのため、懲りていないと再び炎上している。AERAdot.(6月20日配信)で既報したように情勢調
査では自民党は当初「48~55議席」と大勝の予測だった。「麻生さんの『まいた種』発言以降、期日前投票の出口調査では自民
党支持が減っている。麻生さんの失言をきっかけに自民党の票が都民ファ、小池さんに流れている感がある。このままいけば50議
席の大台は苦しく、43議席くらいまで減らしそうだという予測もある。麻生さんは演説のうまさ、惹きつける魅力があることは
認める。しかし、失言リスクを考えて最終日は応援演説を遠慮してもらった」(前出の自民党幹部)自民党は最終日の3日、最終
兵器として小泉進次郎環境相を投入。この日朝静岡県熱海市で大きな規模の土砂崩れが発生し、民家が埋まり、19人の安否がわか
らなくなる災害が起こった。しかし、小泉環境相は午後12時45分頃、町田市で応援演説を続行。「熱海で災害がありましたが私
は環境大臣として廃棄物の処理をしなければ…」などときわどい言い訳をしていた。中野、文京区など激戦区の4か所で演説を行う
予定だという。「安倍晋三前首相の時は秋葉原で演説したものだが、演説下手の菅首相は票を減らしかねない。官邸で待機する」
(同前) 投開票は明日4日。最後まで予断を許さない展開となった。