monologue
夜明けに向けて
 



「秘言」の最有力候補とされる(三種祓)の「吐菩加美 依身多女トホカミエミタメ」 とは、伊奘諾尊が禊ぎをしたとき実際に唱えたとされる、「遠つ神、恵み賜へ」に由来するといわれる。古代には亀甲の裏に刻んだ線のことを指し、「と・ほ・かみ・ゑみ・ため」の五つの線を焼いて占った。
表にあらわれたひび割れの形で吉凶を判断する太占(ふとまに)に用いられた。
陰陽五行説では、トは水、ホは火、カミは木、エミは金、タメは土とされた。

(三種祓)の古い形は
    ト ウ カミ  エミ タメ
天津祓 吐普加美 依身多女 
    カンゴンシンソン リコンダケン
国津祓 寒言神尊 利根陀見
     ハライ タマイキ ヨメ イタマフ
蒼生祓 波羅伊玉意喜余目出玉

であったが吉田神道(吉田卜部家)が周易八卦思想の国津祓いの部分を、やまとことばではないので削除した。
それで三種の祓い詞ではなくなったが『とほかみえみため』だけでも
とほを刀、かみが鏡、ためが玉で三種の神器を示すので三種の祓い詞とされている。はたしてこれが「秘言」なのであろうか。
fumio



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