「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「16ブロック」

2006年10月13日 21時48分14秒 | 映画
 
 明日からロードショーですが、先日 試写で観ました。

 「ダイハード」をはじめ、最も不運で手ごわい 刑事を演じてきた

 ブルース=ウィルスが、またしても 最悪の日を迎えます。

 うだつの上がらない 刑事・ジャック(ブルース=ウィルス)は、

 裁判の証人を 16ブロック(約1.5km前後)護送する 仕事を命じられます。

 それは 簡単な任務の はずだったのに……。

 その証人は ニューヨーク市警の 刑事の悪事を目撃しており、

 刑事たちは 証言を阻止するため、証人を強奪して 抹殺しようとします。

 ジャックは 決して熱血の正義漢では ありませんでしたが、

 それを知った 瞬間、黙認できる限界を 超えてしまいます。

 たった独りで ニューヨーク市警を敵に回し、証人を裁判所まで送る

 短くて長い 至難の道が始まります。

 雑然として 猥雑な ニューヨークの街が、ドラマの舞台仕立てになっています。

 ジャックは、何度も 絶体絶命のピンチに立たされながら、

 見事な機転と度胸で 乗り越えていくのです。

 スリルとサスペンス、アクション映画の基本が 絶妙に作られていました。

 そして 終盤では、ジャックの良心の ドラマも展開され、

 どんでん返し、大団円を迎えます。

 丹念に練り上げられた シナリオの秀逸さに 感服します。
 

 下腹の出た ブルース=ウィルスは、メイクなのか 本当に腹をたるませたのか、

 くたびれた 中年刑事の雰囲気を 漂わせていました。

 職務に対する 気概もなく、だれ気味だった男が、

 悪を許してはならないという 使命に目覚めていく一瞬は 見物でした。
 
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