「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「トンマッコルへようこそ」(2)

2006年10月16日 00時10分34秒 | 映画
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/41170182.html からの続き)

 村の少年が イノシシに追われる場面では、兵士たちは 少年を助けるため、

 敵味方の立場を忘れて 協力し合い イノシシを退治します。

 見事な連携プレイが コミカルなスローモーションで映され、

 会場のそこかしこから 笑い声が起こりました。

 
 この映画で 何といっても印象的なのが、紅一点とも言える 村娘・ヨイルです。

 ちょっと頭が弱いけれど、まさに天真爛漫そのものの 娘を、

 カン=ヘジョンが演じます。

 「オールド・ボーイ」(2003年)で、相手の男が実の父親だとは知らずに

 関係を持ってしまうという、ショッキングな役どころを見せた カン=ヘジョンが、

 この作品では 打って変わって、とってもチャーミングで かわいらしい。

 若い兵士は彼女に 恋心を抱き、その純真無垢さには 誰もが心を洗われます。

 作品の柱のひとつでしょう。

 
 ところが、この話は 単なるファンタジーや ハッピーエンドでは終わりません。

 戦争という、個人ではどうしようもない 巨大な力が、

 村人や兵士の上に 襲いかかってきます。

 その中で、過去の心の傷を抱えた 兵士のエピソードも描かれ、

 その傷を癒すドラマもありました。

 最後は 悲しさを伴う物語でしたが、それだけに、

 ほのぼのとした 夢のような村・トンマッコルの 人々の心持ちが、

 いつまでも胸に残り いとおしくて忘れられません。
 
コメント
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