「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

自分の行動に 責任を持ちましょう (1)

2013年01月21日 21時58分02秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
 ノン・ボーダーラインの人は、 ボーダーの人の行動に どう反応するか、

 自分で決めることができます。

 騒ぎ立てなければ、 相手の厄介な行動を なくせると考えるかもしれません。

 でもその時 ボーダーの人に伝わるメッセージは、

 「うまくいったよ。 もう一回やってみて」 になるのです。

 ノン・ボーダーラインの人の中には、 自分自身の責任を負うのが 難しい人がいます。

 ボーダーの人の  「みんな君のせいだ」 という批判に、

 同意するように思えるのでしょう。

 しかしそれは 知らないうちに、

 ボーダーの人の行動を 繰り返す許可を 与えているのかもしれません。

○ 二人の関係が如何に あなたのニーズを満たしているか

 二人の関係が 全く否定的なものだけならば、 あなたはただ立ち去っているでしょう。

 二人の関係には、 何かあなたのニーズを 満たしているものがあるはずです。

 多くの人は、 ボーダーの人が とても面白く、

 愛嬌があり、 明るく、 機転が利き、 魅力的だから 一緒にいるのです。

 ボーダーの人の 破壊的なところが 前面に出てきたとき、

 あなたは いつか良いところが出てくると 自分に言い聞かせてきました。

 ノン・ボーダーラインの人は マゾヒストではなく、 楽観主義者なのです。

 問題さえなければ 非常に良い関係を、 手放すことができないのです。

○ 言い訳をしたり、 ことの深刻さを否定しない

 希望を持ち続けることが 大切です。

 誰にも 良いところと悪いところがあります。

 でも希望には、 現実的な見通しや 変化の可能性が必要です。

 あるノン・ボーダーラインの人は、 ボーダーの彼女と ひどいトラブルがあっても、

 「完璧な人間なんていない。 どんな関係にも 問題はつきものだ」  と言います。

 彼は 彼女との関係を続け、 自分自身の苦痛に対処するために、

 否認を用いているのです。

 しかし問題を否認しても、

 それは 彼女の否定的な行動を可能にし、 強化するだけです。

 どうして自分が 彼女の仕打ちを容認するのか 考えるために、

 友人のサポートや 客観的な見方が必要です。

 ひどい目に 遭っているにも拘らず、

 彼女との関係が大切なのは どうしてかを考えることも、 彼には必要でしょう。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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