「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

自分の行動に 責任を持ちましょう (2)

2013年01月22日 20時55分40秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
(前の記事からの続き)

○ 間歇的な強化の影響

 レバーの付いた箱の中に ネズミがいます。

 レバーを5回押すと 餌が出ます。

 ネズミはすぐに それを覚えます。

 しかし 餌を与えないようにすると、 ネズミは レバーを押すのをやめてしまいます。

 今度は とぎれとぎれに餌を与えるようにしてみます。

 2回で与えたり、 15回で与えたりします。

 次にもう一度、 餌を与えないでおきます。

 20回押しても 餌は出てきません。

 するとネズミは レバーを何十回も押し続けます。

 行動が間歇的に強化されると、

 報酬がなくなっても、 行動が止まりにくくなるのです。

 間歇的な強化には ふたつの作用があります。

 ボーダーの人の気分が良いとき、 あなたは間歇的に強化されています。

 じきに彼女の気分が 良くなるだろうと考えます。

 あなたが時おり 彼らの要求に屈していると、 彼らも 間歇的な強化を受けるのです。

 ボーダーの人から ひどい扱いを受けていながら、

 その人に “はまっている” と感じるなら、

 間歇的な強化がないか 調べてみてください。

○ ジェットコースターに乗る時の興奮

 物事がうまくいっている時は、 本当に気持ちがいいものです。

 ボーダーの人から 熱狂的に思われたりすると、 その興奮のとりこになるでしょう。

 そして だんだんお世辞が言われなくなると、

 ノン・ボーダーラインの人は 再び自分を 理想化してもらおうとするのです。

 ボーダーの人は間歇的に、 相手との関係に執着したり、 相手をおだてたりし、

 強化がなされています。

 あるノン・ボーダーラインの人は、

 ボーダーの人との関係を 中毒のようだと言いました。

 自分の意志とは反対に、 その関係に戻ってしまいます。

 彼女を愛している自分に 嫌悪感や羞恥心があるにも拘らずです。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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