朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

BBWFE2009

2009-09-12 | 外国の風物
パリでの国際会議イベントの話題から。

 デファンスという地区があります。
 凱旋門から北西に2kmくらいの高層ビルが林立するビジネス地区に、大規模な会議&展示会施設があります。その会場にて会議とトレードショウが開催されました。

 この業界の有名人や大会社の社長などが、開会式に登壇してプレゼンをしました。
 オーケストラが演奏を始めるとき、音あわせとして第一バイオリンが音を出します。調音のためですね。これを Keynote と呼びます。
 多数の講演者が集うコンファレンスでも、このことに倣ってキイノート(基調)講演が最初に行われます。

 この会議では複数のキイノートがありました(語源的にはなにか変です、キイが違ってていたら困りますから)。

この方は開会式の議長:




 1000人以上入る会場はほぼ満員でした。



 この講演者は若い方ですが(子供が十代と話してましたから..)、北欧の大手通信機器会社のCEO(社長)です。スライドもきれいで、内容もエレガントでした。スピーチライタがいるのでしょう。当然かな...社内パーティで、会社の秘書に「タコス食べたいね」といったところ、彼女曰く「ICT(情報通信)がこれだけ発達したのだから、社長さん、メキシコに電話して本場のタコスを(電子的に)送ってもらってよ」と。
 2050年までの、情報通信の発達予想をユーモラスに話しました。




中国系メーカーさんのプレゼンスが、すごいです。併設されていた展示会にも行っていくつかのブースを見学しました。
 
 日本のメーカーさんも、静かに数社が展示していました。





もっと少人数のセッションが同時平行で、テーマごとに多数開かれました。

 「モバイル(携帯電話)におけるリッチサービス(多様な機能)」なる分科会を聴講しました。
 議長はオレンジ社(本社はイギリスの新興携帯電話運用会社で、フランスにも進出、この会議のメインスポンサー)の人です。登壇者は5名。フランスの異なる携帯電話会社2、メーカー1、イタリアの携帯会社1、日本の大手携帯会社の欧州研究所1。聴講の価値がありました。

 「リッチサービスセット国際規格」は国際標準化が実用的な段階まで完了して、今は「相互接続」の成果に議論が移っていました。

 で、日本の某社の発表は、・・ちょっとピントはずれでしたね。
 会場でのリアルタイムの「デモ」に、かなりこだわっていました。電波状態が悪く時間内には成功しませんでした。
 なぜ「リアルの実験」に強くこだわるのか。もともと試作実験の紹介ですし、このプレゼンのために数人のスタッフを従えてきていましたが。

 講演とその後の質疑応答では、「競争会社に対する差別化」を度々強調していました。電波という国民共有の財産、電波を政府からあたえられて事業をしていて、現時点ではトップシェア会社の主張としては節度がないと思いました。
 一般の消費者にとっては、安くて、高速で、壊れない、音声とデータ通信が可能なサービスこそが必です。
 それ以上のリッチサービスは、「電波免許」不用な情報プロバイダに委ねるべきでしょう。もしモバイルオペレータがその分野で仕事をするならば、競争環境を同等にするため経営分離が必須ではないでしょうか。

 
夕方、凱旋門に行ってみました。



 これから数回、パリの点描を掲載していきたいと思います。
コメント
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