朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

嵐山、左岸一番奥にある料亭で

2010-05-06 | 食べること、レストランなど
嵯峨野豆腐料理の昼食を頂きました。松籟庵(しょうらいあん)というお店です。


 嵐電嵐山駅をおりて、渡月橋の袂を保津川に沿って上流に歩いていきました。かの有名な「嵐山吉兆」を通り過ぎ、むせ返るような新緑の中をずんずん進んでいくと、川沿いの遊歩道が突き当たりになります。



 そこから右折して石段を少し登ります。 
 えぇ、こんな斜面の木立の奥に?




 玄関で案内を請うと、茶室に通されました。

 もとは近衛文麿公がお気に入りの建物で「近衛さんの別邸」と呼ばれていたそうです。その茶室です。



 正面の窓から、青もみじの新緑とその真下には川の流れが見えました。時々、保津川くだりの船からの歓声も聞こえました。




 仲居さんが運んできた最初の豆腐は、冷たいのをパウダー塩で味わいました。



 季節のたけのことアオサの煮たん。木の芽さんしょの緑が鮮やかで、爽やかな香りを放っていました。



 さわらの焼いたん、焼きえびなどと野菜各種が取り合わせで篭盛りで出てきました。黄色いほおずきも食べられます。



 湯豆腐は卓上の固形燃料コンロにて。
 最近はこの形式が多いですね、手間がなく、素材の美味しさをすぐいただけますから。



 ご飯、漬物、揚げ出し。非常に細かいじゃこ山椒が美味でした。



 デザートも、豆腐アイスに生八橋をあしらったものでした。




 下の窓からは、通過する小船が見えます。天気が良かったので流れが穏やかなこのあたりには手漕ぎボート、屋形船、渡し舟、そして保津川下りと多くの船が遊んでいました。




 この料亭は女流書道家小林芙蓉さんがオーナーで、5年前に建物を改装して開店したとのことです。

 豆腐料理に特化することで素材に焦点を当て、価格を抑えているので、大変繁盛しています。実際、「お得感」いっぱいでした。

 あえて高度な技を持つ調理人を必要としない、大変優れたビジネスモデルだと感心しました。(京都花街のお座敷では普通の方法、「仕出し」かもしれません[未確認])

 豆腐という優れた素材、嵐山、嵯峨野という特級なブランド地名、そして保津川の河畔と借景の好ロケーションですから。
 このアイディアは、初期投資がある程度必要ですが、他の場所で応用が利きますね。


コメント (2)
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