翁長知事と共にパネリストして発言した
琉球新報の潮平芳和編集局長
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記者会見の様子。左から、「沖縄対策本部」代表・仲村覚氏、自民党沖縄県議・照屋守之氏。
翁長雄志沖縄県知事が9月に国連人権理事会で、普天間移設問題について「沖縄の自己決定権や人権がないがしろにされている」と発言した。
この発言を受け、自民党沖縄県議の照屋守之氏と、沖縄問題に取り組んでいる「沖縄対策本部」代表の仲村覚氏が、11月30日に都内で記者会見を開いた。
◎翁長知事発言の問題点
照屋氏は、翁長氏の発言について7つの点から謝罪を要求。一刻も早く解決すべき普天間基地移設問題を人権問題にすり替えたこと、国連の場で「沖縄県民の自己 決定権」という言葉を用いて、沖縄県民が先住民族であるという誤解を全世界に与えた点などにおいて、知事の発言は不適切であるとした。
仲村氏は、知事の支持母体である「島ぐるみ会議」が国連演説を後押しした姿勢を問題視した。沖縄の運命を決めるような国連演説を行う事実とその内容については、本来、県民の代表が集まった県議会で議論されるべきなのに、そうした調整や報告がなく、一方的に決定されたことに疑問を呈した。
さらに国連では「琉球・沖縄の人々は先住民族である」との勧告が出されており、それを県外NGO団体がアピールしていることについて、沖縄県民が先住民族であるとの主張は沖縄県民の総意ではないことを訴えた。
◎翁長知事を後押しするマスコミ
実際、翁長氏の発言は「沖縄はもともと日本ではなく、沖縄は日本からの独立を望んでいる」と誤解されても仕方がない。
さらにそれを地元メディアが後押ししている点で事態は深刻である。翁長氏の国連演説直前にサイドイベントとして開かれたシンポジウムでは、沖縄県の地元紙、 琉球新報の潮平芳和編集局長が知事と共にパネリストとして発言し、辺野古移設反対をアピールした。その際、潮平編集局長は「沖縄はアメリカの領土でもあり ませんし、日本の領土でもありません」などと発言した。
この発言について琉球新報は、後に言い間違いだったとして訂正し、本来は「沖縄は米国の領土でもなければ、米国の植民地でもありません」と言うつもりだったと釈明した。
こうした大事な部分を言い間違うというのは大問題だが、そもそも沖縄の地元紙の編集局長が翁長知事と一緒に発言するということ自体、違和感がある。
報道の自由はあるだろうが、この琉球新報の行動は、国民に正しい情報を提供し、民主主義に寄与するというマスコミの役目からかけ離れている。
会見において、沖縄のマスコミ報道のあり方について問われた照屋氏は「沖縄のマスコミは国の権力に対するチェック機能は働いている。そうであれば、沖縄県政もしっかりチェックする自覚が必要だ」と述べた。
知事権限を振りかざして国家間の取り決めである基地移設を止めようとする翁長知事と、第一の権力とも言われるマスコミがタッグを組めば、これに対抗することは相当難しい。主権者である国民が声を上げ続けることが、自由を守る最後の砦となる。(佳)
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