2つの化学工場で数百人生き埋めか 中国・四川省地震
(2008年5月12日(月)23:21 朝日新聞)
中国国営新華社通信によると、中国中西部の四川省で12日午後2時28分(日本時間午後3時28分)、大規模な地震があった。震源は同省の省都・成都の北西約90キロにあるアバ・チベット族チャン族自治州ブン(ブンはさんずいに文)川県付近で、地震の規模はマグニチュード(M)7.8。
(中略)
震源に近い同省北川チャン族自治県の当局者は同県だけで約3千~5千人が死亡、1万人が負傷したと推計しており、死傷者はさらに拡大する可能性がある。震源地周辺では多数の家屋が倒壊するなど大きな被害が出ている模様だ。
悪い時期に悪い場所で起こってしまった、という感じです。
震源地はチベット自治区の中で四川省に併合された部分で、下の地図だと右端のあたりのところのようです。
(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所のHPの「チベットを知るために」から)
Google Mapで付近を見ると、震源地の成都の北西90kmは山岳地帯に入ったあたりのようで(参照)土砂災害や救援の困難さも予想されます。
中国政府としてはオリンピック同様国の威信をかけての救援・復興支援を行うと思いますし、しかもチベット独立問題もからんでいるので(参考:チベット騒乱が周辺省に拡大!四川省のチベット自治州では、警官隊の発砲で7人死亡)、国際的な支援を受け入れるかどうかは微妙だと思います。
インド政府が、スマトラ沖地震の津波の被災後に外国からの緊急救援はいらないと宣言して自力での救援活動を行ったことも意識するかもしれません。
オリンピック、チベット問題、に加え三つの課題が同時進行していて、これらの処理がトラブると、(多分中国政府にとっても一番大事な)金融引き締めによる景気の軟着陸のシナリオも狂う可能性があるかと。
ちょっといやな流れのように思います。