一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

A生命さんゑ

2008-05-18 | よしなしごと
休日をのんびり過ごしていると、インタホンが鳴った。

マンションのエントランスのところはカメラつきなので、モニターの画面を見ると、見慣れない40歳がらみの女性の姿。

 「A生命です。今回担当が替わりましてご挨拶を・・・」

A生命は社会人になりたてのころ、さほど親しくもなかった高校の同級生が訪ねてきて、新入社員研修の一環として営業をやらされているということで勧誘を受けた。
この研修の営業成績で配属先が決まるとプレッシャーをかけられているとか。
別に義理もなかったが当時生命保険に入ってもいなかったので、泣き落としに半分つきあって少しだけ加入した。

その後同級生は転職してしまうわ(そういえば挨拶もなかったなぁ・・・)、運用成績不振で配当はなくなるわといろんな目に逢いながらも、月々5,000円ほどの保険料を払い続けている。
でも「担当」の人に何か世話になった記憶はないし、世話になる必要も特になく20年ほど過ぎている。

どうせ特約をつけろとか新商品に切り替えろという保険会社が得をするような勧誘しかしないだろうから、「新しい担当」にも会う必要はないので

 「資料があったら郵便受けに入れといてください」



さて、夕方新聞を取りに行って郵便受けを見ると、「新しい担当」のあいさつと「現在のご契約のご案内」が入っている。
これなら郵送すればいいじゃないか、少なくとも他の保険会社はそうしている。

それとも外務員は歩合制なので、配布をさせてもコストがかからないからと郵送代をケチろうというのだろうか。
そういえばモニター越しに見た「新しい担当」氏も今ひとつ元気のなさそうな感じだった。
法人顧客などは昔からの外務員が押さえているので、新しい外務員には私のように一回入ったきりの効率の悪い客をあてがって「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」方式の営業をしているのだろうか。
そうだとしたら「新しい担当」氏のような(多分)新人の下っ端外務員は相当割の悪い仕事をさせられていることになる。

上の研修の話から想像するに、財務体質は変わっても社風は相変わらずで、営業社員の使い捨てをしているのかもしれない。

「新しい担当」氏にはちょっと同情したが、一度会ってしまってまた泣き落としにあうのも煩わしいので(特に今回は何を勧誘されても断ると決まっている)また来ても会わないだろう。


などと考えていると、資料がもうひとつくっついていた。
なんと、同じマンションの他の部屋の人の分まで間違って投函されたのだ。
資料は封筒で密封しておらず、表紙代わりのフォルダーに入っているので中は見放題である。

契約内容には保険金額のほかに年齢とか受取人とかいろいろ個人情報が入っているので保険会社としては相当まずいはず。

ただ、これを保険会社に文句を言うと、「事情説明」とか「お詫びにお伺い」といってまた誰かに会わないといけない。
また、間違われた先の人にも私に内容を仔細に知られたなどと勘ぐられることになる。
そしてA生命は末端に負荷をかける会社のようなので「新しい担当」氏は多分クビとか減給になってしまうだろう(それ自体は仕方がないとも言えるが、会社としては反省せずに同じことが繰り返される可能性が高い)。
本当は「郵送せずに手持ち」というスタイル自体が問題なのだと思うが、1件の個人情報の漏洩では金融庁に届出もされず、仕組みは変わるまい。
自分で金融庁にチクるのも面倒くさい。

と郵便受けのところで一瞬考え、結局正しいところに投函しておいた。
表紙に部屋番号が書いてなかったので、中の「お届け住所」のところを見ちゃいました、ごめんなさい○○さん。



A生命さん、余計なことはしなくていいですから、ちゃんと配当をしてください。


コメント
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