あの朝、今までに無い揺れにどきりとした。仕事中、目の前に赤い炎が視えた。冬の最中で、ストーブを点けての仕事に、幻を見たのだと思った。知人らが避難して来たことを伝え聞いていた。それから1ヶ月後、信じられない出来事が起き、赤い炎は小さな命を奪った。
あれから19年が過ぎた。年数は超えても、元に還ることはない。生きていくことの切なさ、痛ましさを抱え、苦しまない日はなかったでしょう。立ち上がる気力さえなく、なす術もなかったでしょうに、明日の来ない日のないこともまた、変わらぬことではあったことでしょう。
今尚、ショックが襲い、眠られぬ夜もあることでしょう。平穏でいられることのありがたさ、一日を無事に過ごせる幸せを思い、亡くなられた方々のご冥福を祈るばかり。無念の想いを現世に残している人々が、今朝我が家に居た。命を大切に、何かのために役立てよう。
旧暦で云えば師走であり、今年は31日が元旦で、次いで節分、立春となる。それにしても、月日の経つのが速い。時間は24時間だろうが、数時間は足らぬような具合。今年の目標は何にしようか。苦手科目の克服?介護とは無関係がいい。数学と物理になる按配。
いかん!数字が唯でさえ苦手なのに、考えただけで眼が周る。小学生のドリルがいいらしいがどうだろう?問題が解けるのか、疑問は不安になっていく。理数系の得意な同級生が憧れであった。どうしたらあの数字と仲良くなれるのか、今でも不思議でしょうがない。
明日は、午前中に歯医者に出頭。治療していかねば、ご飯が美味しくないので、仕方ない。ケーキと饅頭に眼が眩んだ結果だ。甘い夢をみたのだから、覚悟を決めねばならないが、どうも医者は厭だ。人間に見えないの、ちょっとしたエイリアンに思えて、不気味よ。
数日前に左半身を強打して、その痛みに閉口していた。ところが唯一独り、私の手当ての通じる方が居て、その方に触っていると、双方に気孔が働いて、補い合う。まるでメビウスの輪。何回か繰り返す内、痛みやしんどさが消えた。同時にその方も、すっきりされた。
初夏に植えた綿の種から発芽、花を咲かせた。淡い黄色の花で、月見草に似ている。違うのは、綿ができること。