昨夜からの雪が、うっすらと積もった朝だ。寒暖がよくわからないが、手が冷たいのでストーブを点ける。庭に出て見れば、枇杷葉が震えている。今冬、二度目の積雪に、雪を払ってやる。東の空には陽が登って来、雪を溶かし始める。寒さにじっと耐えている。
この時期の枇杷葉の生葉を採って、葉先と軸を切り、同じ大きさの物をできれば揃えて、35℃の焼酎に漬けます。枚数は30枚から50枚くらい。2ℓの果実瓶でします。エキスが出てきたら、患部に貼ったり、エキス自体は、切り傷・擦り傷・打撲・捻挫等用いる。
枇杷葉をよく観察していたら、葉の中心に薄茶色の苞が見えません?今の時期なら、それが白い花弁になっているのに気づきます。初夏になれば熟れて食べられる実です。でも、見当もつかない小さな物ですね。実になるのは既に咲いていて萎んでいます。
この蕾を含む花芽を摘んで、花芽茶にしましょう。香りにはアロマ効果があり、その馥郁とした匂いに癒されます。市販のお茶パックに入れ、幾つかまとめてナイロン袋に密封して、冷凍庫に保存します。珈琲や紅茶、抹茶と同じで、風味が保てて味が佳い。
花芽茶には、枇杷の実になる成分があるので、アミグダリンを含むことはいうまでもなく、体の機能を再生したり、細胞の活性化を促します。種にも同じ働きがあります。花芽を焼酎に漬けておくと、ローションにもなり、角質を剥し、滲みやそばかすを消します。
枇杷葉の生葉は、3ヶ月くらいから使用できますが、花芽や種は、できれば1年以上は置きたいもの。従って、毎年作っておくと重宝します。焼酎の馴染みが、味や香りを円やかにして、風味は極上になるからです。炎症を起こした患部に、布を当て治療します。
結膜炎、風邪の予防(手洗い・嗽)、水虫、扁桃腺炎、中耳炎、膀胱炎、痔、あらゆることに対処できます。腰痛には、患部にエキスを浸した布を置き、温めた蒟蒻を乗せて、治療します。この時、蒟蒻はナイロン袋に入れないで、タオルか手拭に包んでください。
蒟蒻は、何度でも温めて使います。鍋に水を張り、蒟蒻を入れて煮立たせます。沸騰してきたら火を止め、タオルに包みます。枇杷葉の生葉を使っても、同じ効果があります。花芽や種は、枇杷酒として飲んでもよい。体が温まり、血液の浄化に役立ちます。
体は、1年を通じて冷やさないこと。機械による冷暖房は控え、衣類での調節をします。足湯をしてもよく、枇杷湯で足を温めてください。年齢を重ねていくと無理が利かなくなりますから、旧暦を取り入れて、自然に任せた暮らしを心がけましょう。晴耕雨読。
種を植えて育ったが、株間が狭くて移植した。夏だったので、枯れるかと思ったがついた。枇杷葉の移植は、12月から立春までに。