石川さんは僧侶と版画家の「二足のわらじ」をはきつつ活動をしている。
もともと道展や北海道版画協会展、各種グループ展など、発表の機会は多い人だったが、ここ数年さらに加速している。数年前にはニューヨークで個展を敢行したし、この個展の直後にも、アルテ・ピアッツァ美唄内のギャラリーで個展を開催した。
近年の個展・二人展の特徴を簡単に述べると、一般的な「版画」が、額装されて壁に並べられるのに対し、石川さんの作品は額に収められるのではなく、パネルなどにはられて、壁に立てかけられたり床に直接置かれたりといった、インスタレーション的な展示方法を試みていることだろう。
これは、おそらく、石川さんの画風にも関係している。明確な形状が表現されず、単色であいまいな濃淡が全面に広がる抽象的な画面なのだ。したがって、なんの工夫もなく壁に配置したらおそらく壁紙のような、ちょっとつかみどころのない展示になってしまう可能性がある。
作者は作品を自在に会場内に配置することによって、ある種の「空気の流れ」「大気の微妙な感覚」のようなものを遍在させようとしているのかもしれない。
そう見るならば、彼の作品はどこで発表しようと、サイトスペシフィックな性格を帯びてくるのだろう。
2010年5月12日(水)~24日(月) 10:00-6:00(最終日-5:00)火曜休み
GALLERY 創(中央区南9西6 U-STAGE) 地図F)
■New Point vol.7 (2010年1月)
■饗韻と、「在る」。 (2008年。下沢敏也さんとの2人展)
■小林大・石川亨信銅版画展(06年、画像なし)
■asia-print-adventure 03(画像なし)
■石川亨信展(02年)
■石川亨信凹版画展(01年)
もともと道展や北海道版画協会展、各種グループ展など、発表の機会は多い人だったが、ここ数年さらに加速している。数年前にはニューヨークで個展を敢行したし、この個展の直後にも、アルテ・ピアッツァ美唄内のギャラリーで個展を開催した。
近年の個展・二人展の特徴を簡単に述べると、一般的な「版画」が、額装されて壁に並べられるのに対し、石川さんの作品は額に収められるのではなく、パネルなどにはられて、壁に立てかけられたり床に直接置かれたりといった、インスタレーション的な展示方法を試みていることだろう。
これは、おそらく、石川さんの画風にも関係している。明確な形状が表現されず、単色であいまいな濃淡が全面に広がる抽象的な画面なのだ。したがって、なんの工夫もなく壁に配置したらおそらく壁紙のような、ちょっとつかみどころのない展示になってしまう可能性がある。
作者は作品を自在に会場内に配置することによって、ある種の「空気の流れ」「大気の微妙な感覚」のようなものを遍在させようとしているのかもしれない。
そう見るならば、彼の作品はどこで発表しようと、サイトスペシフィックな性格を帯びてくるのだろう。
2010年5月12日(水)~24日(月) 10:00-6:00(最終日-5:00)火曜休み
GALLERY 創(中央区南9西6 U-STAGE) 地図F)
■New Point vol.7 (2010年1月)
■饗韻と、「在る」。 (2008年。下沢敏也さんとの2人展)
■小林大・石川亨信銅版画展(06年、画像なし)
■asia-print-adventure 03(画像なし)
■石川亨信展(02年)
■石川亨信凹版画展(01年)