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■「おとのかたちから」 井越有紀 高橋幾郎 (8月5~17日、札幌) 2020年短い夏休み(19)

2020年08月16日 17時59分34秒 | 展覧会の紹介-現代美術
(承前)

 井越有紀さんは、札幌国際芸術祭2020 の出品作家に選ばれた札幌の作家。同芸術祭は中止になってしまいましたが。
 高橋幾郎さんは、アンダーグラウンド・ミュージックシーンで重要なドラマーで、さまざまなミュージシャンと共演し、2017年の同芸術祭でもすさまじい演奏をしていました。どうして札幌に住んでいるのか、筆者はわかりません。
 異色の組み合わせといえばいえますが、会場は統一感がありました。

 丸い台に載っているのが高橋さんの作品。いくつかあります。
 何に反応しているのか、あるいは、自動なのかわかりませんが、ときどきモーター仕掛けで、音を発します。

 そのたたずまいが、すごく「札幌国際芸術祭2017的」なのにびっくりしました。
 2017のときの高橋さんの演奏みたいだ、というのではなく、同芸術祭の毛利悠子さんとか梅田哲也さんのインスタレーションが、ふいに動いて、ちょっと音を発する、あんな雰囲気をすごく思い出させたのです。


 井越さんの立体作品は、「ナイロンと綿によるスタッフィング」という技法。
 筆者は前回「ストッキングに詰め物をして縫い合わせるーといったイメージでしょうか」と書きましたが、今回はかなり硬そうに見えました。石膏で作りました、と言われれば、そうかなと思ったほどです。

 太った鳥や、羊、人間の手や足など、具象的なのにどこかに不気味で不穏な感じがして、言い伝えのような世界からやってきたような、ふしぎな存在感をたたえて、そこにありました。


2020年8月5日(水)~17日(月)午後1~7時(最終日~6時)、火曜休み
ギャラリー犬養(札幌市豊平区豊平3の1)


Twitter : @ikottti

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ギャラリー犬養への道 (アクセス)

・地下鉄東西線「菊水駅」2番出入り口から約620メートル、徒歩8分

・中央バス「豊平橋」から約300メートル、徒歩4分
「札幌駅前」(東急百貨店の前など)、「北1条」(わくわくホリデーホールと市役所の間)、「南1条」(札幌シャンテ前)などから、平岸経由以外のバスならすべて通ります。ただし「急行」は通過

・地下鉄東豊線「学園前」1番出入り口から約1キロ、徒歩13分




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