北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■蒼野甘夏日本画展「憧憬」 2014May 東京(5)

2014年05月21日 01時11分11秒 | 道外で見た展覧会
承前)

 さて、西新宿から新国立美術館へは、都営地下鉄の都庁前駅→六本木というルートで行き、新国立美術館で中村一美展を見たあとは、乃木坂から千代田線に乗った。
 新美術館と乃木坂駅は直結しているのだ。
 大手町で半蔵門線に乗り換えて、清澄白河で降車。

「Gallery Forgotten Dreams」で、札幌在住の日本画家、蒼野甘夏さんの個展を見た。

 東京のギャラリーは、どこもせいぜい「らいらっく」か「たぴお」ぐらいの広さで、時計台やスカイホールみたいな会場はほとんどないと思っておいた方が良いが、ここも、1階が飲食店になっている建物の狭い階段を上がっていったところにあり、それぐらいの広さだった。したがって、大作はほとんどなく、らいらっく・ぎゃらりいなどで発表した細長い作品などが中心だった。
 東京での個展は初めてとのこと。にもかかわらず、赤丸がついている。「2014」と記されている作品も売約済みとなっている、ってことは、札幌で一度も展示されないままの作品もありそうだ。「木花咲耶姫」とか「群蝶図」とか、初めて見るような気がするぞ。
 画廊の方によると、朝日新聞のローカル面に小さな紹介が出た由。それで、初日のオープンと同時に駆けつけた美術ファンも何人かいたとか。見ている人は、見てるんですね。もちろん、VOCA展出品というのも、知名度向上にいくらか貢献しているのでしょうけど。
 好評につき、延長が計画されている、とのことであった(いま、galleryのサイトを見たら、5月14日から6月15日まで「延長版」開催とある)。

 蒼野さんの日本画は、背景を描かず、輪郭線を用い、さらに青海波を引用するなど、江戸期以前の古典的な日本の絵画に立脚しつつも、現代性を加味している。同じような方法論で制作している人がいないとまでは断言できないが、とても清新な感覚にあふれているのは確かだと思う。
 東京の方はどうぞ。


2014年4月4日(金)~5月6日(金)正午~午後7時
※月火休業、4月29日、5月5日、6日は営業

Gallery Forgotten Dreams (江東区白河1-3-21)

蒼野甘夏と日本画のあれこれ http://www.amanatsu.rossa.cc/
□ブログ http://amanatsuaono.sblo.jp/

遠のいていく風景を求めて 「酒井忠康+その仲間たち」展(2013)
鼓動する日本画展 (2013)
蒼野甘夏さんが第30回損保ジャパン美術財団選抜奨励展で秀作賞を受賞していた



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。