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■名画の小部屋vol.77 北山寛一 ーsouvenir(絵の世界からたどる) 2018年5月2~31日、札幌

2018年05月30日 23時48分15秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 タブロー(油彩)は「アッシジ風景」(F50)と「野辺」(F20)の2点のみ。
 いずれも新作ではない。

 あとは、大小の紙片に描かれたドローイングが会場の壁を覆っているという、この「名画の小部屋」シリーズには非常に珍しい個展。いや、この会場でなくても、あまり無いかもしれない。

 筆者が数えたら67点あった。
 手の中の撮り。コップ。りんご。アスパラガス。
 ピアノを弾く人。
 題材にはとくに共通点はなさそうだ。
 



 それにしても巧い。
 タブローでなくデッサンやドローイングだけでも見て満足させられる画家として、古くは小樽の森本三郎、近年では深川の渡辺貞之さんが思い浮かぶ。
 また、結果としてドローイングに近い作品をタブローとして提示している函館の輪島進一さんの存在も忘れがたい。

 北山さんは、いま名を挙げた画家たちとは、画風は異なる。
 しかし、ペンでさっと引いた線ひとつとってみても、ものの存在をしっかりとらまえる力量のたしかさではひけをとらないと思う。
 そこには確かに、ものとじっくり対峙した画家のみが表現することのできる、一種の存在論哲学があるのだ。

 北山さんは札幌在住。
 現在所属しているのは、函館地方の団体公募展「赤光社」と、具象画家のベテランがそろう「グループ 環」。


2019年5月2日(水)~5月31日(木)午前10時~午後10時(土日月~午後7時、最終日展示~5時)、火曜休み
カフェ北都館ギャラリー(札幌市西区琴似1の3)


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第18回グループ環 展 (2017)
第17回グループ環 展
15→16展 (2015、画像なし)

北山寛一「追想譜」 (2010、画像なし)
第4回ノルテの作家展(2006、画像なし)
北山寛一展(2003年)


・地下鉄東西線の琴似駅から約270メートル、徒歩4分
・JR琴似駅から約740メートル、徒歩10分

・ジェイアール北海道バス「山の手一条通」から約920メートル、徒歩12分(快速、都市間高速バスは通過)
・ジェイアール北海道バス、中央バス「西区役所前」から約960メートル、徒歩13分




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