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■土井善範絵画展~童夢 夢のカケラ (2018年4月18~23日、札幌)

2018年04月23日 02時22分22秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 札幌の全道展会員の画家、土井善範さんによる、北都館では初めての個展。
 粘土などで成形した半立体作品が大半で、「土井さんはこれがやりたかったのか!」と驚いています。

 もちろん、全道展などに出品してきた、子ども時代に見た夢を再現したような幻想的な絵画もありますが、半立体絵画のほうが、生き生きのびのびとして見えるのは筆者だけでしょうか。

 冒頭画像、手前は「童夢~夢想 diary 鳥を放つ」。
 頭部と胴体が鳥かご状になっている人物から、鳥が飛び立つ様子。かごの部分が立体になっているのが、影からもわかると思います。


 こちらは、右が「童夢~星空に舟をこぐ」。
 惑星が浮かぶ宇宙をゴンドラで進むさまを描いた、夢のある作品です。
 やはり半立体で、支持体からかなり出っ張ってつくられています。

 その横は「童夢~対話」。
 これは、変わった頭部を持つ男性の肖像画です。彼の右後ろに飾られているのは、ジャズトランペッターで中性的なボーカルでも人気のあるチェット・ベイカーのアルバムジャケットではないかと思いますが、違うかな?
 レコードをたくさん所持する音楽好きの土井さんらしいです。


 手前は「童夢~夢想 diary 昔魚食べた」(S20)。
 こちらは通常の技法で制作された油彩。
 背景では岸壁で魚網がひきあげられ、手前では宇宙服に身を包んだ家族が食卓を囲んで魚料理を食べようとしているのですが、どうしてこんな格好をしているのでしょうか?
 しかも犬も宇宙服を着ています。

 奥の壁にあるのは「童夢~月の夜」(S20)。


 こちらも一般的な絵画「童夢~さわがしい夜に~」F30.

 会場ではいちばん大きな作品だと思います。
 まさに子どもの夢というような舞台装置とともに描かれた一枚で、ふしぎなサーカスのような場面が展開されています。
 中央の大きな木馬は、スーラやルソーの絵を思い出させます。
 客席のかわりに迷路が描かれているのも不思議さを際立たせます。

 ほかの作品は次のとおり。
 すべての題名に「童夢~」という語がつきます(ただし、1点だけ、単に「童夢」という作品があります)。

魔術師の物語
アナザーストーリー URASHIMA
夢想 diary 曲芸師
あなたと同じ?
夢想 diary III
春に出会う日
夢想 diary Cafe Time
心の星をすくい取る
夢想 diary IV
仮面の使者
星を釣る人
夢想 diary V 返信あそび
夢想 diary 本に浸る
マリオネットの休息
夢想 diary I
夢想 diary 昔の夢
夢想 diary II
Moon Child
夢想 diary 腹話術師に憧れて
頭のはたらき
夢想 diary 鳥 tomaru
月を追いかけて



2018年4月18日(水)~23日(月)午前10時~午後10時(土日月~午後7時、最終日展示~5時)
カフェ北都館ギャラリー(札幌市西区琴似1の3)

第16回 北区の文化を育てよう 北区のアーティスト展 (2017)
1+1+1+1+1+1=6人展 (2017)

第15回あなたと育てたい北区のアーティスト展 (2013、画像なし)
第30回 馬齢会展 (2003、画像なし。ここでも土井さんの名前が誤っています。申し訳ありません)





カフェ北都館ギャラリーへの道順 (アクセス)


・地下鉄東西線の琴似駅から約270メートル、徒歩4分
・JR琴似駅から約740メートル、徒歩10分

・ジェイアール北海道バス「山の手一条通」から約920メートル、徒歩12分(快速、都市間高速バスは通過)
・ジェイアール北海道バス、中央バス「西区役所前」から約960メートル、徒歩13分


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