ことしの「20周年記念 北の日本画展」のときにも書いたけれど、今橋さんのこの、昨年の道展佳作賞を受けた「流れゆく先」という絵、好きだなあ。「日本画の装飾性」ということについて、すごく自覚的なのです。女性(作家自身がモデルのようです)のすわっているパッチワークキルトの敷き布や、琳派を思わせる川の描写などがおもしろいと思います。
もうひとつの特徴は、フキやシダ、オオウバユリなど、ふつうの花鳥画ではあまりとりあげられない植物がいっぱい描かれている点。
「みな、身の回りの植物です。(本州の植物を描いても)わざとらしいですし」
と今橋さん。
背景は金箔でおおわれていますが、箔足が出ないよう、ちぎって貼るなどの工夫をしているそうです。
植物といえば、「風薫る」も、ルピナスなどが描かれていて、それでも色調的にはすごくまとまっていて、おもしろかったです。
白い服を着た若い女性が横たわる「穏やかな刻」も、たくさんの野草が繁茂しています。
もう1点、気になったのが「静物」。
テーブルの上の花瓶やリンゴなどがモティーフになっている、ありふれた図柄なのですが、斜め上からの視線にもかかわらず、テーブルクロスが真上から見たように描かれています。
これも、今橋さんなりの、装飾的なものをいかに画面に表現するか、というこだわりのあらわれだと思いました。
今回は、札幌でははじめての個展とあって、道教大在学中から近作までの作品14点を展示しています。
今橋さんといえば、道展新人賞を受けた「結」など、若い女性の群像というイメージがありました。気品漂う女性像は変わっていませんが、やはり、画面の構成などは変化してきています。
今橋さんは芦別で中学校の先生をしながら、おもに休日に日本画の筆を執っています。
8月21日(月)-26日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)。
おなじ時期にひらかれていた「村谷利一個展」「吉川恵美子・本宮順子姉妹展」については、【週刊?】個展deスカイ!さんに詳しいので、そちらをご覧いただければ、と思います。
道展会員の村谷さんは、これまでもっぱら、新しい住宅街の冬景色を描いていましたが、今回からがらりとモティーフを変え、石狩川河口附近の茫洋たる冬景色や、古い民家の冬囲い、小樽市張碓の眺望(これは中村善策なども描いた景色)といった風景画に取り組んでいます。
「なにもない風景を描くことで、空間の拡がりを出したかった」
とおっしゃっていました。
もうひとつの特徴は、フキやシダ、オオウバユリなど、ふつうの花鳥画ではあまりとりあげられない植物がいっぱい描かれている点。
「みな、身の回りの植物です。(本州の植物を描いても)わざとらしいですし」
と今橋さん。
背景は金箔でおおわれていますが、箔足が出ないよう、ちぎって貼るなどの工夫をしているそうです。
植物といえば、「風薫る」も、ルピナスなどが描かれていて、それでも色調的にはすごくまとまっていて、おもしろかったです。
白い服を着た若い女性が横たわる「穏やかな刻」も、たくさんの野草が繁茂しています。
もう1点、気になったのが「静物」。
テーブルの上の花瓶やリンゴなどがモティーフになっている、ありふれた図柄なのですが、斜め上からの視線にもかかわらず、テーブルクロスが真上から見たように描かれています。
これも、今橋さんなりの、装飾的なものをいかに画面に表現するか、というこだわりのあらわれだと思いました。
今回は、札幌でははじめての個展とあって、道教大在学中から近作までの作品14点を展示しています。
今橋さんといえば、道展新人賞を受けた「結」など、若い女性の群像というイメージがありました。気品漂う女性像は変わっていませんが、やはり、画面の構成などは変化してきています。
今橋さんは芦別で中学校の先生をしながら、おもに休日に日本画の筆を執っています。
8月21日(月)-26日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)。
おなじ時期にひらかれていた「村谷利一個展」「吉川恵美子・本宮順子姉妹展」については、【週刊?】個展deスカイ!さんに詳しいので、そちらをご覧いただければ、と思います。
道展会員の村谷さんは、これまでもっぱら、新しい住宅街の冬景色を描いていましたが、今回からがらりとモティーフを変え、石狩川河口附近の茫洋たる冬景色や、古い民家の冬囲い、小樽市張碓の眺望(これは中村善策なども描いた景色)といった風景画に取り組んでいます。
「なにもない風景を描くことで、空間の拡がりを出したかった」
とおっしゃっていました。
お陰でこちらのブログも閲覧が増えました。
有り難うございました。
昨日は小樽美術館へ小川清展、鈴木吾郎展を見に行きました。早速概略をアップしました。
9月18日(月)まで。
9月15日から18日までは3階市民ギャラリーで具象の新世紀小樽展も開催されます。小樽では入場無料です。
今回は11月本展(近美)では招待作家に茨城の水彩、柳田昭さんも展示されます。
植物は、幼い頃から慣れ親しんだものに愛着があるというか、植物の発しているパワーみたいなものを見ていると感じます。そんなパワーみたいなものが湧き出るような絵を描きたいなーて思います。
コメントありがとうございます。
小樽には近々うかがうつもりです。
>イマハシさん
会場ではいろいろ教えていただきありがとうございました。
とりあえず、個展、お疲れさまでした。今後のますますのご活躍を期待しています。