札幌在住で、自由美術協会会員のベテラン佐藤泰子(たいこ)さんの個展が、11月21日から26日まで、札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3)でひらかれていました。
佐藤さんは昨年まで、抽象画の「finish」シリーズと、パステルの比較的小さな作品を主体にした「さくらさくら」シリーズを、1年おきに交互に発表していました。
今回は、自由美術展に出品していたため札幌ではまとめて見る機会のなかった「finish」シリーズの、2001年から05年までの9点を陳列しており、その間に「さくらさくら」を7点挟んでいます。ちょっとした回顧展的な構成といえそうです。
次の写真は「finish」シリーズの最新作。
画面を細かいストロークがびっしり覆っています。
ときおり画面を残像のように横切る矩形が、全体を緊密なものにしています。
下の写真の右側は「finish 影になった人」。
鮮烈な緑色が目を奪います。
それでいて、生っぽく下品な発色ではありません。
佐藤さんはこの絵を、今年亡くなられたお兄さんのことを思いながら描いたそうです。副題にも、鎮魂の意味が含まれています。
これまで何度か書いてきたことですが、佐藤さんの絵は、フラッシュバックとか、一瞬よぎる光とか、目をつぶったときにまぶたの裏に見える光芒とかを、思わせるものがあります。
それでいて、その瞬間性というものは、どこかで、死につながっているような気がします。
根拠はないのですが、筆者にとって佐藤さんの絵は、瞬間の光のように、あるいは、さくらの盛りにように、短く、同時に、永遠のように長い、人間の生の暗喩であるように思われるのです。
「北海道美術ネット」の過去のファイルへのリンクです(「美術ブログ」にあるのとおなじものです)。
■04年4月の個展
■03年12月の個展(画像あり)
■自由美術北海道グループ展(03年8月)
■02年の自由美術北海道展
■さくらさくら展(02年4月。画像あり)
■佐藤泰子展(01年11月)
■自由美術北海道グループ展(01年8月)
佐藤さんは昨年まで、抽象画の「finish」シリーズと、パステルの比較的小さな作品を主体にした「さくらさくら」シリーズを、1年おきに交互に発表していました。
今回は、自由美術展に出品していたため札幌ではまとめて見る機会のなかった「finish」シリーズの、2001年から05年までの9点を陳列しており、その間に「さくらさくら」を7点挟んでいます。ちょっとした回顧展的な構成といえそうです。
次の写真は「finish」シリーズの最新作。
画面を細かいストロークがびっしり覆っています。
ときおり画面を残像のように横切る矩形が、全体を緊密なものにしています。
下の写真の右側は「finish 影になった人」。
鮮烈な緑色が目を奪います。
それでいて、生っぽく下品な発色ではありません。
佐藤さんはこの絵を、今年亡くなられたお兄さんのことを思いながら描いたそうです。副題にも、鎮魂の意味が含まれています。
これまで何度か書いてきたことですが、佐藤さんの絵は、フラッシュバックとか、一瞬よぎる光とか、目をつぶったときにまぶたの裏に見える光芒とかを、思わせるものがあります。
それでいて、その瞬間性というものは、どこかで、死につながっているような気がします。
根拠はないのですが、筆者にとって佐藤さんの絵は、瞬間の光のように、あるいは、さくらの盛りにように、短く、同時に、永遠のように長い、人間の生の暗喩であるように思われるのです。
「北海道美術ネット」の過去のファイルへのリンクです(「美術ブログ」にあるのとおなじものです)。
■04年4月の個展
■03年12月の個展(画像あり)
■自由美術北海道グループ展(03年8月)
■02年の自由美術北海道展
■さくらさくら展(02年4月。画像あり)
■佐藤泰子展(01年11月)
■自由美術北海道グループ展(01年8月)