英国王室のヘンリー(ハリー)王子がラスベガスでのジェニファー・ロペスのパーテイで全裸写真を撮られ、それが大衆紙サンに掲載された。いかに品位のない英国大衆紙といえども、王子の全裸写真を掲載するとは常軌を逸している。さらにこの記事は、王子が人間としていかに未成熟であるかを強調したものとなっている。
この裏には、先般、もう一つの大衆紙ニュース・オブ・ザ・ワールドの盗聴事件でその廃刊に加え子飼いの編集長まで逮捕され、議会でさらし者になった社主マードックの怨念があることは間違いない。英国大衆紙に表現の自由とは滑稽な話だが、見え透いた理屈を一応並べて、とにかく溜飲を下げた、というところだろう。企業トップが盗聴という犯罪に手を染めた事実は英国マスコミ史に残るぬぐい去りようのない汚点であり、この機会に改めてマードックの行状が明らかにされるだろう。すでに穢れているが、その上塗りでさらに晩節を穢したことになる。
なお、サン紙によれチャールズ皇太子はヘンリー王子を呼び出し一対一で面談、父親として意見したという。